到達目標
各専門分野で「最適化」問題に遭遇したとき、数学モデルとしてとらえることができ、どの解法・手法が妥当か判断できること。
条件なし、等式条件、不等式条件ときの関数の極値及び凡関数の停留曲線を求めることができる。
三分割法、黄金分割法、放物線補間法、Brent法、シンプレックス法、最急降下法、ニュートン法、共役勾配法、ペナルテー法、動的計画法を理解し問題を解くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 最適化問題の数学モデルを正しく構築することができる。 | 最適化問題の数学モデルを構築することができる。 | 最適化問題の数学モデルを構築することができない。 |
評価項目2 | 条件なし、等式条件、不等式条件ときの関数の極値及び凡関数の停留曲線を正しく求めることができる。 | 条件なし、等式条件、不等式条件ときの関数の極値及び凡関数の停留曲線を求めることができる。 | 条件なし、等式条件、不等式条件ときの関数の極値及び凡関数の停留曲線を求めることができない。 |
評価項目3 | 三分割法、黄金分割法、放物線補間法、Brent法、シンプレックス法、最急降下法、ニュートン法、共役勾配法、ペナルテー法、動的計画法を理解し十三分割法、黄金分割法、放物線補間法、Brent法、シンプレックス法、最急降下法、ニュートン法、共役勾配法、ペナルテー法、動的計画法を理解し問題を正しく解くことができる。 | 三分割法、黄金分割法、放物線補間法、Brent法、シンプレックス法、最急降下法、ニュートン法、共役勾配法、ペナルテー法、動的計画法を理解し問題を解くことができる。 | 三分割法、黄金分割法、放物線補間法、Brent法、シンプレックス法、最急降下法、ニュートン法、共役勾配法、ペナルテー法、動的計画法を理解できない、問題も解けない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
ある制約条件の下で、目的関数を最適にする設計変数を得るための手法が最適化手法である。最適化手法は設計が必要なあらゆる分野で利用することができ、デザインカを養う目標もあるため、全専攻に共通な科目となっている。最適化法の入門として、数学的な準備をもとに、線形計画法と非線形計画法の基本的な問題をとりあげ、理論手法と表計算ソフトを中心に体験し応用能力を身につける。
授業の進め方・方法:
基本的なことを説明したあと、簡単な例題によって各最適化手法を実行し最適解を得ることによって理解を深めるやりかたで授業を進める。授業後半では、パソコンで表計算ソフトによるデモンストレーション等を行うので、各専門の数値計算に役立てられるようにする。
注意点:
講義の時間の半分が解説・説明で、残りの時間は実際の計算演習となる。また、数学的素養が必要とされるので、特に微分の基礎は十分に復習してほしい。
自学自習時間は60時間である。自学自習の成果は宿題及び試験によって評価する。
成績評価の方法:到達度試験70%、課題等30%の割合で評価する。総合評価は、100点満点として、60点以上を合格とする。
補充試験は原則として実施しないが,事情により実施する場合には,試験100点満点として,60点以上を合格とする.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
イントロダクション-最適化問題とは |
最適化問題へ理解および説明することができる。
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2週 |
数学的基本事項 |
行列固有値・関数の勾配ベクトルとヘッセ行列を求めることができる。正定値、非負定値行列の判断ができる。
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3週 |
極値問題(条件なし、等式条件) |
条件なし、等式条件ときの関数の極値を求めることができる。
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4週 |
極値問題(不等式条件) |
不等式条件ときの関数の極値を求めることができる。
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5週 |
古典変分法 |
凡関数の停留曲線を求めることができる。
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6週 |
1次元最適化問題(三分割法、黄金分割法) |
三分割法と黄金分割法を理解し応用できる。
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7週 |
1次元最適化問題(放物線補間法、Brent法) |
放物線補間法とBrent法を理解し応用できる。
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8週 |
中間試験 |
今まで勉強した手法を理解し、問題を解くことができる。
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2ndQ |
9週 |
線形計画問題(標準形とシンプレックス法) |
標準形とシンプレックス法を理解し応用できる。
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10週 |
線形計画問題(2段階法、パソコンによる演習) |
2段階シンプレックス法を理解し応用できる。
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11週 |
非線形最適化問題(最急降下法、ニュートン法) |
最急降下法、ニュートン法を理解し応用できる。
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12週 |
非線形最適化問題(共役勾配法) |
共役勾配法を理解し応用できる。
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13週 |
制約条件つき最適化問題(ペナルテー法) |
ペナルテー法を理解し応用できる。
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14週 |
動的計画法 |
動的計画法を理解し応用できる。
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15週 |
期末試験 |
9週目から勉強した手法を理解し問題を解くことができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 4 | |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 4 | |
1次不等式や2次不等式を解くことができる。 | 4 | |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 4 | |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 4 | |
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。 | 4 | |
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。 | 4 | |
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。 | 4 | |
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。 | 4 | |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 4 | |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験70% | 課題30% | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |