到達目標
1.生命現象と環境の関わりを通じ、地球環境を広い視野で考えることができる。
2.生命の尊厳を理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
細胞の基本的な構造と活動(タンパク質合成・エネルギー代謝・細胞分裂)について説明できる。 | 細胞の構造や基本的な活動についてよく理解し、名称だけでなくその役割や働きを図示して説明できる。 | 細胞の構造や基本的な活動について部分的に理解し、名称だけでなくその役割や働きを説明できる。 | 細胞の構造や基本的な活動について理解できず、一切の説明ができない。 |
代表的な生体分子(DNA・タンパク質)の構造と役割について説明できる。 | DNAとタンパク質の基本的な構造についてよく理解し、与えられた選択肢の中から正解を選択し、説明できる。 | DNAとタンパク質の基本的な構造について部分的に理解し、与えられた選択肢の中から正解を選択できる。 | DNAとタンパク質の基本的な構造について理解できず、与えられた選択肢から正解を選択することも説明することもできない。 |
遺伝の仕組みと突然変異について説明できる。 | 遺伝の仕組みについてよく理解し複数の例を挙げて説明できる。さらに突然変異のタイプについて複数説明できる。 | 遺伝の仕組みについて部分的に理解し例を挙げて説明できる。さらに突然変異のタイプについて部分的に説明できる。 | 遺伝の仕組みや突然変異のタイプについて理解できず説明もできない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科目は前期週1時間開講する。地球上には数百万種にも及ぶ多種多様な生物が存在し、それらの種々の生命現象が密接に関連し合うことで生物の営みが成り立っている。本授業では、そのような生命現象に関する知識を深めて、最新の生命科学関連分野のニュースを適切に理解できる程度の生物学の教養を得ることを目標とする。また、本授業では生物の性質と人間生活との関連性について学ぶことで、実際の食品や酵素医薬品、生物分析装置の製造に結び付けることができる基礎知識を身につける。
※実務との関係
この科目は、企業で食品の微生物汚染や品質の管理、製造工程の検討等の品質管理を担当していた教員が、その経験を活かし、生物全般の細胞構造や細胞増殖、食品工業等への生物の利用や汚染対策など一連の生物活動と人間との関係性について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
生命現象の基礎として以下のことを取り扱う。1.生物は細胞を基本単位としている。2.生殖によって新しい個体を作る。3.遺伝子によって親から子へ形質を伝える。4.生物は進化する。授業は主に講義形式で実施するが、適宜グループワークによる調査、発表を行い理解を深める。
注意点:
履修にあたっては、本科の「生物」の内容を十分に復習しておくこと。本科目は基礎生物学と、最新の応用生物学の橋渡し的な内容となる。また、生物を扱う学問は総合的な自然科学である。そのため、生物系科目だけでなく、化学系、物理系も含めて自然科学系の授業内容を広く理解しておくこと。成績は到達度試験80%、課題・宿題を20%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。総合評価が60点未満の場合、補充試験の実施を行うが、その場合、補充試験成績80点以上を合格とし総合評価を60点とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
環境問題と生物学① |
生物の世界を階層に分けて捉えることを理解する。
|
2週 |
環境問題と生物学② |
生物の世界を階層に分けて捉えることを理解する。
|
3週 |
細胞としての生物① (細胞の構造) |
細胞の構造と仕組みについて理解する。
|
4週 |
分子としての生物① (タンパク質・核酸) |
DNAとタンパク質の基本構造とその役割についてセントラルドグマと併せて理解する。
|
5週 |
分子としての生物➁ (脂質) |
脂質の基本的な構造と役割について理解する。
|
6週 |
個体を増やすしくみ① (生殖と発生) |
生殖と発生を経た個体の形成について理解する。
|
7週 |
個体を増やすしくみ➁ (生殖と発生) |
生殖と発生を経た個体の形成について理解する。
|
8週 |
個体を次代に残す① (遺伝) |
メンデルの遺伝の法則を基礎とし伴性遺伝や血液型の遺伝などについて理解する。
|
2ndQ |
9週 |
個体を次代に残す② (遺伝) |
メンデルの遺伝の法則を基礎とし伴性遺伝や血液型の遺伝などについて理解する。
|
10週 |
個体を次代に残す③ (遺伝と環境汚染の関り) |
環境汚染物質や生体代謝とうにより生じる変異による遺伝情報の変化を学ぶ。
|
11週 |
個体を次代に残す④ (遺伝と環境汚染の関り) |
環境汚染物質や生体代謝とうにより生じる変異による遺伝情報の変化を学ぶ。
|
12週 |
個体を守るしくみ① (血液と免疫) |
血液成分と免疫細胞の役割について学ぶ。
|
13週 |
個体を守るしくみ➁ (血液と免疫) |
血液成分と免疫細胞の役割について学ぶ。
|
14週 |
生態系と多様性、生物の進化(個体群と生物群集) |
生態学の観点から生物多様性、生物の進化を理解する。
|
15週 |
到達度試験 |
学習した内容の到達度を筆記試験にて確認する。
|
16週 |
到達度試験の答案返却とまとめ |
到達度試験の答案解説とともに学習内容の総まとめを行い全体の理解を深める。
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | ライフサイエンス・アースサイエンス | ライフサイエンス・アースサイエンス | 地球上の生物の多様性について説明できる。 | 4 | 前12,前13 |
生物の共通性と進化の関係について説明できる。 | 4 | 前3,前14 |
生物に共通する性質について説明できる。 | 4 | 前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11 |
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。 | 4 | 前12,前13 |
世界のバイオームとその分布について説明できる。 | 4 | 前12,前13 |
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。 | 4 | 前12,前13 |
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。 | 4 | 前1,前12 |
生態ピラミッドについて説明できる。 | 4 | 前1,前2,前13 |
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。 | 4 | 前2,前13 |
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。 | 4 | 前13 |
有害物質の生物濃縮について説明できる。 | 4 | 前9 |
評価割合
| 試験 | 発表・課題 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |