概要:
機械材料に所要の形状と寸法を与える事により、その材料は有用なものとなる。その方法には機械加工、鋳造、溶接、塑性加工(圧延、引き抜き、押出)等がある。本校においては実験・実習は極めて重要な科目として位置づけられており、特に工作実習はその中核をなすものである。本実習では機械加工、溶接・鋳造の加工方法を理解し、体得すること。工作機械の操作方法および安全な作業方法を体得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
10名程度の4班に分かれて、前半A-Dは2週、後半E-Hは3週で1つのターマを実習し、通年(春・夏・冬学期)で8テーマの実習を行う。テーマ毎にレポートおよび課題製品を提出して完了する。下記の授業計画に記載のA-Hの8テーマについて、班単位で実習を行う。班編成は4班、2~3週を1つの単位として、巡回方式とする。
下記授業計画は1班の例である。(巡回例)1班:A➪B➪C➪D、2班:B➪C➪D➪A、3班、C➪D➪A➪B、4班:D➪A➪B➪C
注意点:
工作実習の単位が取得出来ないと進級が不可能となる。欠席することなく、真剣な態度で受講して加工技術を向上させること。レポートは期限内に提出し、病気等で欠席した場合には必ず補講を受けること。実習担当者の注意をしっかり聴いて安全作業に徹すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
A: 鋳造・・・シェルモールド鋳造法と可傾式るつぼ炉による溶解 |
シェルモールド鋳造法と可傾式るつぼ炉による溶解法を理解し、溶解作業ができる。
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2週 |
A: 鋳造・・・シェルモールド鋳造法と可傾式るつぼ炉による溶解 |
シェルモールド鋳造法と可傾式るつぼ炉による溶解法を理解し、溶解作業ができる。
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3週 |
B: 機械Ⅰ(旋盤)・・・センタ作業、曲面加工、引張試験片の製作 |
旋盤加工において、センタ作業、曲面加工法を理解し、引張試験片の製作できる。
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4週 |
B: 機械Ⅰ(旋盤)・・・センタ作業、曲面加工、引張試験片の製作 |
旋盤加工において、センタ作業、曲面加工法を理解し、引張試験片の製作できる。
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5週 |
C: 機械Ⅱ(立てフライス盤)・・・凸凹はめあい加工 |
立てフライス加工の操作法を理解し、凹凸はめあい部品を製作できる。
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6週 |
C: 機械Ⅱ(立てフライス盤)・・・凸凹はめあい加工 |
立てフライス加工の操作法を理解し、凹凸はめあい部品を製作できる。
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7週 |
D: NC機械・・・加工プログラムの作成と加工、NCフライス盤・マシニングセンタ |
加工プログラムの作成と加工法を理解し、NCフライス盤・マシニングセンタを用いて加工できる。
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8週 |
D: NC機械・・・加工プログラムの作成と加工、NCフライス盤・マシニングセンタ |
加工プログラムの作成と加工法を理解し、NCフライス盤・マシニングセンタを用いて加工できる。
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2ndQ |
9週 |
E: 溶接・・・多層盛り溶接と曲げ試験、炭酸ガスおよびイナートガスアーク溶接 |
多層盛り溶接法を理解し実際に溶接作業ができる。また曲げ試験で強度を評価できる。炭酸ガスおよびイナートガスアーク溶接法を理解できる。
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10週 |
E: 溶接・・・多層盛り溶接と曲げ試験、炭酸ガスおよびイナートガスアーク溶接 |
多層盛り溶接法を理解し実際に溶接作業ができる。また曲げ試験で強度を評価できる。炭酸ガスおよびイナートガスアーク溶接法を理解できる。
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11週 |
E: 溶接・・・多層盛り溶接と曲げ試験、炭酸ガスおよびイナートガスアーク溶接 |
多層盛り溶接法を理解し実際に溶接作業ができる。また曲げ試験で強度を評価できる。炭酸ガスおよびイナートガスアーク溶接法を理解できる。
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12週 |
工場見学 |
近隣の工場における最先端のものづくりの見学を通じて、学校で学んだ内容がどのように役立つのかを理解できる。
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13週 |
F: 機械Ⅰ(旋盤)・・・テーパ削りと部品のはめあい作業 |
旋盤におけるテーパ削り方法を理解しテーパ部を有するはめあい部品を製作できる。
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14週 |
F: 機械Ⅰ(旋盤)・・・テーパ削りと部品のはめあい作業 |
旋盤におけるテーパ削り方法を理解しテーパ部を有するはめあい部品を製作できる。
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15週 |
F: 機械Ⅰ(旋盤)・・・テーパ削りと部品のはめあい作業 |
旋盤におけるテーパ削り方法を理解しテーパ部を有するはめあい部品を製作できる。
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16週 |
G: 機械Ⅱ(円筒研削盤)・・・円筒研削盤作業および引張試験片の製作 |
円筒研削盤及びその操作方法を理解し、引張試験片を製作できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
G: 機械Ⅱ(円筒研削盤)・・・円筒研削盤作業および引張試験片の製作 |
円筒研削盤及びその操作方法を理解し、引張試験片を製作できる。
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2週 |
G: 機械Ⅱ(円筒研削盤)・・・円筒研削盤作業および引張試験片の製作 |
円筒研削盤及びその操作方法を理解し、引張試験片を製作できる。
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3週 |
H: NC機械(NCフライス盤)・・・CAD/CAM(実習ネームプレート用プログラムの作成と加工 |
NC機械(NCフライス盤)のためのCAD/CAM(実習ネームプレート用プログラムの作成ができる。またそのプログラムで実際に加工することができる。
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4週 |
H: NC機械(NCフライス盤)・・・CAD/CAM(実習ネームプレート用プログラムの作成と加工 |
NC機械(NCフライス盤)のためのCAD/CAM(実習ネームプレート用プログラムの作成ができる。またそのプログラムで実際に加工することができる。
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5週 |
H: NC機械(NCフライス盤)・・・CAD/CAM(実習ネームプレート用プログラムの作成と加工 |
NC機械(NCフライス盤)のためのCAD/CAM(実習ネームプレート用プログラムの作成ができる。またそのプログラムで実際に加工することができる。
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6週 |
レポート作成日 |
実習目的、実習内容、実習結果、考察からなるレポートを作成できる。
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7週 |
機械整備 |
機械整備の方法を理解し、実際に整備できる。
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8週 |
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 工作 | 鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。 | 4 | |
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。 | 4 | |
鋳物の欠陥について説明できる。 | 4 | |
溶接法を分類できる。 | 4 | |
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。 | 4 | |
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。 | 4 | |
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。 | 4 | |
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。 | 4 | |
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。 | 4 | |
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。 | 4 | |
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。 | 4 | |
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。 | 4 | |
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。 | 4 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 4 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 4 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 4 | |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。 | 4 | |
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。 | 4 | |
アーク溶接の基本作業ができる。 | 4 | |
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 4 | |
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。 | 4 | |
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 4 | |
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。 | 4 | |
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。 | 4 | |
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。 | 4 | |
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。 | 4 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 4 | |