到達目標
Maxwell方程式から、電気磁気学における基本的な関係を導くことができるようにする。電磁気学を体系的に捉え、電磁界の基本法則とそれを応用する力を身に付ける。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
微分形のMaxwell方程式 | Maxwell方程式(微分形)とLorentz力の式を書くことができる。 | Maxwell方程式(微分形でも積分形でもよい)書くことができる。 | Maxwell方程式を書くことができない |
異種物質間の境界条件 | Maxwell方程式を用いて、異種物質間の境界条件を導くことができる | 異種物質間の境界条件を書くことができる | 異種物質間の境界条件を書くことができない |
電磁ポテンシャル | Maxwell方程式から、ベクトルポテンシャル、スカラーポテンシャルの波動方程式を導き、その2通りの解法を説明できる | Maxwell方程式から、ベクトルポテンシャル、スカラーポテンシャルの波動方程式を導くことができる | Maxwell方程式から、ベクトルポテンシャル、スカラーポテンシャルの波動方程式を導くことができない |
学科の到達目標項目との関係
ディプロマポリシー DP1 〇
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ディプロマポリシー DP2 〇
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ディプロマポリシー DP3 ◎
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教育方法等
概要:
<前期週2時間>
専攻科電気情報システム工学コースの教育目標の一つは、基礎工学に関する知識を身に付け、問題解決に応用できることである。本科目は、電気電子機器、材料およびデバイス、通信技術などを学ぶ学生諸君にとって、必須かつ最も重要な基礎学問である電磁気学の基礎理論について体系的に学ぶ。電磁界においては電界と磁界は独立に存在するものではなく、互いに密接に関連していることを理解することにより、電磁気学を体系的にとらえさせ、真空および物質中の多様な電磁気現象の問題に対処できる基礎力を修得させることを目的とする。
授業の進め方・方法:
本科で学んだ電磁気学の基礎の上に、真空及び物質中の電磁気の理論と応用について学ぶ。具体的には、電磁波のエネルギー、電磁波の反射と透過、伝送線路、導波管、電磁波の放射等について講義する。
・到達度試験によって評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。
・答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
この科目の履修には、電磁気学I および電磁気学II, III を完全に習得していることが必要である。微分演算子を含むベクトル解析、直交曲線座標系について習熟すること。基本的な演習問題を課題として与えるので積極的に取り組むこと。自学自習は到達度試験にて評価する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
数学的基礎 I ~ Vector解析 |
・ベクトル解析(微分)の基本的な計算ができる
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2週 |
数学的基礎 II ~ ベクトル場の積分 |
・ベクトル解析(積分)の基本的な計算ができる
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3週 |
Maxwell方程式 |
・4つのMaxwell方程式が書け、それぞれの式が表現する物理を説明できる
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4週 |
Maxwell方程式の応用 ~ 電気回路の基盤として |
・電気回路の基盤的内容(電流に起因する逆起電力、Kirchhoffの法則)をMaxwell方程式から導き出すことができる
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5週 |
電磁ポテンシャル |
・電磁ポテンシャルの定義を書くことが出来る
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6週 |
波動方程式 |
・Maxwell方程式から電磁場の波動方程式を導くことができる
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7週 |
Maxwell方程式のまとめ |
・Maxwell方程式が表現する多彩な電磁現象について説明できる
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8週 |
物質中のMaxwell 方程式 |
・物質中で成立する、近似的なMaxwell方程式を書くことができる
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2ndQ |
9週 |
電磁場の境界条件 |
・物質中のMaxwell方程式を利用して、異種境界における電磁場の接続条件を導出できる
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10週 |
波動方程式の変数分離解 |
・波動方程式を変数分離法により解くことができる
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11週 |
平面波とその吸収・反射・屈折 |
・電磁場の境界条件を利用して、平面波が物質境界に入射したときの、吸収、反射、屈折現象を計算することができる
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12週 |
Maxwell方程式の一般解 |
・Maxwell方程式の一般解を求めることができる
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13週 |
全体の復習とまとめ |
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14週 |
古典物理学と量子物理学 |
・電磁気学を始めとする古典物理学の概要と、量子物理学の基本について説明することができる
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15週 |
期末試験 |
・上記の内容について基本的なことを理解して答えることができる
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16週 |
の案返却とまとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 5 | |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 5 | |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。 | 5 | |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 5 | |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 5 | |
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 5 | |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 5 | |
静電エネルギーを説明できる。 | 5 | |
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。 | 5 | |
磁界中の電流に作用する力を説明できる。 | 5 | |
ローレンツ力を説明できる。 | 5 | |
磁気エネルギーを説明できる。 | 5 | |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 5 | |
自己誘導と相互誘導を説明できる。 | 5 | |
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |