1. 原子の構造を理解し、電子の波動性に基づいた新たなモデルをイメージできる。
2. ルイス構造を書くことができ、価電子および原子価が理解できる。
3. 混成軌道を用い物質の形を説明できる。
4. 分析化学で汎用される誤差の表現法や濃度について説明でき、必要な計算ができる。
5. 化学反応(酸塩基反応、酸化還元反応、沈殿形成、錯体形成など)による状態変化について説明でき、そのために必要な計算ができる。
概要:
【前期】
古崎担当A:元素単体および無機化合物の諸性質を決める「要因」について系統的に学ぶ科目である。
梅田担当B:有機化学の基礎となる結合について原子の構造と電子の役割から説明する。
【後期】
宮越担当 :溶液内化学反応に関する各種濃度の計算法や中和・酸化還元・沈殿形成・錯体形成に応じた各反応の特性について学ぶ。
授業の進め方・方法:
【前期】
古崎担当A:本科目で学ぶ内容は「基礎理論」に相当し、以降の「元素各論」「先端材料論」「材料科学序論」の基礎内容を含む。
梅田担当B:教科書やスライドを中心にした講義に加え、小テスト等の演習を随時行うことにより理解を深める。
【後期】
宮越担当 :分析化学でのデータの取り扱い方や、各種溶液の化学平衡論に基づいた基礎理論や計算法を習得する。
注意点:
【前期】
古崎担当A:原則、毎授業時に小テストを実施する。自己学習においては、ノート・プリントの内容理解に主眼を置き、教科書や参考書により肉付けを行うとよい。
梅田担当B:原則、毎授業時に小テストを実施する。授業後は必ず教科書を復習し,問題等にあたるとよい。
なお、A・Bいずれも、評価については合計点数が60点以上で単位修得となる。
【後期】
宮越担当 :授業進度に応じて練習問題を提示するので、積極的に問題を解く姿勢を持ってもらいたい。なお、小テストは毎回実施する。評価については合計点数が60点以上で単位修得となる。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス A:地球の構成元素 B:有機化学の基礎 |
A・Bいずれの学習内容や評価方法がわかる。 A:地球の構造と地殻中の主要元素を説明できる。 B:有機化学とは何か概要を説明できる。
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2週 |
A:原子の構成と同位体 B:原子の構造(1) |
A:原子の構造および同位体について理解し、説明できる。 B:原子の構造について理解し、説明できる。
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3週 |
A:放射性崩壊(1) B:原子の構造(2) |
A:放射性崩壊および放射線について理解し、説明できる。 B:原子の電子配置について理解し、説明できる。
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4週 |
A:放射性崩壊(2) B:化学結合(1) |
A:崩壊反応や半減期について理解し、関連する問題を解くことができる。 B:結合と分子の形について理解し、説明できる。
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5週 |
A:放射性崩壊(3) B:化学結合(2) |
A:放射性同位体を用いた年代測定について理解し、関連する問題を解くことができる。 B:ルイス構造とケクレ構造を書くことができる。
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6週 |
A:質量欠損と核分裂反応 B:共有結合(1) |
A:質量欠損および核分裂反応について理解し、説明できる。 B:原子価結合法による結合エネルギーと結合距離を説明できる。
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7週 |
A:中間試験 B:共有結合(2) |
A:学んだ知識の確認ができる。 B:sp3混成軌道について理解し、説明できる。
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8週 |
A:原子力発電の仕組み B:中間試験 |
A:原子力発電の仕組みについて理解し、説明できる。 B:学んだ知識の確認ができる。
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2ndQ |
9週 |
A:核融合反応 B:共有結合(3) |
A:核融合反応について理解し、説明できる。 B:sp2混成軌道について理解し、説明できる。
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10週 |
A:輝線スペクトルとボーアモデル(1) B:共有結合(4) |
A:輝線スペクトルの意味について理解し、説明できる。 B:sp混成軌道について理解し、説明できる。
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11週 |
A:輝線スペクトルとボーアモデル(2) B:共有結合(5) |
A:輝線スペクトルとボーアの原子モデルとを関連付けて説明することができる。 B:極性共有結合を理解し結合の分極を予測できる。
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12週 |
A:電子の波動性 B:酸と塩基(1) |
A:電子の波動性とは何か理解し、説明できる。 B:ブレンステッド・ローリーの定義による有機酸と有機塩基を説明できる。
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13週 |
A:ド・ブロイ波 B:酸と塩基(2) |
A:ド・ブロイ波とは何か理解し、説明できる。 B:ルイスの定義による有機酸と有機塩基を説明できる。
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14週 |
A:波動方程式 B:酸と塩基(3) |
A:波動方程式の意味について理解できる。 B:酸と塩基の電子の動きを矢印を使って説明できる。
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15週 |
A:量子数と電子軌道 B:まとめと応用 |
A:4つの量子数の意味を理解できる。 B:これまでに学習した内容を様々な問題に応用できる。
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16週 |
期末試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
分析化学で用いる数値計算 |
%濃度、モル濃度、ppm 濃度ついて理解し、各濃度間の変換について計算ができる。
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2週 |
分析データの取り扱い (1) |
有効数字の考え方に沿って、濃度計算や各種計算ができる。
