ディジタル回路Ⅰ(2090)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 ディジタル回路Ⅰ(2090)
科目番号 3E33 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位B: 2
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 3
開設期 夏学期(2nd-Q),秋学期(3rd-Q),冬学期(4th-Q) 週時間数 2nd-Q:2 3rd-Q:2 4th-Q:2
教科書/教材 「論理回路入門」 第4版 (浜辺隆二,森北出版)
担当教員 菅谷 純一

到達目標

1. 2進数の負数表現や乗除算、コンピュータ内部での表現方法について理解している
2. 論理代数の基本論理演算を理解しており、公理・定理やカルノー図を用いて簡単化することができる
3. 半加算器、全加算器、デコーダ、マルチプレクサの動作について理解しており、真理値表や回路図を用いて表すことができる
4. 順序回路と組み合わせ論理回路の違いについて理解している
5. 基本的なフリップフロップの動作について理解している
6. カウンタおよびレジスタを設計し回路図で表すことができる
7. 算術論理演算回路(ALU回路)を設計し回路図で表すことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
情報の表現2進数の負数表現や乗除算、コンピュータ内部での表現方法について理解しており、様々な問題を解くことができる2進数の負数表現や乗除算、コンピュータ内部での表現方法について理解している2進数の負数表現や乗除算、コンピュータ内部での表現方法について理解していない
論理関数論理代数の基本論理演算を理解しており、公理・定理やカルノー図を用いて様々な論理関数を簡単化することができる論理代数の基本論理演算を理解しており、公理・定理やカルノー図を用いて基本的な論理関数を簡単化することができる論理代数の基本論理演算、公理・定理、カルノー図について理解していない
論理回路半加算器、全加算器、デコーダ、セレクタの動作について理解しており、様々な論理回路について真理値表や回路図を用いて表すことができる半加算器、全加算器、デコーダ、セレクタの動作について理解しており、真理値表や回路図を用いて表すことができる半加算器、全加算器、デコーダ、セレクタの動作について理解していない
順序回路順序回路と組み合わせ論理回路の違いについて理解しており、状態遷移図を用いて表すことができる順序回路と組み合わせ論理回路の違いについて理解している順序回路と組み合わせ論理回路の違いについて理解していない
フリップフロップ基本的なフリップフロップの動作について理解しており、カウンタやレジスタの設計をすることができるRSフリップフロップ、Dフリップフロップ、Tフリップフロップ、JKフリップフロップなど基本的なフリップフロップの動作について理解している基本的なフリップフロップの動作について理解していない
算術論理演算回路の動作算術論理演算回路(ALU回路)の動作について理解しており、回路図を用いて表すことができる算術論理演算回路(ALU回路)の動作について理解している算術論理演算回路(ALU回路)の動作について理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気情報工学コースの教育目標の1つに,専門基礎に関する知識を身に付けることが挙げられている.ディジタル技術は社会システムの基盤技術であり,その基本はブール代数,組合せ回路,そして順序回路に大別でき,応用回路としてコンピュータ回路がある.本科目においてはブール代数と,入力の組合せのみで出力が決定される組合せ回路,記憶の要素を持つ順序回路について学ぶことでディジタル回路の基礎を身につける.
授業の進め方・方法:
教科書に沿ってディジタル回路の基礎を学ぶ.授業と演習を一体化したサイクルを繰り返すことで,ディジタル回路の基本理論であるブール代数からはじまり,組合せ回路の設計方法を学習する.小テストによって理解度を確認する.到達度試験80%,小テスト・課題など20%として評価を行い,総合評価は100点満点として60点以上を合格とする.答案は採点後返却し達成度を伝達する.
総合評価で60点未満の場合は補充試験を行う.補充試験で合格の場合は総合評価を最大60点とする.
注意点:
この科目はディジタル回路Ⅱの基礎科目であるので,その日のうちに復習をするなどの工夫をし,よく理解することが重要である.特に,演習として随時行う確認テストや宿題に基づき理解度を把握することが望ましい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 ガイダンス,コンピュータの構成要素 コンピュータの構成要素が理解できる
10週 数と符号の表現:数体系 数体系が理解できる
11週 数と符号の表現:数体系 数体系が理解できる
12週 数と符号の表現:符号体系 符号体系が理解できる
13週 論理関数:基本論理演算 基本論理演算が理解できる
14週 論理関数:論理関数の標準形と真理値表 論理関数の標準形が理解できる
15週 論理関数:論理関数の標準形と真理値表 論理関数の真理値表が理解できる
16週 中間到達度試験
後期
3rdQ
1週 論理関数の簡単化:公理・定理を用いた簡単化 公理・定理を用いた論理関数の簡単化ができる
2週 論理関数の簡単化:カルノー図を用いた簡単化 カルノー図を用いた論理関数の簡単化ができる
3週 論理関数の簡単化:その他の簡単化 公理・定理・カルノー図を組み合わせた簡単化ができる
4週 組み合わせ回路:基本論理回路,加算器~乗算器 加算器・乗算器の動作が理解できる
5週 組み合わせ回路:エンコーダとデコーダ エンコーダとデコーダの動作が理解できる
6週 組み合わせ回路:マルチプレクサ マルチプレクサの動作が理解できる
7週 演習
8週 中間到達度試験
4thQ
9週 順序回路:状態遷移表と状態遷移図 状態遷移表と状態遷移図が理解できる
10週 順序回路:フリップフロップ,順序回路の設計 フリップフロップ,順序回路の設計が理解できる
11週 順序回路:レジスタとカウンタ レジスタとカウンタの動作が理解できる
12週 順序回路:順序回路の動作解析 順序回路の動作解析ができる
13週 演算装置:算術加減算回路 算術加減算回路が理解できる
14週 演算装置:ALUの構成 算術論理演算回路が理解できる
15週 演習とまとめ
16週 到達度試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前10
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。1後14

評価割合

到達度試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000