工作実習Ⅰ(1200)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工作実習Ⅰ(1200)
科目番号 1M36 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 産業システム工学科機械システムデザインコース 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 工作実習プリント
担当教員 赤垣 友治

到達目標

(1)工作機械の操作方法を体得して、加工技術を理解した上で加工の技を習得すること。
(2)自分の目で確かめた安全作業を高めること。
(3)加工について調べて、自分で考えたことをレポートにまとめること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1安全作業について理解し、安全作業を実践することができる。完全ではないが、安全作業について理解し、安全作業を実践することができる。安全作業について理解できず、安全作業を実践することができない。
評価項目2工作機械の操作法、溶接、プログラミング法を正しく理解し、実際に作業できる。図面に基づいて製品を製作できる。完全ではないが、工作機械の操作法、溶接、プログラミング法を理解でき、実際に作業できる。おおむね図面に基づいて製品を製作できる。工作機械の操作法、溶接、プログラミング法を理解できず、実際に作業できない。図面に基づいて製品を製作できない。
評価項目3実習目的、実習内容を正しく理解し、自習内容や製作品について、自分で考え、専門書を参考にし考察することができる。実習目的、実習内容をおおむね理解し、自習内容や製作品について、自分で考え、専門書を参考にし考察することがおおむねできる。実習目的、実習内容を正しく理解できず、自習内容や製作品について、自分で考え、専門書を参考にし考察することができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP4 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP5 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】春学期週4時間、夏学期週4時間、冬学期週4時間
 第1学年の工作実習の目的は、「ものづくりの技」つまり、機械製品を製作するための入門加工技術の習得である。機械関係の加工技術の基礎には、木型・溶接・旋盤などがあるが、これらの実習の習得と併せて、各教科の知識・学習要領・実験などを真剣に受講することによって、有機的な工学知識が深まる。
授業の進め方・方法:
10名程度の4班に分かれて、前半は2週、後半は3週で1つのテーマを実習し、通年(春・夏・冬学期)で8テーマ(前半A~D,後半E~H)の実習を行う。テーマ毎にレポートおよび課題製品を提出して完了する。授業計画は1班の授業内容を示す。(前半巡回例)1班:A➪B➪C➪D、2班:B➪C➪D➪A、3班、C➪D➪A➪B、4班:D➪A➪B➪C
注意点:
 工作実習の単位が取得できないと2年進級が認められません。欠席することなく真剣な態度で実習を受講し加工技術の向上に努力すること。なお,レポートは必ず期限内に提出すること。病気などの理由で欠席した場合には、必ず申し出て補講を受けてレポートを提出すること。
 実習担当者の説明と注意をしっかりと聴いて、安全作業に徹すること。
 提出レポート(60%)、製作品の評価(40%)により評価する。総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(安全作業の心得) 安全作業の必要性、安全作業のポイントを理解できる。
2週 A: 木型(Vブロックの木型の製作) 木型製作の方法を理解できる。Vブロックを製作できる。
3週 A: 木型(Vブロックの木型の製作) 木型製作の方法を理解できる。Vブロックを製作できる。
4週 B: 鋳造(Vブロック・滑り軸受およびローププーリーの型込め作業) 砂型の作製作業を理解できる。また砂型を作製できる。
5週 B: 鋳造(Vブロック・滑り軸受およびローププーリーの型込め作業) 砂型の作製作業を理解できる。また砂型を作製できる。
6週 C: 機械Ⅰ(旋盤)(段付丸棒の旋削加工・旋盤の安全作業と基本作業) 旋盤の操作方法を理解できる。また安全作業のポイントを理解できる。段付丸棒を旋盤で加工できる。
7週 C: 機械Ⅰ(旋盤)(段付丸棒の旋削加工・旋盤の安全作業と基本作業) 旋盤の操作方法を理解できる。また安全作業のポイントを理解できる。段付丸棒を旋盤で加工できる。
8週 D: 仕上げ(文鎮の製作) 仕上げ作業方法を理解できる。文鎮を製作できる。
2ndQ
9週 D: 仕上げ(文鎮の製作) 仕上げ作業方法を理解できる。文鎮を製作できる。
10週 E: 溶接(ガス溶断・アーク溶接による肉盛・スポット溶接) 溶接作業(ガス溶断、アーク溶接による肉盛、スポット溶接)を理解し、作業できる。
11週 E: 溶接(ガス溶断・アーク溶接による肉盛・スポット溶接) 溶接作業(ガス溶断、アーク溶接による肉盛、スポット溶接)を理解し、作業できる。
12週 E: 溶接(ガス溶断・アーク溶接による肉盛・スポット溶接) 溶接作業(ガス溶断、アーク溶接による肉盛、スポット溶接)を理解し、作業できる。
13週 F: 機械Ⅰ(旋盤)(横フライス用アーバーカラーの製作) アーバーカラーの加工方法を理解し、製作できる。
14週 F: 機械Ⅰ(旋盤)(横フライス用アーバーカラーの製作) アーバーカラーの加工方法を理解し、製作できる。
15週 F: 機械Ⅰ(旋盤)(横フライス用アーバーカラーの製作) アーバーカラーの加工方法を理解し、製作できる。
16週 工場見学 近隣の工場を見学し、最先端のものづくり、学校で学んだ内容がどのように役立っているかを理解できる。
後期
3rdQ
1週 G: 機械Ⅱ(立フライス盤)(六面体加工・はめ合わせ加工) 立フライス盤作業を理解し、六面体加工、はめ合わせ加工部品を製作できる。
2週 G: 機械Ⅱ(立フライス盤)(六面体加工・はめ合わせ加工) 立フライス盤作業を理解し、六面体加工、はめ合わせ加工部品を製作できる。
3週 G: 機械Ⅱ(立フライス盤)(六面体加工・はめ合わせ加工) 立フライス盤作業を理解し、六面体加工、はめ合わせ加工部品を製作できる。
4週 H: NC機械(NCフライス盤)(NCフライス盤の基本プログラムの作成) NCフライス盤に使用するプログラムを理解し、実際に作成できる。
5週 H: NC機械(NCフライス盤)(NCフライス盤の基本プログラムの作成) NCフライス盤に使用するプログラムを理解し、実際に作成できる。
6週 H: NC機械(NCフライス盤)(NCフライス盤の基本プログラムの作成) NCフライス盤に使用するプログラムを理解し、実際に作成できる。
7週 機械整備 機械整備作業方法を理解できる。
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作溶接法を分類できる。4
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
やすりを用いて平面仕上げができる。4
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4
アーク溶接の基本作業ができる。4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4

評価割合

レポート製作品合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000