応用物理ⅠA(2036)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用物理ⅠA(2036)
科目番号 3E24 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 3
開設期 春学期(1st-Q),夏学期(2nd-Q) 週時間数 1st-Q:2 2nd-Q:2
教科書/教材 新・基礎 力学 (ライブラリ新・基礎物理学)/永田 一清/サイエンス社
担当教員 長谷川 耕平

到達目標

(1) ニュートン力学を微分積分を用いて扱う
(2) 力学的エネルギーについて理解する
(3) 重力による運動の特徴を理解する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ニュートン力学を微分積分を用いて扱う運動方程式を微分方程式と捉えて様々な運動に自在に適用できる。さらに運動方程式を積分することにより運動量と力積、運動エネルギーと仕事についての関係式を導くことができる。運動方程式を微分方程式と捉えて典型的な運動に対して適用できる。さらに運動方程式を時間積分することにより運動量と力積を導くことができる。運動方程式を微分方程式と捉えられない。
力学的エネルギーについて理解する運動エネルギーと仕事の関係、そして力学的エネルギー保存則を自在に適用できる。自然界のエネルギー保存についての理解を深める。運動エネルギーと仕事の関係、そして力学的エネルギー保存則を典型的運動に適用できる。運動エネルギーと仕事の関係、そして力学的エネルギー保存則を適用できない。
重力による運動の特徴を理解する重力による運動の特徴を天体の運動を含めて一般的に理解できる。重力による運動の特徴を円運動や単振動などの単純な場合に理解できる。重力による運動の特徴を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

 ディプロマポリシー DP2◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 〇 説明 閉じる
地域志向 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今までに学習してきたニュートン力学を応用物理IAでは微分積分を用いて扱いより広範な物体の運動に適用できるようになる。さらに運動量と力積、運動エネルギーと仕事についての関係式を運動方程式を積分することにより導く。そして天体の運動を含む回転運動について運動方程式の解を求めて理解を深める。
授業の進め方・方法:
実験を二回予定しており実際の現象から離れることなく進める。グループで問題を考える時間を適宜設ける。また板書のノートを配布して写して書く時間を節約して考える時間を増やす。
注意点:
二年生までの力学をある程度理解しており、微分積分の基本運用ができることが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1章 運動の法則
1 運動の三法則
運動の三法則を理解する。
2週 2 直線上の運動 直線上の運動を微分積分を用いて扱える。
3週 3 平面上の運動 平面上の運動をベクトルと微分積分を用いて扱える。
4週 実験: 物体運動の測定 ラジコンカーを用いて物体の位置と時刻を測定する実験を行う。
5週 4 運動方程式 運動方程式を微分方程式として捉えて解析解を求める。
6週 5 運動量と力積 運動方程式を時間積分することにより運動量と力積の関係を導く。
7週 6 単振動 単振動について運動方程式の解を求めて理解する。
8週 到達度試験
(答案返却とまとめ)
2ndQ
9週 2章 エネルギー
実験: パワーの測定
独立型の太陽光発電システムを用いてパワーとエネルギーを測定する。
10週 1 運動エネルギーと仕事 運動方程式を空間積分することにより運動エネルギーと仕事の関係を理解する。
11週 2 力学的エネルギー保存則 位置エネルギーを導入して力学的エネルギー保存則を導く。
12週 3章 回転運動
1 力のモーメントと角運動量
力のモーメントと角運動量を理解する。
13週 2 円運動 円運動を微分積分を用いて扱う。
14週 3 天体の運動 天体の運動を円運動と近似して理解する。
15週 4 数値解 数値解の方法を理解する。
16週 到達度試験
(答案返却とまとめ)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。3前1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前1
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前2
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前2
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前2
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前4
物体に作用する力を図示することができる。3前3
力の合成と分解をすることができる。3前3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前5
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前3
慣性の法則について説明できる。3前3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前3
運動方程式を用いた計算ができる。3前3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前3
運動の法則について説明できる。3前3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前5
最大摩擦力に関する計算ができる。3前5
動摩擦力に関する計算ができる。3前5
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前6
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前6
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前6
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前7
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前7
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前12
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前12
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前12
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前5
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前5
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前5
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前12
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前12
力のモーメントを求めることができる。3前9
角運動量を求めることができる。3前10
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3前10

評価割合

到達度試験小テスト・レポート等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000