英語コミュニケーションⅢ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 英語コミュニケーションⅢ
科目番号 0038 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 物質化学工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 BLUE MARBLE English Communication III (数研出版)
担当教員 櫻井 靖子

到達目標

1.相手と英語でコミュニケーションを図ろうとする態度を身につけることができる。
2.高等学校学習指導要領に示されてるレベルの文法事項や構文を理解し、それを活用・運用することができる。
3.身近なことについて、的確さ、流暢さ、即応性をもって理解したり伝えたりすることができる。
4.文章の「まとまり」に必要な文法的・語彙的な結びつき(cohesion)や首尾一貫性(coherence)に注意して、特定のテーマについて100語程度の文章を書くことができる。
5.ペア・ワークやグループワークなどさまざまなコミュニケーション活動に積極的に取り組み、コミュニケーションの目的(タスク)を果たすことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1相手と英語でコミュニケーションを図ろうとする態度を身に付けることができる。相手と英語でコミュニケーションを図ろうとする態度をほぼ身に付けることができる。相手と英語でコミュニケーションを図ろうとする態度を身に付けることができない。
評価項目2高等学校学習指導要領に示されているレベルの文法事項や構文を理解し、発展的に活用・運用することができる。高等学校学習指導要領に示されているレベルの文法事項や構文をおおむね理解し、活用・運用することができる。高等学校学習指導要領に示されているレベルの文法事項や構文を理解したり、活用・運用することができない。
評価項目3自分の身近なことについて、的確さ、流暢さ、即応性をもって理解したり伝えたりすることができる。自分の身近なことについて、ある程度の的確さ、流暢さ、即応性をもって理解したり伝えたりすることができる。自分の身近なことについて、的確さ、流暢さ、即応性をもって理解したり伝えたりすることができない。
評価項目4文法的・語彙的な結びつき(cohesion)や首尾一貫性(coherence)のある論理的な文章を書くことができる。ある程度文法的・語彙的な結びつきや首尾一貫性に気をつけて、どうにか読み手に伝えたいことが伝わる文章を書くことができる。文法的・語彙的な結びつきや首尾一貫性を踏まえが読み手に伝えたいことが伝わる文章を書くことができない。
評価項目5コミュニケーション活動に積極的に取り組み、コミュニケーションの目的(タスク)を果たすことができるコミュニケーション活動に取り組み、コミュニケーションの目的(タスク)をほぼ果たすことができるコミュニケーション活動に十分に取り組むことができず、コミュニケーションの目的(タスク)を果たすことができない

