概要:
気体の性質について、ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル・シャルルの法則、気体の状態方程式で表現できることを理解・習得し、具体的な計算が出来る知識を身につける。酸と塩基については、それらの複数の定義や分類について理解・習得し、具体的な酸や塩基の価数や強弱について基本的な知識を身につける。また、水素イオン濃度とpHの関係について理解・習得し、酸性・塩基性の定義を理解する。中和反応については、その量的関係や塩の生成について理解・習得し、中和滴定実験を通じて理論に基づいた基本的な知識を身につける。さらに実験を通じて化学の理解度を深め、実験レポートを作成できること。
授業の進め方・方法:
気体の性質について、圧力・体積・温度・物質量(モル数)との関係を、各種法則や気体の状態方程式で表現できることを理解・習得し、具体的な計算が出来るようにする。酸と塩基については、定義や性質を基にして具体的な酸や塩基の価数や強弱について考察できるようにする。また、水素イオン濃度とpHの関係を基に、pHの具体的な求め方、さらには酸性・塩基性の基準について考察できるようにする。中和反応については、その定義を基にして具体的な反応とその量的関係や生成する塩の性質について考察できるようにする。
【評価方法】到達度テスト80%、小テストおよび課題提出20%として評価を行い、総合評価を100点満点として60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
授業では複数回の小テストや課題を行うが、普段から授業にしっかりと取り組み、これらに取り組むこと。実験にあたっては、必ず予習をしてから実験に臨むことが必要である。実験室では指示に従って安全に気をつけながら実験すること。実験報告書は、理論に基づいた結果となっているか良く考察して作成し、必ず提出すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
2ndQ |
9週 |
①気体の性質、ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル・シャルルの法則 ②気体の状態方程式 |
①気体の性質、ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル・シャルルの法則が分かる ②気体の状態方程式が分かる
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10週 |
③酸と塩基の性質、酸と塩基の定義 ④広い意味での酸と塩基、価数 |
③酸と塩基の性質、酸と塩基の定義を理解できる ④広い意味での酸と塩基、価数を理解できる
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11週 |
⑤酸と塩基の強弱、電離度 ⑥水の電離、水素イオン濃度とpH |
⑤酸と塩基の強弱、電離度を理解できる ⑥水の電離、水素イオン濃度とpHを理解できる
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12週 |
⑦pH指示薬、身近な物質のpH ⑧中和反応と塩の生成 |
⑦pH指示薬、身近な物質のpHが分かる ⑧中和反応と塩の生成を理解できる
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13週 |
⑨中和反応と塩の分類 ⑩中和反応と塩の性質 |
⑨中和反応と塩の分類を理解できる ⑩中和反応と塩の性質を理解できる
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14週 |
⑪中和反応の量的関係、中和滴定 ⑫化学実験の基礎知識と事故への対処、レポート作成、実験器具の測定値と精度 |
⑪中和反応の量的関係、中和滴定を理解できる ⑫化学実験の基礎知識と事故への対処、およびレポートの作成方法、実験器具の測定値と精度が分かる
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15週 |
⑬中和滴定の実験方法 ⑭実験(酸と塩基による中和滴定) |
⑬中和滴定の実験方法、標準溶液の調製、ガラス器具の種類と精度が分かる ⑭実験(酸と塩基による中和滴定)を行い、レポートを作成できる
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16週 |
⑮到達度試験 (答案返却と解説) |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学 | 化学 | ボイル-シャルルの法則について説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | 前9 |
気体の状態方程式について説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | 前9 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | |
化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。 | 3 | |
化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | |
モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。 | 3 | |
酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。 | 3 | 前10 |
酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。 | 3 | 前10 |
電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。 | 3 | 前11 |
pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。 | 3 | 前11,前12 |
中和反応を化学反応式で表すことができる。 | 3 | |
中和滴定の計算ができる。 | 3 | 前12,前13 |
化学実験 | 化学実験 | 実験器具(電子天秤やガラス器具など)を目的と精度に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 前14,前15 |
試薬(粉体及び液体)の取扱いができる。 | 3 | 前14,前15 |
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(物理実験と共通) | 3 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷など)を説明できる。 | 3 | |
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(物理実験と共通) | 3 | |
実験結果を表やグラフなどに見やすく整理できる。 | 3 | 前14,前15 |
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(物理実験と共通) | 3 | 前14,前15 |
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(物理実験と共通) | 3 | 前14,前15 |