基礎化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎化学Ⅱ
科目番号 057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 古崎担当A:無機化学 基礎から学ぶ元素の世界(長尾宏隆、大山 大著;裳華房)/ フォトサイエンス化学図録(数研出版) / プリント     梅田担当B:有機化学 有機化学概説(マクマリー 著, 伊東・児玉 訳 東京化学同人)
担当教員 梅田 哲,古崎 睦

到達目標

1. 原子の構成・構造を理解し、放射性崩壊や核分裂・核融合などの核反応について説明できる。
2. ルイス構造を書くことができ、価電子および原子価が理解できる。
3. 混成軌道を用い分子の形を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1原子の構成・構造を正しく理解し、放射性崩壊や核分裂・核融合などの核反応について説明できる。原子の構成・構造を理解し、放射性崩壊や核分裂・核融合などの核反応について概ね説明できる。原子の構成・構造を理解できず、放射性崩壊や核分裂・核融合などの核反応についても説明できない。
評価項目2ルイス構造を正しく書くことができ、価電子および原子価を正確に理解できる。ルイス構造を書くことができ、価電子および原子価を理解できる。ルイス構造を書くことができず、価電子および原子価を理解できない。
評価項目3混成軌道を用い分子の形を正確に説明できる。混成軌道を用い分子の形を説明できる。混成軌道を用い分子の形を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

  物質化学工学科の教育目標② 説明 閉じる
  本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
古崎担当A:元素単体および無機化合物の諸性質を決める「要因」について系統的に学ぶ科目である。
梅田担当B:有機化学の基礎となる結合について原子の構造と電子の役割から説明する。
授業の進め方・方法:
教科書やスライドを中心にした講義に加え、小テスト等の演習を随時行うことにより理解を深める。
注意点:
古崎担当A:原則、毎授業時に小テストを実施する。自己学習においては、ノート・プリントの内容理解に主眼を置き、教科書や参考書により肉付けを行うとよい。
梅田担当B:原則、毎授業時に小テストを実施する。授業後は必ず教科書を復習し,問題等にあたるとよい。
なお、A・Bいずれも、評価については合計点数が60点以上で単位修得となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
A:無機化学の特徴および地球の構成元素
B:有機化学の基礎
A・Bいずれの学習内容や評価方法がわかる。
A:無機化学の特徴を理解し、地球の構造と地殻中の主要元素を理解できる。
B:有機化学とは何か概要を説明できる。
2週 A:原子の構成
B:原子の構造(1)
A:原子の構成について理解し、説明できる。
B:原子の構造について理解し、説明できる。
3週 A:同位体と放射性崩壊
B:原子の構造(2)
A:同位体および放射性崩壊について理解し、説明できる。
B:原子の電子配置について理解し、説明できる。
4週 A:放射性崩壊と放射線
B:化学結合(1)
A:放射線について理解し、説明できる。
B:結合と分子の形について理解し、説明できる。
5週 A:崩壊系列
B:化学結合(2)
A:崩壊系列について理解し、関連する問題を解くことができる。
B:ルイス構造とケクレ構造を書くことができる。
6週 A:半減期
B:共有結合(1)
A:半減期について理解し、関連する問題を解くことができる。
B:原子価結合法による結合エネルギーと結合距離を説明できる。
7週 A:C-14年代測定
B:共有結合(2)
A:放射性同位体を用いた年代測定について理解し、関連する問題を解くことができる。
B:sp3混成軌道について理解し、説明できる。
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
2ndQ
9週 A:質量欠損
B:共有結合(3)
A:質量欠損について理解し、説明できる。
B:sp2混成軌道について理解し、説明できる。
10週 A:核分裂反応(1)
B:共有結合(4)
A:核分裂反応について理解し、説明できる。
B:sp混成軌道について理解し、説明できる。
11週 A:核分裂反応(2)
B:共有結合(5)
A:核分裂反応について理解し、説明できる。
B:極性共有結合を理解し結合の分極を予測できる。
12週 A:原子力発電の仕組み(1)
B:酸と塩基(1)
A:原子力発電の仕組みについて理解し、説明できる。
B:ブレンステッド・ローリーの定義による有機酸と有機塩基を説明できる。
13週 A:原子力発電の仕組み(2)
B:酸と塩基(2)
A:原子力発電の仕組みについて理解し、説明できる。
B:ルイスの定義による有機酸と有機塩基を説明できる。
14週 A:核融合反応
B:酸と塩基(3)
A:核融合反応について理解し、説明できる。
B:酸と塩基の電子の動きを矢印を使って説明できる。
15週 まとめと応用 これまでに学習した内容を様々な問題に応用できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学混成軌道を用い物質の形を説明できる。3前6,前7,前9,前10
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。3前2,前3,前4,前5
物理化学放射線の種類と性質を説明できる。4前3
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。4前4,前5
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。4前5
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。4前6,前8,前9

評価割合

試験小テスト・課題等合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力2015000035
専門的能力5015000065
分野横断的能力0000000