産業システム工学概論Ⅲ(2155)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 産業システム工学概論Ⅲ(2155)
科目番号 5E25 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 基礎からわかる電気化学、泉ら、森北出版
担当教員 松本 克才

到達目標

1. 酸化還元反応式、電池反応式を書くことができ、起電力を計算できる。
2. 電気化学現象を利用した基礎素材の製造工程、めっき工程の原理を理解する。
3. 腐食と防食の原理を理解する。
4. 移動現象論の基礎を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
酸化還元反応、電池反応の理解材料、試料、電池構成から反応式を書くことができる。与えられて化学式から反応式を書くことができる。化学式を取り扱え無い。
電気化学現象基礎素材の製造工程、めっき工程、腐食防食の原理などを理解し説明できる。電気化学現象の核となる原理について説明できる。電気化学現象と原理が結びつかない。
電気化学反応における計算得た得られた実験条件から、適切な式を用いて数値計算できる。与えられた式を用いて数値計算できる。式と実験条件が結びつかない。

学科の到達目標項目との関係

 ディプロマポリシー DP4◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】冬学期週2時間
 物質工学の中で、電気と化学の境界領域にある分野について講義を行う。電池は、物理電池および化学電池に大別される。より身近な化学電池は化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置であり、化学反応により電気をつくり出す。一方、電気分解は電気エネルギーを化学エネルギーに変換するものであり、電気によって化学反応を起こし様々な現象を生み出す。身近にある工業製品は、こうした電気化学現象や電気化学反応を利用して製造、加工されているものが多い。本科目では、化学エネルギーと電気エネルギーの変換や、電気化学反応を用いた基礎素材の製造、加工法の原理を学びながら、電気化学現象を理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
 化学エネルギーと電気エネルギーの変換の原理、応用を取り扱う。初めに、基本的なイオン、酸化数、酸化還元反応式について復習した後、電池の原理や実用電池について学ぶ。さらに、電気分解とその応用である基礎素材の製造、腐食と防食の原理、二次電池材料開発について学ぶ。
(補充試験の場合は、試験の点数のみで合格となる。)
注意点:
 低学年で学んだ「化学」「物理」が基礎となる。特に酸化数や酸化還元反応の理解が重要である。計算問題も数多く扱うので、電卓を必ず持参すること。成績は到達度試験80%、課題・宿題等を20%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達するので、自分の到達度を把握し、さらに理解を深めるよう、努力すること。
自学自習は到達度試験にて評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 物質工学・電気化学の概要 物質工学・電気化学の概要について理解する。
2週 電気と化学、イオン、酸化数、酸化還元 電気と化学、イオン、酸化数、酸化還元について理解する。
3週 標準電極電位と起電力、ネルンストの式 標準電極電位と起電力、ネルンストの式を理解し、数値計算出来るようにする。
4週 電気分解の原理(ファラデーの法則)、反応量推算 電気分解の原理(ファラデーの法則)、反応量推算を理解し、数値計算出来るようにする。
5週 電極反応の速度 電極反応の速度を理解し、数値計算出来るようにする。
6週 電池、腐食・防食、表面処理 電池、腐食・防食、表面処理について理解する。
7週 移動現象の基礎 移動現象の基礎について理解する。
8週 到達度試験 これまでの内容について理解する。
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000