実験実習Ⅱ(2211)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 実験実習Ⅱ(2211)
科目番号 0168 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 産業システム工学科電気情報工学コース 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教員作成プリント
担当教員 古谷 一幸,松橋 信明,鎌田 貴晴

到達目標

1.機械加工の基礎的な旋盤加工、NC加工、溶接作業、塑性加工における入門的加工技術を体得する。
2.実習により、各教科の実験知識を深める。
3.座学で学んだ知識と有機的に結びつけて理論と実際を習得する。
4.実践的基礎力とものづくり力を身につけるべく、実験に必要な実験器具を準備し、実験回路を構成して、適切で迅速な実験ができ、電子工作を完成できる。
5.基礎工学力を身につけるべく、原理と方法を理解して実験を行い、結果を理解できる。
6.レポート作成能力を身につけるべく、実験内容をきちんとレポートにまとめ、結果に対する深い考察ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1旋盤加工、NC加工、溶接作業、塑性加工における入門的加工技術を体得できる。旋盤加工、NC加工、溶接作業、塑性加工における入門的加工技術をある程度体得できる。旋盤加工、NC加工、溶接作業、塑性加工における入門的加工技術を体得できない。
評価項目2各教科の実験知識を深めることができる。各教科の実験知識をある程度深めることができる。各教科の実験知識を深めることができない。
評価項目3座学で学んだ知識と有機的に結びつけて理論と実際を習得できる。座学で学んだ知識と有機的に結びつけて理論と実際をある程度習得できる。座学で学んだ知識と有機的に結びつけて理論と実際を習得できない。
評価項目4実験に必要な実験器具を準備し、実験回路を構成して、適切で迅速な実験ができ、電子工作を完成できる。実験に必要な実験器具を準備し、実験回路を構成して、適切で迅速な実験がある程度でき、電子工作をある程度完成できる。実験に必要な実験器具を準備し、実験回路を構成して、適切で迅速な実験ができず、電子工作を完成できない。
評価項目5原理と方法を理解して実験を行い、結果を理解できる。原理と方法を理解して実験を行い、結果をある程度理解できる。原理と方法を理解して実験を行い、結果を理解できない。
評価項目6実験内容をきちんとレポートにまとめ、結果に対する深い考察ができる。実験内容をレポートにまとめ、結果に対する考察ができる。実験内容をレポートにまとめることができず、結果に対する考察ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 B-1 説明 閉じる
学習・教育到達目標 B-2 説明 閉じる
学習・教育到達目標 C-1 説明 閉じる
学習・教育到達目標 D 説明 閉じる

教育方法等

概要:
◎前半は機械実習である。機械加工の基礎的な旋盤加工、NC加工、溶接作業、塑性加工にお ける入門的加工技術の体得である。これらの実習を真剣に受講することによって、各教科の実験知識がさらに深められる。さらには、座学で学んだ知識と有機的に結びつけて理論と実際を習得する。
◎後半は電気基礎実験実習である。本学科の教育目標の1つは、電気情報工学に関する実験技術 を有することである。そこで、1学年で学んだ電気情報基礎Ⅰ・Ⅱ、そして2学年で学ぶ電気 情報基礎・演習Ⅲ~Ⅴの理論を、各テーマに基づき実際に実験を行い、検証して、理解を深めることを授業の目的とし、上記講義と対応付けながら実験を展開する方針である。
授業の進め方・方法:
◎前半の機械実習は12名程度/班で4 班に分かれて、1.5 週(6 時間)で1つのテーマを実習する。レポートおよび課題製品はテーマ毎に提出および完成させる。各機械工作に関しては、工作機器類の基本操作および実際の加工技術を丁寧に指導する。
◎後半の電気基礎実験実習はクラスをA~Hまでの8班に分け、ローテーション方式で班ごとに電気基礎実験と電子工作に関して実験及び実習を行う。レポートの書き方や内容の理解に重点を置いて授業を展開する。電気基礎実験は、ホイートストンブリッジ法、電圧降下法、直流電位差計、分圧器と分流器の構成、各種ダイオード、電位分布について実験を行う。電子工作は前期に実習で作成したアルミケースに、はんだ付けで電子回路を作成し、組み込んで動作確認を行う。
注意点:
◎前半:機械実習
工作実習の単位が取得できないと進級できない。よって、欠席することなく真剣な態度で受講して加工技術の向上を常に心がけるとともに、レポートの提出期限は厳守のこと。病気などの理由でやむを得ず欠席した場合については、申し出て補講を受けるとともにレポートも提出のこと。その際は実習担当者の説明・注意をよく聴いて安全作業に徹すること。なお、「ものづくり」に有効な現場の知恵についてもしっかりと実地見聞すること。
◎後半:電気基礎実験実習
1.実験をスム-スに効率よく実施するために、予習をしっかりやること。
2.実験の時は必ず作業服を着用し、電卓、グラフ用紙等、持参すること。
3.講義で学んだ理論との関連を実験で検証し、学習意欲を増進させる授業を展開する。
4.不可の場合は学年の課程修了の際に審議の対象となり、再試験を実施しない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、機械実習1
2週 機械実習1
3週 機械実習2
4週 機械実習2
5週 機械実習3
6週 機械実習3
7週 機械実習4
8週 機械実習4
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
2週 電気基礎実験実習1
3週 電気基礎実験実習2
4週 レポート作成指導
5週 電気基礎実験実習3
6週 電気基礎実験実習4
7週 レポート作成指導
8週 補充実験
4thQ
9週 電気基礎実験5
10週 電気基礎実験実習6
11週 レポート作成指導
12週 電気基礎実験実習7
13週 電気基礎実験実習8
14週 補充実験
15週 まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電磁気電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4
直流回路論における諸定理について実験を通して理解する。4
半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3

評価割合

レポート取組状況合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000