実験実習Ⅲ(2212)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 実験実習Ⅲ(2212)
科目番号 3E39 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教員作成プリント
担当教員 野中 崇,細川 靖

到達目標

・各実験テーマの目的・原理・実験内容を理解した上で、実験結果を分析できる。
・実験機器・計測装置を適切に扱うことができる。
・報告書に目的・原理・方法・結果・考察等、グラフや表を使ってまとめることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
実験テーマの目的・原理・実験内容の理解と分析実験テーマの目的・原理・実験内容を理解した上で、実験結果を分析し、報告書や口頭で説明することができる。実験テーマの主要な目的・原理・実験内容を理解した上で、実験結果を分析し、報告書や口頭で説明することができる。実験テーマの目的・原理・実験内容を十分に理解できておらず、実験結果の考察を報告書や口頭で説明ができない。
実験機器・計測装置の使い方実験テーマに応じて適切な実験機器・計測装置を選択し、扱うことができる。実験テーマで与えられた実験機器・計測装置を扱うことができる。実験テーマで与えられた実験機器・計測装置を適切に扱うことができない。
報告書の作成目的・原理・方法・結果・考察等、グラフや表を使って、論理的な説明を文章にすることができ、他の文献などから比較や検証をすることができる。目的・原理・方法・結果・考察等、必要なグラフや表を使って、説明を文章にすることができる。目的・原理・方法・結果・考察等、必要なグラフや表が不足したり、論理的な説明を文章にすることができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】春学期週4時間・夏学期週4時間・冬学期週4時間
電気回路・電気磁気現象・エネルギー変換機器、シーケンス制御などに関する実験を行なう。理論と実験は工学の両輪で,両者相まって工学は進歩し,知識は確実なものになる。そのため、実験技術を磨くとともに,実験結果は必ず理論的に整理分析し,必要なら再実験,また,見方を変えて実験することについて,学習することを目標とする。
授業の進め方・方法:
a~bは全体実験、c~hの実験は、ローテーション方式とする。c~hの実験の進行は必ずしも下記のテーマの順にはならない。

実験レポートの内容80%,実験レポートのヒアリング・提出状況・自己評価20%として総合評価し,60点以上で合格とする。ただし、1通でも不受理レポートがある場合、不合格とする。毎回レポートチェックを行い、達成度を確認させる.不備がある場合は再度書き直しをさせる。
注意点:
レポートは翌週の実験開始前に提出すること。それ以降については減点をする。他人のレポートを写した場合は、両者ともにレポートを提出しなかったことと見なし,再度レポートを作成・提出すること。班員全員が,協力をして,実験を行なうこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
a-1 電圧測定 テスター・マルチメータ
2週 a-2 重ねの理 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。
3週 a-3 データ整理・レポート作成 キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。
4週 b-1 オシロスコープ オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。
5週 b-2 直列共振回路の基礎と実験 オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。

6週 b-3 データ整理・レポート作成 インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。
共振について、実験結果を考察できる。
7週 レポート整理
8週 c 電磁誘導 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。
2ndQ
9週 レポート整理
10週 d 電気工事実習
11週 レポート整理
12週 e 変圧器に関する実験 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。
13週 レポート整理
14週 マイコン製作①
15週 マイコン製作②
16週 レポート整理
後期
3rdQ
1週 f リレーシーケンス
2週 レポート整理
3週 h 直流機に関する実験 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。
4週 レポート整理
5週 i 単相電力・三相電力の測定 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。
6週 レポート整理
7週 レポート整理
8週 補充実験日
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4前10
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4
電磁気電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4
直流機の原理と構造を説明できる。4
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4
計測指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4
電力量の測定原理を説明できる。4
オシロスコープの動作原理を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4
共振について、実験結果を考察できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3

評価割合

実験レポートヒアリング・提出状況・自己評価合計
総合評価割合8020100
基礎的能力20525
専門的能力401050
分野横断的能力20525