学科の到達目標項目との関係

  物質化学工学科の教育目標④ 説明 閉じる
  本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 様々なジャンルの英語に触れる中で「読む・書く・聞く・話す」のすべての技能を伸長し、英語で情報を得たり伝えたりする上で必要となる基本的な能力を養成する。特にオーラル・コミュニケーションを円滑に図る上で不可欠となる音声面の活動を重視するとともに、異文化に対する理解を深め、世界的な視野に立って物事を考える姿勢を身に付けることを目標とする。ライティングにおいては、パラグラフでまとまりのある内容について論理的な文章を書くことを目指す。また、実際に学んだ英語を使うために各種コミュニケーション活動を取り入れる。
授業の進め方・方法:
 多岐にわたる題材を読むことで、速く、深く、そして正確に読み取る能力を養成する。また音声面も重視し、英文を意味のかたまり(チャンク)ごとに理解するフレーズ・リーディングを行う際には、音声変化やイントネーションにも留意する。授業は「英語コミュニケーションⅠ」「英語コミュニケーションⅡ」に引き続き、できるだけ英語を用いて進めることとし、英語がコミュニケーションの道具であることを意識する。また、英語による基礎的なプレゼンテーションの仕方についても学ぶ。与えられたトピックやテーマについて自分の体験や考えを100語程度の文章にまとめることを学ぶ。
注意点:
 語学学習においては積極性と反復が必要であり、そのための努力を怠らずに、積極的に授業に参加することが重要である。
1年次で購入した文法書『BIG DIPPER ビッグ・ディッパー高校英語』を必要に応じて参照しながら、文法事項と新出単語の予習・復習をすることが大切である。また、毎回の授業で英和辞書を使用できるよう準備すること。
 英検準2級に合格した場合、およびTOEIC400点以上をはじめて取得した場合、あるいは前回受験時よりも50点以上得点が伸びた場合には、学年末の成績に10点を上限に加点する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Orientation
Strategy1: 英語の語順・展開を理解する
Strategy 2: つなぎ表現に注目する
Writing:文と文をつなぐ
・授業の進め方、学習の仕方が分かる。
・パラグラフの基本的な構成と主なorganizational patternについて理解できる。
・「時間的順序・列挙」、「例示・追加」、「言い換え・要約」といった「つなぎ言葉 (transitional words) 」の働きを理解できる。
・文法的結束性 (cohesion)と首尾一貫 (coherence) の概念を理解できる。
2週 Lesson 2 "Protecting Our Brains from Smartphones" ・自分の日常生活におけるスマートフォンの使用について英語で表現できる。
・スマートフォンの使い過ぎが脳に与える影響を理解できる。
3週 Lesson 2 "Protecting Our Brains from Smartphones"
Show-and-Tell
・スマートフォンの使い過ぎが脳に与える影響を理解できる。
・脳における情報処理とスマートフォン使用との関連性を理解できる。
・Show-and-Tell の特徴を理解できる。
4週 Lesson 2 "Protecting Our Brains from Smartphones"
Show-and-Tell
・スマートフォンの使い過ぎが引き起こす問題に対する解決法を理解できる。
・自分の身の回りや経験について Show-and-Tell のoutlineを作ることができる。
・Pair workでShow-and-Tell の内容についてInterviewができる。
5週 Show-and-Tell
Lesson 2 "Protecting Our Brains from Smartphones"
・発表原稿を作成し、スライドを使って実際にShow-and-Tellの手法を用いて自分の体験や考えを発表できる。【Writing 課題①】
・Lesson 2のパラグラフ構成を理解し、Retellingにより内容を復習できる。
6週 Lesson 1 "A Chance for Everone to Shine"
・神戸に暮らす女性在留外国人が日本社会の中で抱える問題を理解できる。
7週 Lesson 1 "A Chance for Everone to Shine"

