メカニズム・設計概論(2153)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 メカニズム・設計概論(2153)
科目番号 3E39 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 絵ときでわかる機構学 第2版,宇津木諭・住野和男・林 俊一,オーム社/教員作成プリント
担当教員 田口 恭輔

到達目標

(1)機械を構成する要素とその組合せ及び運動について説明できること.
(2)機構学に関する基本公式の内容を理解すること.
(3)適切な公式を選択して演習問題を解くことができること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目14節回転連鎖においてリンクの長さ、3つの機構の成立条件を説明できる。また、各リンクの角速度、速度を計算できる。運動する物体の速度、角速度を計算できる。4節回転連鎖においてリンクの長さ、3つの機構の成立条件を簡単に説明できる。また、簡単なリンク機構のリンクの角速度、速度を計算できる。単純な運動をする物体の速度、角速度を計算できる。4節回転連鎖においてリンクの長さ、3つの機構の成立条件を説明でない。また、各リンクの角速度、速度を計算できない。運動する物体の速度、角速度を計算できない。
評価項目2カムの変位線図、輪郭曲線を作図できる。速度線図、加速度線図を求めることができる。簡単なカムの変位線図、輪郭曲線を作図できる。簡単な速度線図、加速度線図を求めることができる。カムの変位線図、輪郭曲線を作図できない。速度線図、加速度線図を求めることができない。
評価項目3一段及び多段摩擦伝動、歯車伝動において速度比や歯数比を計算できる。単純な摩擦伝動、歯車伝動において速度比や歯数比を計算できる。一段及び多段摩擦伝動、歯車伝動において速度比や歯数比を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

 ディプロマポリシー DP3◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】秋学期週2時間
 近年の科学技術の発展によって生産ラインの自動化は必須のものとなっており,工学系技術者には産業用ロボットの設計・開発・操作・保守といった高い技術力が求められている.また一方で,福祉工学的側面からも人間に対応したロボットの研究開発が進められており,このような技術に対応できる技術者も多く求められている.本講義では,複雑な空間運動をする機械構造物の動きを捉えることを目標とし,歯車をはじめとした機械要素の回転運動や直線運動といった基本的な動きに関する知識と計算力を養うことを目的としている.
授業の進め方・方法:
・機構学では機素の動きを理解しなければならないので,パワーポイントと教科書を併用して授業を行う.授業での理解度を向上させるために,講義資料を読んだうえで講義に臨むこと.講義で導出した式の意味を理解するために,演習問題を活用して授業を行う.
・到達度試験70%,自学自習課題(レポート)など30%として,100点満点で総合的に評価し,60点以上を合格とする.
注意点:
・本科目は学修単位(1単位)であるため,講義以外に30時間以上の自学自習(自学自習課題、到達度試験勉強など)が必須となる.
・自学自習の実施確認のため,定期的に授業内容に対応した演習課題を出題する.この内容をもって自学自習課題(レポート)とする.
・講義では計算ならびに図形描画に関する問題があるため,電卓,定規,コンパス等の道具を持参すること.
・到達度試験の答案は採点後に返却し,達成度を伝える.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機構の基礎,物体の運動 機構の重要性、対遇の種類、4節回転連鎖を説明できる。運動は回転運動い置き換えられることを理解し、瞬間中心、角速度、速度、加速度を求めることができる。
2週 機構の自由度,リンク機構の構成 機構の自由度を求めることができる。グラスホフの定理を使って、リンクの長さを決定できる。
3週 リンク機構 両てこ機構、両クランク機構、てこクランク機構の成立条件を説明できる。
4週 リンク機構,カム機構 スライダクランク機構において変異、速度、加速度を計算できる。ケネディの定理を理解し、瞬間中心を求めることができる。カムの種類、特徴を説明できる。
5週 カム機構,摩擦伝動 カム変位線図、輪郭曲線、速度線図、加速度線図を作図することができる。内接・外接摩擦車、直列接続の摩擦車、円筒摩擦車4車接続の速度比を計算できる。
6週 摩擦伝動,歯車伝動 円錐摩擦車、円板摩擦車の速度比を計算できる。歯車の種類、各部の名称、モジュールを説明できる。
7週 歯車伝動 一段・多段歯車伝動において速度比を、また速度比から歯数を決定できる。
8週 到達度試験、答案返却及び解説
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4
力学速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4後7
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4後7

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000