数値流体力学(6911)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数値流体力学(6911)
科目番号 0013 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻機械システムデザインコース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 JSMEテキストシリーズ「流体力学」,教員作成資料
担当教員 古川 琢磨

到達目標

差分法を用いた数値シミュレーションの流れを理解すること。
適切な条件設定の必要性を理解すること。
様々な計算コードが存在し、流れによって使い分ける必要性があることを理解すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数値流体力学の一連の流れを理解し,応用問題に関する計算コードの開発ができる.数値流体力学の一連の流れを理解し,基礎的な問題に関する計算コードの開発ができる.数値流体力学の一連の流れを理解しできず,基礎的な問題に関連する計算コードの開発ができない.
評価項目2乱流のモデリング手法についてそれぞれの特徴を述べることができる.乱流のモデリング手法の一般的な方法を述べることができる.乱流のモデリング手法の一般的な方法を述べることができない.
評価項目3圧力・速度の連成問題を解くことができ,種々の境界条件を設定することができる.圧力・速度の連成問題を解くことができる.圧力・速度の連成問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
春学期週2時間,夏学期週2時間,通年週4時間
近年のコンピュータの高速化と高容量化により、流れの数値シミュレーションにおいては複雑な現象の詳細な可
視化が可能になってきている。また、CAEのように設計に欠かせないツールの一つになってきている。しかし、ある
流れの解析を試みるとき、計算条件が変わると流れの様相そのものが大きく変化するため、実験的手法と同様、数
値計算の特徴を理解し把握しておくことは必須である。本講義は、本科で学習した流体力学とその分野の工学実
験の体験をもとに、数値流体力学の基礎を学習し、実際に簡単な計算コードを作成・実行することで、数値計算の
プロセスと有効性を理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
最初に座学により数値計算の考え方とプロセスを学習する。それに基づき、差分法による簡単な流れの計算コ
ードを作成する。作成したコードを使い、計算条件により結果がどう変わるか調査する。最後に、様々な計算方法
が開発されていることを知ることで、現在の数値流体力学の有効性と活用における留意点を理解する。授業は、基
本的には教員が作成した資料に基づいて講義を進める.
確認テスト50%,課題50%
注意点:
・流体力学は数値計算の基礎となるので、連続の式、運動方程式(N-S eq.)は理解していること。
・C 言語によるプログラミングが作業のほとんどである。本科の情報処理の講義で学習したプログラミング(少なくて
も、for 文と if 文)ができるように復習しておくこと。
※自学自習の成果はレポートおよび確認テストで評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数値流体力学の基本的な考え 数値流体力学の基本的な考えが理解できる.
2週 差分法の考え方1 差分法の基本的な考えが理解できる.
3週 差分法の考え方2 中心差分法,風上差分法など具体的な差分式の導出ができる.
4週 格子の種類 数値流体力学の格子の種類を理解し,そのt特徴を説明できる.
5週 計算プロセス(流体の計算方法,乱流のモデリング) 数値流体の一連の計算の流れを理解し,その計算コードの対応が理解できる.
6週 確認テスト
7週 プログラミング演習
8週 プログラミング演習
2ndQ
9週 プログラミング演習
10週 プログラミング演習
11週 プログラミング演習
12週 プログラミング演習
13週 プログラミング演習
14週 種々の流体の数値計算方法 種々の流体の数値計算方法について理解し,その応用例について説明できる.
15週 種々の流体の数値計算方法
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4
定常流と非定常流の違いを説明できる。4
流線と流管の定義を説明できる。4
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
オイラーの運動方程式を説明できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。4
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4
情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。4
定数と変数を説明できる。4
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。4
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。4
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。4
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。4
条件判断プログラムを作成できる。4
繰り返し処理プログラムを作成できる。4
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。4

評価割合

確認テスト演習課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000