計測工学(1070)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 計測工学(1070)
科目番号 5M17 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科機械システムデザインコース 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 計測工学/谷口修、掘込康雄共著/森北出版
担当教員 郭 福会

到達目標

測定誤差の分類とその統計的取り扱いを理解し、標準偏差などの意味を説明できること。
様々な測定器の測定原理を説明できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測に必要な単位・基準,計測方式,計測の誤差とその処理について理解でき,応用ができる.計測に必要な単位・基準,計測方式,計測の誤差とその処理について理解できる。計測に必要な単位・基準,計測方式,計測の誤差とその処理についての基礎を理解できない。
評価項目2計測系の構成、インピーダンス整合、増幅回路について理解でき、応用できる。計測系の構成、インピーダンス整合、増幅回路について理解できる。計測系の構成、インピーダンス整合、増幅回路について理解できない。
評価項目3機械的拡大、光による拡大、流体的拡大、電気的拡大に関する測定原理を理解できる。測定機器の構成を説明でき、応用できる。機械的拡大、光による拡大、流体的拡大、電気的拡大に関する測定原理を理解でき、説明できる。機械的拡大、光による拡大、流体的拡大、電気的拡大に関する測定原理を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】秋学期週4時間
最近の計測技術の進歩はめざましく、特にエレクトロニクスを応用した新しい計測法が次々に使用されるようになってきた.これらの新しい計測技術も含めて、機械技術者が必要と思われる計測の基礎理論と各物理量の測定法について学び、工学実験や卒業研究、さらには将来用いる計測機器に対する理解を深める.これらの授業を通して様々な測定器の測定原理を説明できる能力と、正しい測定法、データ処理法を身につける.
授業の進め方・方法:
前半は計測の基礎的事項、すなわち測定データの誤差とその統計的取り扱いについて学ぶ.
後半には機械的計測、光学的計測、流体的計測、電気的計測方法の具体的な事例について学ぶ.

注意点:
測定には誤差がつきものであり,また電気的変換技術が必要である.したがって誤差の統計的処理技術を確実に理解すること.また単に測定器の名称を記憶するのではなく,様々な測定器の測定原理や信号変換原理の理解に努めること.
成績評価の方法:到達度試験80%、課題等20%の割合で評価する。総合評価は、100点満点として、60点以上を合格とする。
補充試験は原則として実施しないが,事情により実施する場合には,試験100点満点として,60点以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 測定と単位系
誤差の統計的扱い
測定・単位系・誤差の分類を理解し、説明することができる。平均値と標準偏差を求めることができる。
2週 間接測定における誤差
最小自乗法
間接誤差を理解し求めることができる。測定データの近似直線を求めることができる。
3週 計測系の構成(熱電対による温度測定)
インピーダンス整合
熱伝対を用いた計測系(偏位法、零位法)の構成を理解し説明することができる。インピーダンス整合を説明することができる。
4週 演算増幅器
ブリッジ回路
増幅回路を理解し、出力を求めることができる。
5週 長さの測定 機械的拡大
光による拡大
ブロックゲージ・バーニヤ方式を説明することができる。系統誤差の分類を説明することができるし、誤差を求めることができる。くさびによる拡大・ねじによる拡大・てこによる拡大・歯車による拡大・てこと歯車を使った拡大・平行薄片による拡大・ねじり薄片による拡大の原理を理解し説明できる。
光てこによる拡大・光干渉による拡大・レーザ光走査測長機・光学式パルススケールの原理を理解し説明できる。
6週 流体的拡大
電気的拡大
流量式空気マイクロメータ・液柱圧力計・ピトー管・差圧流量計・電磁流量計・超音波流量計の原理を理解し説明できる。流量を求めることができる。
水晶の圧電現象・熱電対の熱起電力・交流電気式回転計・ひずみゲージ・サーミスタ・差動変圧器・コンデンサ式変換器・マイクロホン・光電式ピックアップの原理を理解し説明できる。
7週 力の測定
圧力・流量の測定
天秤の感度・ロバーバル機構・台ばかり機構・振子ばかり・上ざらばねばかり・ループ型弾性検定器・プローニ動力計・水動力計・うず電流電気動力計・アムスラーねじり動力計・ディジタル動力計の原理を理解し説明できる。
8週 到達度試験 計測機器の原理を説明できる。計測量を求めることができる。
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4

評価割合

試験80%課題と取り組み20%合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000