エネルギー変換工学(2112)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 エネルギー変換工学(2112)
科目番号 3E30 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気機器 実教出版 / 入門電磁気学 東京電機大学出版
担当教員 角館 俊行,鎌田 貴晴,細川 靖

到達目標

・主要な発電システムについて説明することができる。
・直流機の原理、構造、特性を説明することができる。
・変圧器の原理、構造、特性、等価回路を説明することができる。
・誘導機と同期機の原理、構造、特性を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
直流機直流機の原理、構造、特性を説明でき、応用レベルの問題を解くことができる。直流機の原理、構造、特性を説明でき、関係式をあてはめる基礎的問題を解くことができる。直流機の原理、構造、特性を説明できず、関係式をあてはめる基礎的問題を解くことができない。
変圧器 変圧器の原理、構造、特性を説明でき、応用レベルの問題を解くことができる。変圧器の原理、構造、特性を説明でき、関係式をあてはめる基礎的問題を解くことができる。変圧器の原理、構造、特性を説明でき、関係式をあてはめる基礎的問題を解くことができない。
誘導機と同期機 誘導機と同期機の原理、構造、特性を説明でき、応用レベルの問題を解くことができる。 誘導機と同期機の原理、構造、特性を説明でき、関係式をあてはめる基礎的問題を解くことができる。 誘導機と同期機の原理、構造、特性を説明でき、関係式をあてはめる基礎的問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

 ディプロマポリシー DP3◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】春夏秋冬学期週2時間
 電気情報工学コースの教育目標の一つは、電気工学の専門基礎に関する知識を身に付けることである。本科目では、電気エネルギーを発生させる方法や様々なエネルギーを電気エネルギーに変換する方法、その電気エネルギーを適切に輸送・利用する方法について説明できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
 本科目の前半では、電力システムと電気エネルギーの利用・環境問題について学習する。2年生で学習した電気磁気の基本法則を復習しながら、直流機について学習する。
 本科目の後半では、変圧器、誘導機、同期機について学習する。変圧器の三相結線は重要であるため、三相交流の原理と併せて授業を進める。
 到達度試験を70%、小テスト・演習などを30%として評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。補充試験の場合は、試験の点数のみで合格となる。

注意点:
2年生で学習した電気と磁気、電気回路に関する基本法則を復習すること。
与えられた問題を解くだけでなく、自主的にさまざまな問題に取り組むこと。
関数電卓を持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気数学
電力システムの構成と運用
電気分野で用いられる関係式を利用して、基礎的問題を解くことができる。
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。
2週 発電システム・電力品質、電気エネルギーと環境問題 水力・火力・原子力発電の原理について理解し、主要設備を説明できる。
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。
3週 直流発電機の理論と構造① 直流発電機の発電原理と構造を説明できる。
4週 直流発電機の理論と構造② 直流発電機の発電原理と構造を説明できる。
5週 直流発電機の種類と特性① 直流発電機の種類に対する特徴を説明できる。
6週 直流発電機の種類と特性② 直流発電機の種類に対する特徴を説明できる。
7週 直流電動機の理論、構造、種類、特性
直流電動機の回転原理と構造を説明できる。
直流電動機の種類に対する特徴を説明できる。
8週
2ndQ
9週 春学期の復習及び直流電動機の始動と速度制御 直流電動機の始動方法と速度制御について説明できる。
10週 直流発電機と直流電動機の定格 直流発電機と直流電動機の定格について計算できる。
11週 変圧器の原理と構造①
変圧器の原理と構造を説明できる。
12週 変圧器の原理と構造②
変圧器の原理と構造を説明できる。
13週 変圧器の特性
変圧器の特性を説明できる。
14週 変圧器の等価回路①
変圧器の等価回路を説明できる。
15週 変圧器の等価回路②
変圧器の等価回路について計算できる。
16週 中間到達度試験
後期
3rdQ
1週 変圧器の復習と三相結線
三相結線における電圧と電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。
2週 三相誘導電動機の原理と構造①
三相誘導電動機の原理と構造を説明できる。
3週 三相誘導電動機の原理と構造②
三相誘導電動機の原理と構造を説明できる。
4週 三相誘導機の特性①
三相誘導電動機の特性を説明できる。
5週 三相誘導機の特性②
三相誘導電動機の特性を説明できる。
6週 各種誘導機の特性①
各種誘導機の特性を説明できる。
7週 各種誘導機の特性②
各種誘導機の特性を説明できる。
8週
4thQ
9週 三相同期発電機の原理と構造①
三相同期発電機の原理と構造を説明できる。
10週 三相同期発電機の原理と構造②
三相同期発電機の原理と構造を説明できる。
11週 三相同期発電機の特性①
三相同期発電機の特性を説明できる。
12週 三相同期発電機の特性②
三相同期発電機の特性を説明できる。
13週 三相同期電動機の原理と構造 三相同期電動機の原理と構造を説明できる。
14週 三相同期電動機の特性① 三相同期電動機の特性を説明できる。
15週 三相同期電動機の特性② 三相同期電動機の特性を説明できる。
16週 到達度試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
直流機の原理と構造を説明できる。4
誘導機の原理と構造を説明できる。4
同期機の原理と構造を説明できる。4
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4

評価割合

試験小テスト・演習・課題など相互評価態度合計
総合評価割合703000100
基礎的能力00000
専門的能力703000100
分野横断的能力00000