1. 実験内容を十分に理解し,正しく実験を行うことができる。
2. 実験機器の原理・操作方法等を理解し,十分に使いこなすことができる。
3. 実験に関する分野の知識・情報等の活用状況を明確に記述できる。
概要:
物理化学,化学工学を基礎とする種々の内容と手法を実験を通して理解を深め,併せて種々の操作の基礎を経験する。
授業の進め方・方法:
各実験担当教員の指導の下で,授業(60時間)を行う。
実験の前に実験書をよく読み,実験目的,理論,計算法の大要,実験装置とその操作などを理解しておく。
分からない点があれば,実験の前に調べておく。実験レポートには,最低限実験書に書かれている報告事項と指導教員の指示する事項を記入する。
実験時,レポートの作成にはグループ内での積極的な協力・討議が必要不可欠である。
レポートの提出期限には決して遅れないこと。
なお,全ての実験レポートが受理されていなければ単位の取得はできない。
注意点:
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習時間(30時間)は,日常の授業(60時間)のための予習復習時間,測定値から目標値に至る計算,結果の考察・および文献調査等の時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
・評価内容の詳細については,ガイダンスにおいて周知する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス,実験,データ整理,レポート作成上の注意 |
実験に臨む姿勢,データ処理の仕方,安全管理,全テーマの概要について理解し,安全に実験を進めることができる。 レポート作成に際しての注意点を理解し,それらを守ったレポートを作成することができる。
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2週 |
液体の密度・粘度の測定 |
液体の密度測定および粘度測定の原理、方法を理解し、実際に測定を行うことができる。
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3週 |
高分子の分子量測定 |
高分子溶液の粘度から分子量を求める原理を理解し、実際に測定を行うことができる。
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4週 |
実験結果の確認・再レポートの作成実験試験,実験装置の保守作業 |
実験結果の取りまとめ,報告の仕方を再確認し,結果の妥当性評価や考察において理論的な説明ができる。 実験レポートの記述,及び実験レポートの作成方法を理解し,実践できる。
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5週 |
反応速度の測定 |
水溶液中での反応の速度を測定し、活性化エネルギーを決定できる。
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6週 |
溶解熱の測定 |
固体の溶解熱の測定結果から、化学変化に伴う熱の出入りについて理解できる。溶解度と溶解熱の関係がわかる。
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7週 |
実験結果の確認・再レポートの作成実験試験,実験装置の保守作業 |
実験結果の取りまとめ,報告の仕方を再確認し,結果の妥当性評価や考察において理論的な説明ができる。 実験レポートの記述,及び実験レポートの作成方法を理解し,実践できる。
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8週 |
水溶液の分解電圧,濃淡電池の起電力 |
水溶液の分解電圧を測定し、分解電圧に影響する要素を理解できる。分解電圧と過電圧の関係がわかる。半電池の組み合わせによる電池の起電力を測定できる。電極電位(単極電位)と起電力との関係がわかる。
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4thQ |
9週 |
二成分系の状態図 |
二成分混合物の状態図を作成し、状態図に基づいて固相と液相の平衡関係を理解できる。
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10週 |
実験結果の確認・再レポートの作成実験試験,実験装置の保守作業 |
実験結果の取りまとめ,報告の仕方を再確認し,結果の妥当性評価や考察において理論的な説明ができる。 実験レポートの記述,及び実験レポートの作成方法を理解し,実践できる。
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11週 |
管内の圧力損失,充填層と流動層 |
実験結果の取りまとめ,報告の仕方を再確認し,結果の妥当性評価や考察において理論的な説明ができる。粒子の充填層および流動層において流体の流動条件による圧損失および空隙率の変化の測定を行い,粒子群の流動開始速度および粒子終末速度について実験値と計算値を比較検討できる。
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12週 |
単蒸留 |
2成分系を資料として単蒸留を行い理論値と比較し,物質収支を行うことができる。
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13週 |
実験結果の確認・再レポートの作成実験試験,実験装置の保守作業 |
実験結果の取りまとめ,報告の仕方を再確認し,結果の妥当性評価や考察において理論的な説明ができる。 実験レポートの記述,及び実験レポートの作成方法を理解し,実践できる。
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14週 |
小型ボイラーの性能 |
小型ボイラーの基準蒸発量,伝熱面蒸発率等を算出し,熱精算を行うことができる。
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15週 |
実験結果の確認・再レポートの作成実験試験,実験装置の保守作業 |
実験結果の取りまとめ,報告の仕方を再確認し,結果の妥当性評価や考察において理論的な説明ができる。 実験レポートの記述,及び実験レポートの作成方法を理解し,実践できる。
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16週 |
実験結果の確認・再レポートの作成実験試験,実験装置の保守作業 理解度の確認試験 |
実験結果の取りまとめ,報告の仕方を再確認し,結果の妥当性評価や考察において理論的な説明ができる。実験レポートの記述,及び実験レポートの作成方法を理解し,実践できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野(実験・実習能力) | 物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 4 | |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | |
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。 | 4 | |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 4 | |
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。 | 4 | |
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。 | 4 | |
化学工学実験 | 流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後8 |
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 4 | 後1,後13,後14,後15 |
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。 | 4 | 後1,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |