産業システム工学概論Ⅰ(2154)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 産業システム工学概論Ⅰ(2154)
科目番号 5E24 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 はじめての材料力学/小山信次・鈴木幸三著/森北出版
担当教員 武尾 文雄

到達目標

○応力、ひずみ,フックの法則の意味を理解し使えること。
○安全率や応力集中について理解し、引張・圧縮の簡単な強度設計ができること。
○丸軸のねじり応力が求められること。
○基本的なテクニカルタームの和訳・英訳ができること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応力、ひずみ、フックの法則の意味を十分理解して、実用的な問題に使える。応力、ひずみ、フックの法則の意味を概ね理解している。応力、ひずみ、フックの法則の意味を理解していない。
評価項目2安全率や応力集中について十分理解し、引張・圧縮の簡単な強度設計が適切にできる。安全率や応力集中について概ね理解している。安全率や応力集中について理解していない。
評価項目3動力軸などの実用的な問題において、ねじりモーメントを受ける丸軸のねじり応力が求められ、適切な強度設計ができる。単純なねじりモーメントを受ける丸軸のねじり応力が求められる。単純なねじりモーメントを受ける丸軸のねじり応力が求められない。
評価項目4基本的なテクニカルタームの和訳・英訳が100%できる。基本的なテクニカルタームの和訳・英訳が60%できる。基本的なテクニカルタームの和訳・英訳が60%以下しかできない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
【開講学期】春学期週2時間
機械や構造物の設計にあたり、部材が破壊や変形に対して十分な強さを持つことはもちろんであるが、同時に機能的,経済的であることが求められる。このような強度設計に関わる機械工学の主要な学問に「材料力学」がある。ここでは、様々な外力を受ける部材内部に生じる力や変形を求め、材料自体の強さと合わせて、合理的な寸法を決定する「材料力学」の基礎を身に付けることを目的とする。
授業の進め方・方法:
まず応力とひずみの定義およびフックの法則について学ぶ。これを基に、温度変化による応力とねじりによる応力を求める方法について学ぶ。授業では、新たな事項に関する考え方の説明に続き、例題を解いて導かれた式の意味を理解する。さらに自分で演習問題を解くことによって理解を深める。
到達度試験(80%)、演習課題・小テスト(10%)、授業への取り組み(10%)を総合評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
公式や解法を暗記するのではなく、式の意味や考え方を実際の現象と結び付けて理解すること。身近な場面で材料の変形・破壊などの現象に遭遇することは少なくない。その際、講義で学んだ考え方や式などに当てはめ考えてみる姿勢を持ってほしい。自分で一つでも多くの演習問題を解いてみること。到達度試験前に具体的な項目に対する達成度調査を行うので、自分の達成度を素直に評価し、学習に役立ててほしい。未達成部分についてはオフィスアワーなども活用し、質問や自己学習によって解決しておくこと。自学自習の成果は課題・小テストおよび試験にて評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 垂直応力と垂直ひずみ 垂直応力・垂直ひずみの定義を説明できる。
2週 せん断応力とせん断ひずみ、断面の位置による応力の変化 せん断応力・せん断ひずみの定義を説明できる。
3週 引張試験、応力ひずみ線図 応力-ひずみ線図を説明できる。
4週 フックの法則、許容応力と安全率 フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。
許容応力と安全率を考慮した強度計算ができる。
5週 熱応力、応力集中 線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。
応力集中を考慮した強度計算ができる。
6週 丸軸のねじり変形 丸棒のねじりにより生じるせん断変形を理解できる。
7週 ねじりによる応力、動力を伝達する軸 ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。
動力を伝達する軸に生じるトルクを計算できる。
8週 到達度試験
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3

評価割合

到達度試験課題・小テスト取り組み合計
総合評価割合801010100
基礎的能力0000
専門的能力0000
分野横断的能力801010100