次週、中間試験を実施する
・神戸に暮らす女性在留外国人が日本社会の中で抱える問題を理解できる。
・日本人女性による、女性在留外国人が抱える問題への対処例を理解できる。
8週 前期中間試験
前期末試験答案返却と解説
"Writing:Sentence Combining
Lesson 1 "A Chance for Everone to Shine
・意味のまとまりのある文を書くために、Sentence Combiningの手法(前置修飾、後置修飾、関係詞)を用いて一定の長さ文が書ける。
・日本で暮らす外国人への支援について理解を深めることができる。
2ndQ
9週 Lesson 1 "A Chance for Everone to Shine"
ペア・グループ活動
・自分が考える在留外国人の支援のしかたについてアイデアを交わすことができる。
・Lesson 1のパラグラフ構成を理解し、Retellingにより内容を復習できる。
・Lesson 2および1で用いられた文法事項や特定の表現を用い、ペアまたはグループ活動ができる。
10週 Lesson 3 "Wrapping: Reinventing a Cultural Tradition" ・日本の「包む」文化とその問題点を理解できる。
・「風呂敷」や「ポチ袋」といった具体例を通して、「包む」文化の背景にある考えや風習を理解できる。
11週 Lesson 3 "Wrapping: Reinventing a Cultural Tradition"
Writing:比較を表すパラグラフ
・現代の日本における「包む」文化とプラスチックごみとの関連を理解できる。
・Comparison and contrast のパラグラフでよく使われる語句や表現を理解し用いることができる。
12週 Lesson 3 "Wrapping: Reinventing a Cultural Tradition"
Writing:比較を表すパラグラフ
・欧米におけるプラスチック包装を削減するための方法や、再利用可能な原材料を用いた容器の利用に関する具体例を理解できる。
・Comparison and Contrastのパラグラフを書く前に outline を書いて構想を練ることができる。
13週 Lesson 3 "Wrapping: Reinventing a Cultural Tradition"
Writing:比較を表すパラグラフ
・日本で行われつつある、環境に配慮した包装、持続可能性を考慮した包装の方法について理解できる。
・Comparison and Contrast のパラグラフ構成を理解し、身の回りに比較に関わる事象についてのパラグラフを書くことができる。【Writing 課題③】
14週 Lesson 3 "Wrapping: Reinventing a Cultural Tradition"
Lesson 6 "Super Sniffers Saving the World"
・日本でのごみの削減方法について意見を言える。
・日常生活でプラスチックごみをどう削減するべきかアイデアを交わすことができる。
・Lesson 3のパラグラフ構成を理解し、Retellingにより内容を復習できる。
災害救助犬、警察犬、麻薬探知犬など、特別な訓練を受けた「使役犬」の活躍について理解できる。
15週 Lesson 6 "Super Sniffers Saving the World"
多様な語彙の使用(Lexical Cohesion)
・Lexical Cohesionの概念を理解し、同じ単語や表現を繰り返しを避けるために同意語/類義語、派生語、上位/下位語などを効果的に使うことができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 前期末試験答案返却と解説
Lesson 6 "Super Sniffers Saving the World"
・「使役犬」の一種としてがん探知犬の活躍について理解できる。
2週 Lesson 6 "Super Sniffers Saving the World" ・がんを探知できる線虫、結核菌を探知できるネズミについて、それぞれが持つ嗅覚で探知するプロセスを理解できる。
3週 Lesson 6 "Super Sniffers Saving the World" ・結核菌を探知できるネズミは、地雷に使われる化学物質も嗅覚により探知できることを、人間による地雷探知と比較しながら理解できる。
4週 Lesson 6 "Super Sniffers Saving the World"

Writing:因果関係を表すパラグラフ
・さまざまな生き物の嗅覚が人間の暮らしに役立てられており、これからもさらなる応用方法が見出される可能性があることを理解できる。
・Lesson 6のパラグラフ構成を理解し、Retellingにより内容を復習できる。
・Cause-and-effectのパラグラフでよく使われる語句を理解し用いることができる。
5週 Lesson 8 "The Thawing Permafrost: Earth's Warning Call"
ペア・グループ活動
Writing:因果関係を表すパラグラフ
・永久凍土の定義、その分布、および地球温暖化により永久凍土が受ける影響を理解できる。
・Lesson 3および6で用いられた文法事項や特定の表現を用い、ペアまたはグループ活動ができる。
・Cause-and-effectのパラグラフを書く前に outline を書いて構想を練ることができる。
6週 Lesson 8 "The Thawing Permafrost: Earth's Warning Call
Writing:因果関係を表すパラグラフ
・永久凍土の融解が原因となり地球温暖化が促進されること、永久凍土に閉じ込められていた炭疽菌が実際にトナカイや人間に感染してしまった事例を理解できる。
・Cause-and-effect のパラグラフ構成を理解し、身の回りにある因果関係に関わる事象についてパラグラフを書くことができる。【Writing 課題③】
7週 Lesson 8 "The Thawing Permafrost: Earth's Warning Call"

