概要:
【開講学期】春学期週2時間(沢村),冬学期週2時間(赤垣)
技術者や研究者に必要とされる素養には,力学系基礎学力,一般常識,コミュニケーション能力などがある。本講義では,基本的素養である数学,力学,材料力学を復習し理解力を更に向上させると共に,技術英文の読解力を養うことを目的とする。また,就職試験の問題を通して,実際のビジネスで必要とされる基礎能力を養成する。
授業の進め方・方法:
配布プリントによる演習を中心に行う。基礎数学は1,2年生の復習が主となる。基礎力学は剛体の運動が主となる。技術英文は,これまで授業で学んだ機械系科目の内容に関するものである。それぞれのスキルは,1,2時間の授業で身に付くものではない。その後の各自の学習が必要不可欠である。適宜小テスト(あるいは到達度試験)を行い,またレポート課題を課し到達度を確認する。成績は試験(40%),レポート(60%)で評価し,60点以上を合格とする。
注意点:
数学,基礎力学は,高学年で学習する力学系専門科目を理解するうえで欠かすことができない。また,SPIやTG-WEBなどの就職試験問題を解くことで自分に不足している常識を確認してもらいたい。簡単な技術英文を訳すことで,技術英文に慣れ今後の自己学習に役立ててもらいたい。
提出課題は,必ず提出期限を守り,すべて提出すること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | 前3 |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 3 | 前3 |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 3 | 前3 |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | 前3 |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | 前3 |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 3 | 前3 |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | 前4 |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | 前4 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 3 | |
力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 3 | 前3 |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 3 | 前3 |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 3 | 前3 |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前3 |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 3 | 前3 |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 3 | 前3 |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 3 | 前3 |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 3 | 前4 |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 3 | 前4 |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 3 | 前3 |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 3 | 前3 |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 3 | 前3 |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前3 |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前3 |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 3 | 前4 |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 3 | 前4 |
動力の意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前4 |
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。 | 3 | |
運動量および運動量保存の法則を説明できる。 | 3 | 前4 |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 3 | 前4 |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 3 | 前4 |
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 3 | 前5 |
応力とひずみを説明できる。 | 3 | 前5 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 3 | 前5 |
許容応力と安全率を説明できる。 | 3 | 前5 |
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。 | 3 | 前5 |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。 | 3 | 前5 |
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 3 | 前5 |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 3 | 前6 |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 3 | 前6 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 3 | 前6 |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 3 | 前7 |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 3 | 前7 |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 3 | 前7 |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 3 | 前7 |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 3 | 前7 |
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。 | 3 | 前7 |