エネルギー変換機械(1065)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 エネルギー変換機械(1065)
科目番号 5M27 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学科機械システムデザインコース 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教員作成プリント
担当教員 鎌田 長幸,森 大祐

到達目標

以下について説明できること
(1) 各種エネルギー変換機械の構造と動作原理が説明できる。
(2) 各種エネルギー変換機械の用途を説明できる。
(3) 各種エネルギー変換機械の出力や効率を理論的に導くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1主要な各種エネルギー変換機械の構造と動作原理を説明でき,より複雑なシステムに対しても応用できる。主要な各種エネルギー変換機械の構造と動作原理が説明できる。限定的ではあるが,各種エネルギー変換機械の構造と動作原理が説明できる。
評価項目2各種エネルギー変換機械の用途を説明でき,より複雑なシステムに対しても応用できる。主要な各種エネルギー変換機械の用途を説明できる。限定的ではあるが,各種エネルギー変換機械の用途を説明できる。
評価項目3主要な各種エネルギー変換機械の出力や効率を理論的に導くことができ,より複雑なシステムに対しても応用して自己解決できる。主要な各種エネルギー変換機械の出力や効率を理論的に導くことができる。特定の単純なエネルギー変換機械に対してであれば,出力や効率を理論的に導くことができる。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】春学期週2時間,夏学期週2時間
エネルギー変換機械には、大別して熱機関と流体機械があり、熱機関には内燃機関と外燃機関、流体機械にはポンプ、水車、油圧機器などがある。これらのエネルギー変換機械は自動車、航空機や発電設備に使用されており、私達の生活において必要不可欠なものである。これらの機械の構造、動作原理、用途を理解することが、本科目の目的である。さらに、エネルギー変換機械の出力や効率を理論的に導くことができるよう、熱力学や水力学の基礎をしっかり築くことも本講義の目標である。
授業の進め方・方法:
下記の授業計画に沿ってエネルギー変換機械の構造と動作原理について説明する。熱機関は熱力学、流体機械は水力学と密接に関係しているので、これらの力学を復習しながら講義を進める。理解を深めるため、練習問題や演習レポートに取り組んでもらう。
定期試験80%、レポート20%として総合評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
講義は、板書・教員配布プリントにより進めるが、口頭で説明した内容についても、重要な事項はノートをとるようにしてもらいたい。また、本科目は、水力学、熱力学と深く関係しているので、講義にはこれらの教科書を持参するとよい。
答案及びレポートは採点後返却し、達成度を伝達する。
自学自習の成果はレポート課題によって評価します。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 水蒸気の性質
2週 ボイラの種類と構造
3週 ボイラの付属装置と性能
4週 蒸気タービンの概要と作動方式
5週 蒸気タービンの種類と構造
6週 蒸気タービンの性能とランキンサイクル
7週 蒸気タービンの性能とランキンサイクル
8週 春学期到達度試験
2ndQ
9週 流体エネルギーの利用とターボ機械 各種流体機械を構造・機能等から分類できる.
10週 流体と羽根車の間のエネルギー伝達、速度三角形とオイラーヘッド 流体と羽根車の間のエネルギー伝達の原理を説明できる.
羽根車の流れに対して速度三角形を作図し,オイラーヘッドを導出できる.
11週 羽根車の形式、伝達されるエネルギーの成分 遠心羽根車・軸流羽根車・斜流羽根車の3つの形式の特徴を伝達されるエネルギーの成分の観点から説明できる。
12週 演習 羽根車の流れに対して速度三角形を作図し,オイラーヘッドを導出できる.
13週 ターボ機械の構成要素と内部流れ 遠心羽根車の内部流れの概要を説明できる。
14週 すべりと理論揚程 すべりによる損失を考慮した理論揚程の計算ができる.
15週 遠心羽根車の損失と全揚程(摩擦損失と衝突損失の見積もり) 摩擦損失と衝突損失の見積もりができる。
16週 夏学期到達度試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4
パスカルの原理を説明できる。4
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4
物体に作用する浮力を計算できる。4
定常流と非定常流の違いを説明できる。4
流線と流管の定義を説明できる。4
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
オイラーの運動方程式を説明できる。4
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。4
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。4
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。4
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。4
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。4

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000