エネルギー物理学Ⅰ(0232)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 エネルギー物理学Ⅰ(0232)
科目番号 2M12 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科機械システムデザインコース 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 よくわかる物理基礎+物理 (Gakken)
担当教員 田端 健

到達目標

(1)万有引力の基本的な性質を理解し、簡単な現象を計算・説明することができる
(2)気体の分子運動とその熱的性質を理解し、簡単な現象を計算・説明することができる
(3)波動の基礎を理解し,光や音の現象をエネルギーの伝播として説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 万有引力の基本的な性質の理解万有引力の基本的な性質を理解し、現象を計算・説明することができる2つの物体間に働く万有引力の計算ができ、ごく基本的な性質が説明できる2つの物体間に働く万有引力の計算ができない
評価項目2 気体の分子運動とその熱的性質の理解気体の分子運動とその熱的な性質を理解し、現象を計算・説明することができる気体の分子運動から温度の計算ができ、ごく基本的な気体の法則が説明できる気体の分子運動から温度の計算ができない
評価項目3 波動の基礎の理解波動によるエネルギーの伝播を定性的に説明でき,弦の振動について,物理的な性質を定量的に求めることができる波動の基本的な性質を理解し,計算によって基本的な問題を解くことができる波動の基本的な性質を,定性的に説明することができない

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 ◎ 説明 閉じる
地域志向 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】秋学期週2時間、冬学期週2時間
波動や振動、熱など、「伝わる(伝搬する)」性質をもつ、複雑な物理現象を理解するための数学的な準備と定量的な解釈ができることを目標とする。この講義では、これまで学んだ力学の概念を用いて万有引力を理解することを目指すほか、物体の運動に関わる力学的エネルギーの一つとして熱エネルギーの基本について取り扱う。
授業の進め方・方法:
万有引力の働いている状況における運動や力学的エネルギーを用いた気体分子体を演習問題を豊富に取り入れて理解することを試みる。また、振動が伝搬していく波動についても学ぶ。到達度試験70%、課題・小テスト等30%として評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。
注意点:
「エネルギー物理学Ⅰ」は、2年の春・夏学期に学んだ「力学Ⅱ」と3年の春・夏「エネルギー物理学Ⅱ」を橋渡しする重要な科目である。内容が連続しているので、「力学Ⅱ」の内容の理解が不十分であれば、知識を確固たるものとしておくこと。「力学Ⅱ」よりもさらに内容が抽象的になるため、演習量が学習内容の理解度に大きく寄与する。講義中の演習量だけでは不十分であるため、復習と同時に自ら問題を解く姿勢が重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ケプラーの法則 ケプラーの法則を理解できる
2週 万有引力 万有引力の法則を理解できる
3週 万有引力による位置エネルギー 万有引力の働く状況での物体の運動を力学的エネルギーに基づいて計算できる
4週 気体の法則と分子運動 気体の法則と分子運動を理解できる
5週 気体の内部エネルギー 気体の内部エネルギーを理解できる
6週 気体の状態変化と比熱 気体の状態変化と比熱を理解できる
7週 熱機関 熱機関を理解できる
8週 到達度試験(答案返却とまとめ)
4thQ
9週 波の表し方 波の表し方を理解できる
10週 波の重ね合わせの原理 波の重ね合わせの原理を理解できる
11週 波の反射・屈折・回折 波の反射・屈折・回折を理解できる
12週 音の伝わり方 音の伝わり方を理解できる
13週 ドップラー効果 ドップラー効果を理解できる
14週 光の進み方 光の進み方を理解ができる
15週 ヤングの実験 ヤングの実験を理解ができる
16週 到達度試験(答案返却とまとめ)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学仕事と仕事率に関する計算ができる。2
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。2
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。2
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。2
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。2
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。2
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。2
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。2
波動自然光と偏光の違いについて説明できる。2
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。2
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。2

評価割合

到達度試験小テスト・課題等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000