数理情報(0982)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 数理情報(0982)
科目番号 4E13 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 教員作成プリント
担当教員 丸岡 晃,和田 和幸

到達目標

・1次元非定常熱伝導方程式のフーリエ級数を用いた理論計算法を理解でき、与えられた課題の理論解を求めることができる。
・1次元非定常熱伝導方程式の差分法を用いた数値計算法を理解でき、与えられた課題の数値解を求めることができる。
・常微分方程式の数値計算法を理解でき、与えられた課題の数値解を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1次元非定常熱伝導方程式のフーリエ級数を用いた理論計算法良の項目に加え、学習内容を他の偏微分方程式にも応用できる。学習内容を理解でき、与えられた課題の理論解を求めることができる。学習内容の理解度が不十分である。与えられた課題の理論解を正しく求めることができない。
1次元非定常熱伝導方程式の差分法を用いた数値計算法良の項目に加え、数値解の誤差、精度について議論できる。学習内容を理解でき、与えられた課題の数値解を求めることができる。学習内容の理解度が不十分である。与えられた課題の数値解を正しく求めることができない。
常微分方程式の数値計算法良の項目に加え、数値解の誤差、精度について議論できる。学習内容を理解でき、与えられた課題の数値解を求めることができる。学習内容の理解度が不十分である。与えられた課題の数値解を正しく求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
【開講学期】春学期週2時間
各コースで学ぶ工学諸問題の多くは、微分方程式によってモデル化される。従って微分方程式の理論計算法や数値計算法を理解していれば、各コースで扱う工学諸問題の解決に役立つ。そこで、本授業では、基本的な微分方程式を理論的およびコンピュータによって数値的に解く方法について学習する。
授業の進め方・方法:
課題はグループごとに実施する。1~3週(和田担当)は、偏微分方程式の理論計算法として、1次元非定常熱伝導方程式のフーリエ級数を用いた理論計算法について学習する。課題は、グループごとに初期条件・境界条件の異なる1次元非定常熱伝導問題の理論解を求める内容とする。4~5週(丸岡担当)は、偏微分方程式の数値計算法として、1次元非定常熱伝導方程式の差分法を用いた数値計算法について学習する。課題は、1~3週で扱った課題と同様の問題の数値解を求める内容とし、理論解と比較して考察する。6~7週(丸岡担当)は、種々の常微分方程式の数値計算法として、常微分方程式の初期値問題の差分近似、Runge-Kutta法、予測子・修正子法等について学習する。課題は、精度の異なる複数の手法によって、理論解が明らかな常微分方程式の数値解を求める内容とする。
総合評価は、課題レポートで評価し、総100点満点として、60点以上を合格とする。課題レポートは評価後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
3年生までに学習した微分・積分の計算は難なく出来ることを前提とする。
数値計算法では、主にエクセルを用い、プログラミングなしでできる内容とする。
自学自習の成果は課題レポートによって評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 偏微分方程式(熱伝導方程式)の理論計算法(1) 変数分離型の1階微分方程式及び2階常微分方程式の解き方を理解する。
2週 偏微分方程式(熱伝導方程式)の理論計算法(2) フーリエ級数展開の理論を学び、具体的な関数に適応することが出来る。
3週 偏微分方程式(熱伝導方程式)の理論計算法(3) 熱伝導方程式の変数分離法による解き方を理解する。
4週 偏微分方程式(熱伝導方程式)の数値計算法(1) 2階導関数の中心差分近似、陽的オイラー法、差分近似式の精度について理解する。
5週 偏微分方程式(熱伝導方程式)の数値計算法(2) エクセルによる1次元非定常熱伝導方程式の計算手順を理解する。
6週 種々の常微分方程式の数値計算法(1) 常微分方程式の初期値問題の差分近似式、精度について理解する。
7週 種々の常微分方程式の数値計算法(2) エクセルによる簡単な常微分方程式の初期値問題の計算手順を理解する。
8週 課題レポートの返却とまとめ
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力3030
専門的能力3030
分野横断的能力4040