機構学(1010)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機構学(1010)
科目番号 3M33 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科機械システムデザインコース 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 絵ときでわかる機構学 第2版,宇津木諭・住野和男・林 俊一,オーム社/教員作成プリント
担当教員 赤垣 友治

到達目標

(1)機械を構成する要素とその組合せ及び運動について説明できること.
(2)機構学に関する基本公式の内容を理解すること.
(3)適切な公式を選択して演習問題を解くことができること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1一段及び多段摩擦伝動、歯車伝動において速度比や歯数比を計算できる。単純な摩擦伝動、歯車伝動において速度比や歯数比を計算できる。一段及び多段摩擦伝動、歯車伝動において速度比や歯数比を計算できない。
評価項目2カムの変位線図、輪郭曲線を作図できる。速度線図、加速度線図を求めることができる。簡単なカムの変位線図、輪郭曲線を作図できる。簡単な速度線図、加速度線図を求めることができる。カムの変位線図、輪郭曲線を作図できない。速度線図、加速度線図を求めることができない。
評価項目34節回転連鎖においてリンクの長さ、3つの機構の成立条件を説明できる。また、各リンクの角速度、速度を計算できる。運動する物体の速度、角速度を計算できる。4節回転連鎖においてリンクの長さ、3つの機構の成立条件を簡単に説明できる。また、簡単なリンク機構のリンクの角速度、速度を計算できる。単純な運動をする物体の速度、角速度を計算できる。4節回転連鎖においてリンクの長さ、3つの機構の成立条件を説明でない。また、各リンクの角速度、速度を計算できない。運動する物体の速度、角速度を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】夏学期週2時間
 近年の科学技術の発展によって生産ラインの自動化は必須のものとなっており,工学系技術者には産業用ロボットの設計・開発・操作・保守といった高い技術力が求められている。また一方で,福祉工学的側面からも人間に対応したロボットの研究開発が進められており,このような技術に対応できる技術者も多く求められている。本講義では,複雑な空間運動をする機械構造物の動きを捉えることを目標とし,歯車をはじめとした機械要素の回転運動や直線運動といった基本的な動きに関する知識と計算力を養うことを目的としている。
授業の進め方・方法:
・機構学では物体(機素)の動きを理解するために多数の図表を使用するので,授業は板書スタイルではなく,パワーポイントを利用して行う。授業での理解度を向上させるために,教科書を必ず読んでくること。授業で導出した式の意味を理解するために,演習問題を授業中に取り上げる。
・到達度試験70%,自学自習課題(レポート)など30%として,100点満点で総合的に評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
・学修単位(15時間:1単位)です。従って,30時間以上の自学自習(自学自習課題、到達度試験勉強など)が必須です。
・授業に対応した演習問題を配布するので,自学自習課題として活用し,また試験勉強のために役立ててください。自学自習課題等は提出課題(レポート)としますので,必ず提出して下さい。 自学自習の成果は提出されたレポートによって評価します。到達度試験の答案は採点後返却し理解度を伝達する。
・電卓,定規,コンパスを使用するので,毎回持参してください。
・成績が60点未満の学生に対しては,補充試験を実施する(但し,課題をすべて提出した学生に限る)。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1章.機構の基礎 機構の重要性,対遇の種類,4節回転連鎖を説明できる。
2週 2章.機構と運動の基礎 運動は回転運動に置き換えられることを理解し,瞬間中心,角速度,速度,加速度を計算できる。機構の自由度を求めることができる。ケネディの定理を理解し、瞬間中心を求めることができる。
3週 3章.リンク機構の種類と運動 グラスホフの定理を理解し、リンクの長さを決定できる。両てこ・両クランク・てこクランク機構の成立条件を説明できる。スライダクランク機構において変位,速度,加速度を計算できる。
4週 4章.カム機構の種類と運動 カムの種類,特徴を説明できる。カム変位線図,輪郭曲線,速度線図,加速度線図を作図することができる。
5週 5章.摩擦伝動の種類と運動 内接・外接円筒摩擦車,直列接続の摩擦車,円筒摩擦車4車接続,円錐摩擦車,円板摩擦車の角速度比,速度伝達比を計算できる。
6週 6章.歯車伝動機構の種類と運動 歯車の種類,各部の名称,モジュールを説明できる。一段・多段歯車伝動において速度伝達比を計算できる。また,速度伝達比から歯数を決定できる。
7週 1章~6章までの補足説明と演習 演習問題を解くことができる。重要なテクニカルタームを説明できる。
8週 到達度試験
2ndQ
9週 答案返却、解答説明
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。4
力学周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4前7
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4前7
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000