基礎化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 基礎化学Ⅰ
科目番号 056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学基礎、化学(文部科学省検定済教科書 東京書籍)/ フォトサイエンス化学図録(数研出版)
担当教員 千葉 誠,古崎 睦

到達目標

1. 化学の基本的な法則・原理を理解し、関連する計算ができる。
2. 原子の構造や化学結合、物質量や濃度等、化学の基本的概念を理解し、説明や計算ができる。
3. 化学反応式を組み立て、平衡論に基づいた量論的な計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学の基本的な法則・原理を理解し、関連する計算が正しくできる。化学の基本的な法則・原理を理解し、関連する計算ができる。化学の基本的な法則・原理を理解できず、計算等もできない。
評価項目2化学の基本的概念を理解し、説明や計算が正しくできる。化学の基本的概念を理解し、説明や計算ができる。化学の基本的概念を理解し、説明や計算を行うことができない。
評価項目3化学反応式を組み立て、平衡論に基づいた量論的な計算が正しくできる。化学反応式を組み立て、平衡論に基づいた量論的な計算ができる。化学反応式を組み立て、平衡論に基づいた量論的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

  物質化学工学科の教育目標② 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
化学の基本法則や原理、概念について、演習を交えながら学ぶ科目である。
授業の進め方・方法:
・並行する「化学I」の内容を先行/復習しながら、化学の重要基礎項目を学ぶ。
・関連する計算問題については、「基礎化学実験」と連携しながら演習を行う。
注意点:
・化学の知識は聴講だけでなく、問題を繰り返し解くことにより身につくものである。必要に応じて基礎的演習を行うので、常に計算機を持参すること。
・評価割合については、前期は試験60%・小テスト等40%、後期は試験70%・小テスト等30%ととする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、原子の構造と電子配置(1) 前期の授業内容や評価方法がわかり、原子の構造について説明できる。
2週 原子の構造と電子配置(2) 電子軌道や電子配置、価電子について理解し、説明できる。
3週 イオン結合と組成式 イオンの価数や名称、イオン結晶の名称や組成式を正しく書くことができる。
4週 共有結合と分子式 電子式や分子式、構造式を正しく書くことができる。
5週 物質量(1) 「物質量」について理解し、質量と物質量に関する計算ができる。
6週 物質量(2) 気体の体積、質量、粒子数と物質量の関係を理解できる。
7週 物質量(3) 気体の体積、質量、粒子数と物質量を相互に変換できる。
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
2ndQ
9週 化学反応式(1) 化学反応式を正しく組み立てられる。
10週 化学反応式(2) 組み立てた化学反応式を基に、さまざまな計算ができる。
11週 化学反応式(3) 組み立てた化学反応式を基に、さまざまな計算ができる。
12週 溶液の濃度(1) 溶液の濃度について正しく理解できる。
13週 溶液の濃度(2) 溶液の濃度に関する計算(溶液の調製)ができる。
14週 溶液の濃度(3) 溶液の濃度に関する計算(希釈・濃縮等)ができる。
15週 溶液の濃度(4) 溶液の濃度に関する計算(混合・単位換算等)ができる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、反応熱と熱化学方程式(1) 後期の学習内容がわかり、また、反応熱の定義を理解できる。
2週 反応熱と熱化学方程式(2) 熱化学方程式を用いて、化学反応と反応熱の関係を理解・表現することができる。
3週 反応熱と熱化学方程式(3) 「ヘスの法則」を用いて、反応熱の計算ができる。
4週 気体の性質(1) 「ボイル・シャルルの法則」を理解し、それに関する問題を解くことができる。
5週 気体の性質(2) 「気体の状態方程式」を理解し、それに関する問題を解くことができる。
6週 気体の性質(3) 「ドルトンの分圧の法則」を理解し、それに関する問題を解くことができる。
7週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
8週 化学平衡(1) 化学平衡の概念を理解し、「質量作用の法則」を説明できる。
4thQ
9週 化学平衡(2) 平衡状態における各物質の量的関係を計算できる。
10週 化学平衡(3) 「ル・シャトリエの原理」を理解し、平衡移動に関する計算ができる。
11週 酸と塩基(1) 酸・塩基の定義を理解し、説明できる。
12週 酸と塩基(2) 電離度や解離定数を理解し、弱酸や弱塩基に関する計算ができる。
13週 酸と塩基(3) 電離度や解離定数を理解し、弱酸や弱塩基に関する計算ができる。
14週 酸と塩基(4) 水素イオン濃度やpHを理解し、各種酸・塩基のpHを求めることができる。
15週 総合演習 「化学平衡」および「酸と塩基」に関する知識の確認ができる。
16週 学年末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学ボイル-シャルルの法則について説明でき、必要な計算ができる。3後4
気体の状態方程式について説明でき、必要な計算ができる。3後5
物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前5,前6,前7
分子量・式量について説明できる。3前3,前4
気体の体積と物質量の関係について説明できる。3前6,前7
化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。3前10,前11
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3後12
質量パーセント濃度について説明でき、質量パーセント濃度の計算ができる。3前12,前13,前14,前15
モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。3前12,前13,前14,前15
酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。3後11
酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。3後11
電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。3後12,後13
pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。3後14
中和反応を化学反応式で表すことができる。3後14

評価割合

試験小テスト・レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合65350000100
基礎的能力5030000080
専門的能力155000020
分野横断的能力0000000