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3週 |
分析データの取り扱い (2) |
分析データにおける精度と確度の違いを理解し、標準偏差や相対誤差率を用いて説明ができる。
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4週 |
酸・塩基平衡 その1 酸・塩基の定義、強酸・強塩基の考え方とpH計算 |
代表的な酸や塩基の定義を理解し、共役の関係を説明できる。強酸や強塩基を挙げて、その特性の説明とpH値を求めることができる。
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5週 |
酸・塩基平衡 その2 弱酸・弱塩基・それらの塩の考え方とpH計算 |
代表的な弱酸や弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩を挙げて、その特性を説明できる。また、pH値を求めることができる。
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6週 |
酸・塩基平衡 その3 緩衝液の考え方とpH計算 |
緩衝液の定義をもとに緩衝作用を説明できる。また、pH値を求めることができる。
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7週 |
中間試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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8週 |
酸化・還元平衡 酸化・還元の定義と代表的な酸化剤や還元剤の反応 |
酸化・還元の定義を説明できる。また、代表的な酸化剤や還元剤を挙げることができ、半反応式をもとに化学反応を組み立てることができる。
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4thQ |
9週 |
電極電位と化学電池 その1 代表的な電池の構造と酸化・還元反応 |
ボルタの電池・ダニエル電池の構造や特徴を説明できる。また、各極の反応を表すことができる。
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10週 |
電極電位と化学電池 その2 ネルンストの式と電池の起電力 |
ネルンスト式を理解して半電池の単極電位を計算できる。また、電池の起電力を求めることができる。
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11週 |
沈殿生成平衡 その1 物質の溶解度積と沈殿生成 |
沈殿生成と溶解度積の関係が説明でき、単純な沈殿生成反応における各種計算ができる。
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12週 |
沈殿生成平衡 その2 沈殿反応を利用した系統的な分離法 |
溶解度積を利用した金属成分の分別の仕方を説明できる。自ら沈殿剤濃度と沈殿生成の関係グラフを作成できる。
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13週 |
錯形成平衡 その1 錯体の定義と命名法 |
錯体の定義を理解し、錯体の命名と構造について表すことができる。
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14週 |
錯形成平衡 その2 キレートの考え方とキレート剤の特性 |
錯体の定義におけるキレートの考え方(違い)を理解し、代表的なキレート剤の命名法や構造、特徴を説明できる。
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15週 |
錯形成平衡 その3 錯形成速度と成分濃度の計算 |
錯形成反応の反応速度定数を用いて錯形成速度を表すことができる。また、各種成分イオン濃度が計算できる。
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16週 |
期末試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 3 | 前6,前7,前9,前10 |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5 |
無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 2 | |
分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | |
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 4 | |
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 4 | |
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。 | 4 | |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 4 | |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 4 | |
錯体の生成について説明できる。 | 4 | |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 4 | |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 4 | |
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。 | 4 | |
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。 | 4 | |
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。 | 2 | |
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。 | 2 | |
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 2 | |
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 2 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 2 | |
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。 | 2 | |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 2 | |