1. 化学の基本的な法則・原理を理解し、関連する計算ができる。
2. 原子の構造や化学結合、物質量や濃度等、化学の基本的概念を理解し、説明や計算ができる。
3. 化学反応式を組み立て、平衡論に基づいた量論的な計算ができる。
概要:
化学の基本法則や原理、概念について、演習を交えながら学ぶ科目である。
授業の進め方・方法:
・並行する「化学I・II」の内容を先行/復習しながら、化学の重要基礎項目を学ぶ。
・「前回単元の小テスト」−「当該単元の説明・解説」−「例題・問題の解説」を基本的な授業構成とし、関連する演習問題を課す。
・後期における演習問題は、少人数グループに分かれ別々の教員の下で行う(サイクルゼミ)。
注意点:
・化学の知識は聴講だけでなく、問題を繰り返し解くことにより身につくものである。毎回演習を行うので、常に計算機を持参すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、物質の成分と原子の構造 |
前期の授業内容や評価方法がわかる。また、物質の成分および原子の構造について説明できる。
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2週 |
電子配置と化学結合の形成 |
電子軌道や電子配置、価電子について理解し、化学結合がどのように形成されるか説明できる。
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3週 |
化学式(1) |
イオンの価数や名称、イオン結晶の名称や組成式を正しく書くことができる。
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4週 |
化学式(2) |
分子式や構造式、共有結晶や金属結晶の組成式を正しく書くことができる。
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5週 |
化学計算の基礎知識 |
有効数字および指数表記について理解し、計算の中でそれらを適切に取り扱うことができる。
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6週 |
物質量(1) |
「物質量」について理解し、質量と物質量に関する計算ができる。
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7週 |
物質量(2) |
気体の体積、質量、粒子数と物質量の関係を理解し、それらを相互に変換できる。
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8週 |
中間試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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2ndQ |
9週 |
化学反応式(1) |
化学反応式を正しく組み立てられる。
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10週 |
化学反応式(2) |
組み立てた化学反応式を基に、さまざまな計算ができる。
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11週 |
化学反応式(3) |
組み立てた化学反応式を基に、さまざまな計算ができる。
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12週 |
溶液の濃度(1) |
溶液の濃度について正しく理解できる。
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13週 |
溶液の濃度(2) |
溶液の濃度に関する計算(溶液の調製・単位換算等)ができる。
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14週 |
溶液の濃度(3) |
溶液の濃度に関する計算(希釈濃縮・混合等)ができる。
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15週 |
総合演習 |
「化学反応式」および「溶液の濃度」に関する総合的な問題に取り組むことができる。
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16週 |
期末試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス、反応熱と熱化学方程式(1) |
後期の授業内容や評価方法がわかる。また、反応熱の定義を理解できる。
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2週 |
反応熱と熱化学方程式(2) |
熱化学方程式を用いて、化学反応と反応熱の関係を理解・表現することができる。
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3週 |
反応熱と熱化学方程式(3) |
「ヘスの法則」を用いて、反応熱の計算ができる。
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4週 |
気体の性質(1) |
「ボイル・シャルルの法則」を理解し、それに関する問題を解くことができる。
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5週 |
気体の性質(2) |
「気体の状態方程式」を理解し、それに関する問題を解くことができる。
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6週 |
気体の性質(3) |
「ドルトンの分圧の法則」を理解し、それに関する問題を解くことができる。
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7週 |
総合演習 |
「反応熱と熱化学方程式」および「気体の性質」に関する総合的な問題に取り組むことができる。
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8週 |
中間試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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4thQ |
9週 |
化学平衡(1) |
化学平衡の概念を理解し、「質量作用の法則」を説明できる。
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10週 |
化学平衡(2) |
平衡状態における各物質の量的関係を計算できる。
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11週 |
化学平衡(3) |
平衡状態における各物質の量的関係を計算できる。
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12週 |
化学平衡(4) |
「ル・シャトリエの原理」を理解し、平衡移動に関する計算ができる。
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13週 |
酸と塩基(1) |
酸と塩基について、定義や価数を説明することができる。
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14週 |
酸と塩基(2) |
電離度や解離定数を理解し、弱酸や弱塩基の解離平衡に関する計算ができる。
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15週 |
酸と塩基(3) |
水素イオン濃度とpHの関係を理解し、様々な酸や塩基について、そのpHを計算することができる。
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16週 |
学年末試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 物質が原子からできていることを説明できる。 | 2 | 前1 |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 2 | 前1 |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 2 | 前1 |
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | 後6 |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 3 | 後7 |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 2 | 前1 |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 2 | 前2 |
価電子の働きについて説明できる。 | 2 | 前2 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | 前3 |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 2 | 前2 |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 2 | 前3 |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 2 | 前2,前4 |
原子の相対質量が説明できる。 | 2 | 前1,前6 |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 2 | 前1,前6 |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | 前6,前7,前9 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | 前6,前7,前9 |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 3 | 前7,前9 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | 前10 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | 前11,前12,前13 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | 前14,前15,後1,後2 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 前14,前15,後1,後2 |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 2 | 後14 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 2 | 後14 |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 3 | 後14 |
中和反応がどのような反応であるか説明できる。 | 2 | 前13 |
中和滴定の計算ができる。 | 2 | 前13,前14,前15 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | 強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 2 | 後13,後14 |
物理化学 | 気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。 | 2 | 後6,後7 |
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。 | 2 | 後7 |
混合気体の分圧の計算ができる。 | 2 | 後9,後10 |
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。 | 2 | 後11,後12,後13,後14 |
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。 | 3 | 後15 |