到達目標
1. 材料の分類ができ、材料を製品化する工程やリサイクルする工程を具体的に説明することができる。
2. 代表的な無機材料(半導体材料および誘電体材料など)の基本特性を理解するとともに、それぞれがどのような化学特性に基づいて機能を発揮するのかを具体的に説明することができる。
3. 学んだ材料の特性に基づいて、新しい材料を製作するためのプロセスを自らで考案し、それを具体的に説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 材料の製品化工程について、中間体製造過程と中間体に機能性を与える工程に分けて具体的に説明できる。 | 材料の製品化工程について、原料から最終製品までの製造過程を説明できる。 | 材料の製品化工程について、原料から最終製品までの製造過程について説明できない。 |
評価項目2 | 半導体と誘電体について、機能性発現の原理を理解し、これら素材の応用手段を具体的に説明できる。 | 半導体と誘電体の原理や特徴について理解し、応用法を説明できる。 | 半導体と誘電体の原理や特徴を理解できず、応用法について説明ができない。 |
評価項目3 | 半導体など無機材料の機能原理に基づいて、新材料を自ら考案し、その特性やプロセスを具体的に説明できる。 | 半導体など無機材料の機能原理に基づいて、新材料を自ら考案し、その特性やプロセスを説明できる。 | 半導体など無機材料の機能原理に基づいた、新材料の発案ができず、その特性やプロセスが具体化できない。 |
学科の到達目標項目との関係
物質化学工学科の教育目標②
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本科の教育目標①
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教育方法等
概要:
この科目は企業で溶液処理機器の開発・市販化に携わった教員がそれら経験を活かし、無機材料物質の特性や性能発現の原理について講義形式で授業を行うものである。とくに無機材料設計の基本的な考え方と、廃棄物の再資源化の方法や電気伝導性を利用した材料(半導体、誘電体)の機能発現の原理を学び、その実用例を理解する。さらに工業的に利用される材料の特性に基づいて、受講者自らで材料改善のための設計指針や相互の性能比較ができる視点を体得する。
授業の進め方・方法:
「新しい材料を創り出すためにはどうしたらよいのか」という視点をもって学習に取り組んでもらいたい。課題として新材料を自らのアイディアで発案し、その特性や製法について具体化することについて実施する。講義の始めには小テストを実施する。
注意点:
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習時間(30時間)として,日常の授業(60時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および定期試験の準備のための学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であるこが認められる。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
・ガイダンス 無機材料の化学と科学(1) 無機材料の分類 |
・授業の進め方と成績の評価方法が理解できる。 無機材料の分類法を理解し、材料設計の指針が立てられる。
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2週 |
無機材料の化学と科学(2) 化学プロセスと材料プロセス |
材料製造における化学プロセスと材料化プロセスの違いを基に、それぞれの特徴を説明できる。
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3週 |
無機材料の化学と科学(3) 材料廃棄物の処理と再資源化 |
無機材料の分類法を理解し、環境を考慮した材料評価方法(LCA)が説明できる。
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4週 |
半導体材料(1) 固体の化学結合と電気伝導 |
各種化学結合の特徴とバンド構造が説明できる。
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5週 |
半導体材料(2) 真性半導体と不純物半導体 |
真性半導体、不純物半導体の違いを構造図とエネルギーバンド図で説明できる。
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6週 |
半導体材料(3) 半導体の実用品への応用 |
不純物半導体の特性をもとにやp/n接合ダイオードや熱電対の機構を表現できる。
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7週 |
イオン伝導体材料 イオン伝導体の特性と応用 次週,中間試験を実施する |
代表的なイオン伝導体について特性と応用例を説明することができる。次週,中間試験を実施する。
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8週 |
・中間試験
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・学んだ知識の再確認&修正ができる。
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4thQ |
9週 |
超伝導体材料(1) 超伝導体の特性と理論および酸化物系超伝導体の構造と課題 |
酸化物超伝導体の構造特性を理解し、酸化物超伝導体を利用した製品について長所と課題を説明することができる。
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10週 |
超伝導体材料(2) BCS理論と高温超電導体 |
BCS理論と高温超伝導体の特性や構造について説明することができる。
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11週 |
誘電体材料(1) セラミックスの誘電性と誘電体の利用 |
誘電体の種類と分極の原理について説明でき、誘電体の利用法を説明できる。
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12週 |
誘電体材料(2) BaTiO3 の特性と応用 |
BaTiO3 の機能と特性に関して具体的に表現できる。
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13週 |
誘電体材料(3) セラミックスの圧電性 |
圧電体の特性と基本原理について説明できる。
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14週 |
誘電体材料(4) 圧電基本方程式と圧電体の利用 |
圧電基本方程式について説明でき、圧電体を利用した製品について説明できる。
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15週 |
誘電体材料(5) セラミックスの焦電性 |
焦電体の特性と基本原理、そして利用法について説明できる。
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16週 |
学年末試験 |
学んだ知識の再確認&修正ができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 10 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 35 | 5 | 10 | 50 |
専門的能力 | 35 | 5 | 10 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |