知能情報システム実験Ⅱ(2343)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 知能情報システム実験Ⅱ(2343)
科目番号 5E37 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教員作成の実験書および補足資料
担当教員 鎌田 貴晴,工藤 憲昌

到達目標

設計には与えられた仕様の範囲内で自由度があるため、試行錯誤を伴う一連の過程が必要になる。従って、この一連の過程を通して、(1)論理的に問題を把握し、それを解決する方法を考えることができること、(2)それを実際に適用できること、3)実験結果をレポートにまとめ,結果および指示項目について適切な考察を行なえること、が目標である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 論理的に問題を把握し、それを解決する方法を考えることができること論理的に問題を把握し、解決する方法を考えることができ、その他の問題にも応用できる論理的に問題を把握し、解決する方法を考えることができる論理的に問題を把握し、解決する方法を考えることができない
評価項目2 その方法実際に適用できること解決する方法を実際に正確かつ速やかに適用できる解決する方法を実際に適用できる解決する方法を実際に適用できない
評価項目3 験結果をレポートにまとめ,結果および指示項目について適切な考察を行なえること実験結果をレポートにまとめ,結果および指示項目について適切な考察を行なえ、その他の問題にも応用できる実験結果をレポートにまとめ,結果および指示項目について適切な考察を行なえる実験結果をレポートにまとめ,結果および指示項目について適切な考察を行なえない

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
 ディプロマポリシー DP3◎ 説明 閉じる
 ディプロマポリシー DP4◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】春学期週4時間、夏学期週4時間、冬学期週4時間
本コースの教育目標の1つは、実験手法に従ってデータを収集・整理・解釈できることである。本実験は講義により知識を習得しながら自分で深く考えると同時に、実際に実験を行い、問題点を把握し、試行錯誤しながら実験を進めていくことが重要であり、その過程が創造力の源となる。電気電子工学の実験テーマを少人数で実験することにより、各個人の理解をより確かなものとし、各グループ内でコミュニケーションを多くとり、議論・協議しながら一致協力して目標達成へプロセスを踏めること。
授業の進め方・方法:
情報工学、電子工学の分野の主要なテーマにおいて、設計、評価、解析等の一連の流れを含んだ実験を行う。実験方法は1テーマ当たり4時間あるいは8時間で1サイクルとし実験するというものである。3~5人を1グループとし、実験課題毎に担当教員の指示に従って実験を行うこと。なお、実験内容を深く考え、自発的に実験を行うこと。評価は、レポート80%,レポートの提出状況20%、合計100点満点として、60点以上合格。
注意点:
・実験内容を理解しながら、スムーズに、効率よく実験できるよう、事前に予習してくること。
・電卓、グラフ用紙(テーマによっては片対数グラフ用紙)を持ってくること。
・不可の場合は、学年課程終了の際に審議の対象となる。また、再試験は実施しない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週  1-1.制御工学の実験(ボード線図、同定)(2W) 制御工学の実験(ボード線図、同定):実験によりデータを集めることができる
3週  1-2.制御工学の実験(ボード線図、同定)(2W) データからボード線図を書きパラメータを同定できる
4週 2-1.増幅回路の設計・製作と特性測定(2W) トランジスタの静特性を測定し電流帰還バイアス増幅回路の設計・製作を行なう
5週 2-2.増幅回路の設計・製作と特性測定(2W) 製作した増幅回路の特性測定を行い理論特性と比較できる
6週 3-1.発振回路の特性測定(コレクタ同調形発振回路、CR移相形発振回路)(2W) 発振回路の特性測定(コレクタ同調形発振回路、CR移相形発振回路)を行い,パラメータ変化に対する特性を理解する
7週 3-2.発振回路の特性測定(コレクタ同調形発振回路、CR移相形発振回路)(2W) 発振回路の特性測定(コレクタ同調形発振回路、CR移相形発振回路)を行い,パラメータ変化に対する特性を理解する
8週 4-1.復調回路の特性測定(包絡線復調)、演算増幅器とその応用(2W) 復調回路の特性測定(包絡線復調)を行いパラメータ変化に対する特性を理解する
2ndQ
9週 4-2.復調回路の特性測定(包絡線復調)、演算増幅器とその応用(2W) 演算増幅器とその応用回路の特性測定を行い利用法を理解する
10週 5-1.論理回路Ⅰ,Ⅱの実験(2W) TTL回路のfanoutや遅延を理解し使用法を理解する
11週 5-2.論理回路Ⅰ,Ⅱの実験(2W) トランジスタのスイッチングの高速化法,順序回路の設計を理解する
12週 6-1.フーリエ分析(2W) フーリエ分析についてゼロ挿入時の特性,計算時間の変化を理論値と比較できる
13週 6-2.フーリエ分析(2W) フーリエ分析についてゼロ挿入時の特性,計算時間の変化を理論値と比較できる
14週 レポート整理
15週 レポート整理
16週 補充実験
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
2週 1-1.ディジタルシステムの模擬実験(RTL回路上でのマイクロプログラムの設計)(2W) 
RTL:レジスタ・トランスファー・レベル
シミュレータ上で指定した機能をμプログラムで実現できる
3週 1-2.ディジタルシステムの模擬実験(RTL回路上でのマイクロプログラムの設計)(2W) 
RTL:レジスタ・トランスファー・レベル
シミュレータ上で指定した機能をμプログラムで実現できる
4週  2.ネットワークOS(1W) ネットワークOSを利用して種々の機能を試してみる
5週  3.画像処理(1W) 雑音が重畳された画像に対し平滑化,エッジ検出を行なってみる
6週 レポート整理
7週 レポート整理
8週 補充実験
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4
発振回路の特性、動作原理を説明できる。4
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4
論理回路の動作について実験結果を考察できる。4
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4
ディジタルICの使用方法を習得する。4

評価割合

レポート取り組みや期日相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000