人文社会科学要論A(5108)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 人文社会科学要論A(5108)
科目番号 0027 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻電気情報システム工学コース 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 『人類と病-国際政治から見る感染症と健康格差』(託摩佳代著、中公新書)、授業プリント
担当教員 佐伯 彩

到達目標

・感染症と人類の歴史を理解し、授業中に使用したワードを用いて簡潔に述べることができる。
・古代から続く感染症と人類とのかかわりが世界の政治・経済・文化的潮流にどのような影響を与えてきたのか、簡潔に述べることができる。
・感染症と人類の歴史や様々な影響について、パワーポイントを用いて規定時間内に発表することができる。また、発表で得た質問に適切に答えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1感染症と人類の歴史的背景について十分に理解し、説明することができる。感染症と人類の歴史的背景について、簡単に理解し、説明することができる。感染症と人類の歴史的背景について、簡単に理解できておらず、説明も困難である。
評価項目2国際社会の人的交流が感染症の拡大にどのような影響を与えたのかを十分に理解し、説明することができる。国際社会の人的交流が感染症の拡大にどのような影響を与えたのかを簡潔に理解し、説明することができる。国際社会の人的交流が感染症の拡大にどのような影響を与えたのかを十分に理解できていない。
評価項目3自身が調べた内容・情報を、規定時間内に相手に論理的かつ分かりやすく伝えることができる。自身が調べた内容・情報を、規定時間内に相手に論理的に伝えることができる。自身が調べた内容・情報を、規定時間内に相手に論理的に伝えることができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP1 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 近年、新型コロナウィルス問題に端を発し、様々な感染症に関心が集まっている。感染症は人類誕生以来、どんな時代であったとしても絶えず人々とかかわり続けてきた問題である。本授業では、こうした感染症を通じて、人間がどのように政治・経済・文化的方面で交流を深めてきたのかを世界史的観点から俯瞰する。そして、人類と感染症とのかかわりを通じて、現在においても絶えず生じている多様性をめぐる社会的緊張、価値観の形成と変容がどのように深まっていったかについての理解を深める。同時に、感染症を通じて現代社会に起きている諸問題について、人文学・社会科学の観点においてどのように論じられているのかを学際的に考察する。
授業の進め方・方法:
・授業は講義形式と学生発表の2つの形式をとる。週の前半は講義を行い、後半で学生発表を行う。
 ※ただし、講義形式の授業については、アクティブ・ラーニングの形式を用いることもある。
・授業方法はパワーポイントで進める。また、学生には教員より授業プリントを配布する。
・後半の発表については、学生によるスライドを用いた発表を行う(各自一回ずつ)。
・総合評価は発表点(30%)、授業終了後のコメントペーパー(20%)、最終レポート(50%)の割合で行う。
・総合評価を100点満点とし、60点以上を合格とする。
注意点:
・授業では様々な感染症を取り扱う。そのため、厚生労働省のHPなどを閲覧し、講義で取り扱う感染症について予習・復習し理解を深めておくこと。
・授業で用いた資料・概説書については適宜提示するので、授業理解のために積極的に確認すること。
・授業には積極的に参加すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 人類と感染症に関する授業の内容についての基本的説明を理解する。
また、学生発表の方法・発表の順番を決定する。
2週 人類と感染症:ペスト① ペストとは何か、ヨーロッパへのペスト流入の原因について理解する。
3週 人類と感染症:ペスト② ヨーロッパの中世社会にペストがどのような影響を与えたのかを理解する。
4週 人類と感染症:ペスト③ 近現代の社会において、ペストが与えた影響を理解する。
5週 人類と感染症:コレラ① コレラとは何か、コレラ流入の原因について理解する。
6週 人類と感染症:コレラ② コレラがヨーロッパ近代社会にどのような影響を与えたのかについて理解する。
7週 人類と感染症:コレラ③ コレラがアジア世界に与えた影響について理解する。
8週 人類と感染症:天然痘① 天然痘とは何か、歴史的にどのような影響があったのかについて理解する。
4thQ
9週 人類と感染症:天然痘② 天然痘の対策にWHOにおいてどのような活動が行われたのかについて理解する。
10週 人類と感染症:スペイン風邪① スペイン風邪とは一体何かについて、理解する。
11週 人類と感染症:スペイン風邪① スペイン風邪が世界各国にどのような影響を与えたのかについて理解する。
12週 人類と感染症:そのほかの感染症 そのほかに現在でも存在する感染症を通じて、人類がどのように感染症と向き合っていくべきなのかについて考える。
13週 人類と感染症に関する学生発表① 人類と感染症の歴史について、自ら調べたことを論理的かつ分かりやすく、相手に伝えることができる。また、そうした報告に対して、積極的に議論することができる。
14週 人類と感染症に関する学生発表② 人類と感染症の歴史について、自ら調べたことを論理的かつ分かりやすく、相手に伝えることができる。また、そうした報告に対して、積極的に議論することができる。
15週 人類と感染症に関する学生発表③ 人類と感染症の歴史について、自ら調べたことを論理的かつ分かりやすく、相手に伝えることができる。また、そうした報告に対して、積極的に議論することができる。
16週 本講座のまとめ 人類と感染症の歴史について再考しつつ、双方の交流の歴史的変遷について、自分なりの理解を簡潔に説明することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。4
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。4
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。4
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。4
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。4
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。4
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。4
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。4
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4

評価割合

学生発表コメントペーパーレポート合計
総合評価割合302050100
基礎的能力302050100