電子回路設計Ⅱ(2104)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子回路設計Ⅱ(2104)
科目番号 4E35 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電子回路[第2版](桜庭他著 森北出版)、教員作成プリント
担当教員 工藤 憲昌

到達目標

(1)負帰還や正帰還増幅回路の動作量が算出できること。(2)電力増幅器の構成法の理解や効率が算出できること。(3)演算増幅器を用いた増幅回路やその応用回路を構成できること、以上を目標とする。回路計算法について復習もかねてその都度演習を行うので、積極的に取り組まれたい。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
負帰還や正帰還増幅回路の動作量が算出できること負帰還や正帰還増幅回路の動作量が算出でき、応用できる負帰還や正帰還増幅回路の動作量が算出できる負帰還や正帰還増幅回路の動作量が算出できない
電力増幅器の構成法の理解や効率が算出できること電力増幅器の構成法の理解や効率が算出でき、応用できる電力増幅器の構成法の理解や効率が算出できる電力増幅器の構成法の理解や効率が算出できない
演算増幅器を用いた増幅回路やその応用回路を構成できること演算増幅器を用いた増幅回路やその応用回路を構成でき、応用できる演算増幅器を用いた増幅回路やその応用回路を構成できる演算増幅器を用いた増幅回路やその応用回路を構成できない

学科の到達目標項目との関係

 ディプロマポリシー DP3◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】冬学期週4時間
電子通信・交換、情報処理に用いられている装置は、いずれも電子回路とそれを制御するソフトウエアから構成される。本コースの目標の1つに、エネルギー、エレクトロニクス、情報通信の専門知識と問題解決に利用できるとある。前述の装置を理解するために、上述の両方の知識が必要であり、学科の目標を受けて、本科目では、電子回路部分について理解を深めてもらう。この科目では、種々の回路に線形等価回路等の基礎を適用し解析できることを目標とする。また、応用上重要な演算増幅回路と順序回路の設計法にも取り組むので、種々の回路を構成できることが目標である。
※実務との関係
この科目は、企業で高速動作の電子回路の研究開発を担当していた教員が、その経験を活かし、トランジスタやFETの線形等価回路、帰還の理論を基礎として、主として、増幅回路、負帰還回路、発振回路などの代表的な回路の動作量(増幅率やインピーダンスなど)の解析についての講義を行うものである。
授業の進め方・方法:
電子回路設計Ⅰで講義した線形等価回路、帰還回路の解析法の復習を行い、これらを応用した正帰還回路である発振回路について取り組む。更に、電力増幅器や変復調回路の仕組みと動作量の算出法について学ぶ。最後に、応用上重要である演算増幅回路と順序回路の設計法について取り組む。内容毎に,演習を行うことで定着に務める。評価は、試験80%,レポート20%、合計100点満点として、60点以上合格。
注意点:
以下の科目と関連が深い。従って,復習もかねて演習を行なうので積極的に取り組んでもらいたい。 1)電子工学における電子部品に関する知識 2)電気回路演習における回路計算法に関する知識 3)応用数学におけるラプラス変換やフーリエ変換などの周波数領域における解釈。 また、自ら進んで課題に取り組むことが重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 答案解説,電子回路設計Ⅰの復習 電子回路設計Ⅰの主たる項目の基本を理解できる
2週 LC発振回路と動作解析 帰還量の計算法について理解できること
3週 RC発振回路と動作解析、演習 移相回路に対して発振条件を求める方法を理解できること
4週 水晶発振回路と動作解析、演習 水晶振動子の特性(インダクタンス成分)を理解できること
5週 電力増幅器、A級増幅器の動作解 A級増幅に特徴について理解できること
6週 フーリエ変換、演習 電力効率を求めることができるころ(それに必要なレベルのフーリエ変換を理解できること)
7週 B級増幅器の動作解析、C級増幅器の動作解析、演習 B級、C級増幅器の動作解析と電力効率
8週 パソコンを用いた回路設計、CAD
シミュレータを用いた簡単な増幅回路の特性の演習を理解できること
4thQ
9週 (理解度確認試験)
1週目から8週目までの内容の基本的なことを理解できること
10週 答案解説,変調方式、AMの原理と周波数特性 変調方式、AMの原理と周波数特性を理解できること
11週 線形・非線形振幅変調回路、復調回路、演習 AMの変調・復調回路の動作について理解できること
12週 演算増幅器、理想的な特性、比較器 作動増幅について理解できること
13週 反転増幅、非反転増幅、加減算回路 演算増幅器を用いた回路について理解できること
14週 微積分回路、演算増幅器の応用、波形整形回路、順序回路、演習 演算増幅器を用いた回路について理解できること
15週 到達度試験
10週目から14週目までの内容の基本的なことを理解できること
16週 (答案返却とまとめ)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000