次週、中間試験を実施する
・永久凍土の融解により、炭疽菌以外の菌やウイルスにも人間が感染する恐れがあることを理解できる。
8週 後期中間試験
後期中間試験答案返却と解説
Lesson 8 "The Thawing Permafrost: Earth's Warning Call"
・永久凍土の融解により、水銀汚染や地盤沈下などの影響も起こりうることを理解できる。
4thQ
9週 Lesson 8 "The Thawing Permafrost: Earth's Warning Call" ・北極圏のみならず地球規模で永久凍土の融解に対する解決策を考えていくべきであることを理解できる。
10週 Lesson 8 "The Thawing Permafrost: Earth's Warning Call" ・Lesson 8のパラグラフ構成を理解し、Retellingにより内容を復習できる。
・地球温暖化を抑制するためにできることについて意見交換ができる。
11週 Lesson 9 "How We are Influenced by Advertising" ・広告の歴史について理解できる
12週 Lesson 9 "How We are Influenced by Advertising"
Writing:意見を述べるパラグラフ
・広告のキャッチフレーズが人間の心理に与える影響を理解できる。
・意見を述べるパラグラフでよく使われる語彙や表現を理解して用いることができる。
13週 Lesson 9 "How We are Influenced by Advertising"
Writing:意見を述べるパラグラフ
・広告が日常生活のごく自然な一部になっていること、自分が意識して場面においても広告があふれていることを理解できる。
・身の回りの事象に対する自分の意見を述べるパラグラフを書くことができる【Writing 課題④】。
14週 Lesson 9 "How We are Influenced by Advertising" ・私たち消費者が広告から受ける良い影響と悪い影響を理解できる。
・商品購入の上で広告に関する注意点を理解できる。
15週 Lesson 9 "How We are Influenced by Advertising"
ペア・グループ活動
・Lesson 8のパラグラフ構成を理解し、Retellingにより内容を復習できる。
・広告に関して自分たちが注意すべき点を意見交換できる。
・Lesson 8および9で用いられた文法事項や特定の表現を用い、ペアまたはグループ活動ができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学英語英語聞き手に伝わるよう、句・文における基本的なリズムやイントネーション、音のつながりに配慮して、音読あるいは発話できる。3
明瞭で聞き手に伝わるような発話ができるよう、英語の発音・アクセントの規則を習得して適切に運用できる。3
中学で既習の語彙の定着を図り、高等学校学習指導要領に準じた新出語彙、及び専門教育に必要となる英語専門用語を習得して適切な運用ができる。3
中学で既習の文法や文構造に加え、高等学校学習指導要領に準じた文法や文構造を習得して適切に運用できる。3
英語運用能力の基礎固め日常生活や身近な話題に関して、毎分100語程度の速度ではっきりとした発音で話された内容から必要な情報を聞きとることができる。3
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を基本的な表現を用いて英語で話すことができる。3
説明や物語などの文章を毎分100語程度の速度で聞き手に伝わるように音読ができる。3
平易な英語で書かれた文章を読み、その概要を把握し必要な情報を読み取ることができる。3
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を整理し、100語程度のまとまりのある文章を英語で書くことができる。3
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、実際の場面で積極的にコミュニケーションを図ることができる。3
実際の場面や目的に応じて、基本的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト)を適切に用いることができる。3
英語運用能力向上のための学習自分の専門分野などの予備知識のある内容や関心のある事柄に関する報告や対話などを毎分120語程度の速度で聞いて、概要を把握し、情報を聞き取ることができる。3
英語でのディスカッション(必要に応じてディベート)を想定して、教室内でのやり取りや教室外での日常的な質問や応答などができる。3
英語でディスカッション(必要に応じてディベート)を行うため、学生自ら準備活動や情報収集を行い、主体的な態度で行動できる。3
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、教室内外で英語で円滑なコミュニケーションをとることができる。3
関心のあるトピックについて、200語程度の文章をパラグラフライティングなど論理的文章の構成に留意して書くことができる。3
関心のあるトピックや自分の専門分野に関する論文やマニュアルなどの概要を把握し、必要な情報を読み取ることができる。1
実際の場面や目的に応じて、効果的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト、代用表現、聞き返しなど)を適切に用いることができる。3
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3

評価割合

試験小テストハンドアウト課題・発表積極性合計
総合評価割合601012144100
基礎的能力601012144100
専門的能力000000
分野横断的能力000000