有機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 有機化学Ⅱ
科目番号 063 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:有機化学概説第7版(マクマリー著・伊東,児玉 共訳 東京化学同人)/ 教材:HGS分子構造模型(丸善)
担当教員 津田 勝幸

到達目標

1. IUPACの命名法を理解し,構造から名前を,また名前から構造を誘導できる.
2. 代表的な官能基に関して,その性質を理解でき,それらの官能基についての代表的な反応およびその分子内への導入法を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1IUPACの命名法を正確に理解し,構造から名前を,また名前から構造を正確に誘導できる.IUPACの命名法をほぼ理解し,構造から名前を,また名前から構造をほぼ誘導できる.IUPACの命名法を理解できない.
評価項目2代表的な官能基に関して,その性質を正確に理解でき,それらの官能基についての代表的な反応およびその分子内への導入法を正確に説明できる.代表的な官能基に関して,その性質をほぼ正確に理解でき,それらの官能基についての代表的な反応およびその分子内への導入法をほぼ正確に説明できる.代表的な官能基に関して,その性質を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

  物質化学工学科の教育目標② 説明 閉じる
  本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機化合物は1千万種類以上有り全てを覚えることは不可能である。したがって,どの様な化合物でも官能基を見極め,それが持つ性質と反応性から結果を考えることが必要である。ここでは,有機化合物の一般的な分類・順番に従い,教科書に沿って授業を行い,有機化学の一般的な知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
 炭素原子を含む分子を扱う有機化学は我々自身や我々の身の回りのほぼ全てのものに関連し,化学の重要な一分野となっている。この科目では,2年生の有機化学Iに引き続き,有機化合物の命名法,様々な官能基の構造と性質・反応性の関係についての基礎知識を習得する。
 前回および当日の授業内容から,教科書の例題や問題に沿った内容の小テストを行う。自宅学習帳で復習するとともに,次週の範囲の予習が必要である。
注意点:
・自学自習時間(30時間)は,日常の授業のための予習復習,授業時間外の課題,定期試験の準備等の学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス
・アルケンとアルキン:命名法、アルケンの電子構造
・授業の進め方と成績の評価方法が理解できる。
・IUPAC命名法が使え,平面と直線分子を混成で説明できる。
2週 ・アルケンとアルキン:シスートランス異性体とE, Z命名法 ・混成軌道を用い物質の形を説明できる。
・シスートランス異性体を説明できる。
・アルケンのE, Z命名法を説明できる。
3週 ・アルケンとアルキン:反応の種類と反応機構、求電子付加反応(1)
・電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。
・結合の分極を予測できる。
・求電子付加反応の反応機構について説明できる。
4週 ・アルケンとアルキン:求電子付加反応(2) ・Markovnikov則について説明できる。
5週 ・アルケンとアルキン:求電子付加反応(3) ・Markovnikov則により反応の主生成物が予測できる。
6週 ・アルケンとアルキン:ラジカル付加とその他の反応 ・ラジカル重合でポリマーが生成することを説明できる。
・アルケンのその他の反応について説明できる。
7週 ・アルケンとアルキン:共役ジエンの反応とアルキンの反応
・共役ジエンの反応について説明できる。
・アルキンの命名法と反応について理解できる。
8週 中間試験 ・学んだ知識の確認ができる。
2ndQ
9週 ・芳香族化合物:ベンゼンの構造 ・共鳴および非局在化構造の意味を説明できる。
10週 ・芳香族化合物:芳香族化合物の命名法 ・一般的な芳香族化合物の構造と名前を書ける。
11週 ・芳香族化合物:求電子置換反応(1) ・芳香族化合物への求電子置換反応について反応機構を説明できる。
12週 ・芳香族化合物:求電子置換反応(2) ・芳香族求電子置換反応での置換基効果について説明できる。
13週 ・芳香族化合物:置換基効果(1) ・芳香族求電子置換反応での置換基効果について説明できる。
14週 ・芳香族化合物:置換基効果(2) ・芳香族求電子置換反応での置換基効果について説明できる。
15週 ・芳香族化合物:置換基効果(3) ・芳香族求電子置換反応での置換基効果について説明できる。
16週 ・期末試験 ・学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト・課題等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力301545
専門的能力401555
分野横断的能力000