到達目標
(1)所定の周波数特性をもつディジタルフィルタの設計、
(2)窓関数を用いた適切な周波数分析、
(3)適応アルゴリズムの基本動作。
以上について理解していること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1所定の周波数特性をもつディジタルフィルタの設計 | 所定の周波数特性をもつディジタルフィルタの設計法,種々の実現法を理解している | 所定の周波数特性をもつディジタルフィルタの設計法,代表的な実現法を理解している | 所定の周波数特性をもつディジタルフィルタの設計法,実現法を理解していない |
評価項目2窓関数を用いた適切な周波数分析 | 窓関数を用いた適切な周波数分析,スペクトル漏れを理解し,誤りのない分析ができる | よく使われる窓関数を用いて周波数分析を行なうことができる.また,スペクトル漏れを説明できる. | 窓関数を用いた適切な周波数分析ができない.また,スペクトル漏れ理解できない. |
評価項目3適応アルゴリズムの基本動作 | 適応アルゴリズムの動作を理解し,パラメータの設定を行なうことができる. | 適応アルゴリズムの基本動作を理解できる. | 適応アルゴリズムの基本動作を理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 DP2
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学習・教育到達度目標 DP3
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教育方法等
概要:
【開講学期】 春学期週2時間 夏学期週2時間
本専攻(コース)の目標として、電気工学とそれを利用したロボット工学、知識工学等のデザインに関する専門知識を身に付け問題解決に応用できる、がある。これを受けて、本科目では、ディジタル信号処理の基本である畳み込み演算(フィルタリング)と離散的フーリエ変換について、さらに適応アルゴリズムについて講義する。音声、生体情報、機械的な振動など対象となる信号はアナログであるが、近年の回路技術を考慮するとディジタル的に信号を処理する方が好ましい場合が多いからである。これらについて、ブロック図言語等を用いたシミュレーションを行って理解を深める。目標としては以下について理解していることが挙げられる:(1)ディジタルフィルタの設計、(2)窓関数を用いた適切な周波数分析、(3)適応アルゴリズムの基本動作
授業の進め方・方法:
本科目では、まず離散的フーリエ変換と併用する窓関数の特徴を理解し、センサ信号など実際の信号に適用する場合の留意点を学ぶ。次に、フィルタ操作の基本である畳み込み演算について学ぶ。フィルタの周波数特性を把握するためにシステム関数やその極、零点について理解を深める。最後に、能動学習制御などで用いられるLMSアルゴリズムをベースにした適応システムも紹介しその意義を説明する。本科のディジタル信号処理の内容を掘り下げ数学的により厳密に講義するとともに、視覚的なシミュレーションを取り入れて理解を促進させる。評価は、試験70%,レポート30%、合計100点満点として、60点以上合格。
注意点:
離散時間信号で用いる手法は、複素関数論、連続時間の微分方程式、ラプラス変換、フーリエ変換と強いつながりがある。視覚的な理解を図るため、ブロック図言語等を用いたシミュレーションを紹介するので積極的に取り組んでもらいたい。また、自ら進んで課題に取り組むことが重要である。
なお、自学自習の成果は宿題によって評価する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、離散システムとディジタルシステムの関係
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離散システムとディジタルシステムの関係を理解できる
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2週 |
標本化定理 |
標本化定理を理解し標本化後の周波数分布を説明できる
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3週 |
離散時間信号とその表現、z変換、演習 |
離散時間信号とその表現、z変換を説明できる
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4週 |
z変換とラプラス変換、両者の関係、z変換の性質 |
z変換とラプラス変換の関係、z変換の性質や収束条件について説明できる
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5週 |
留数定理、演習 |
留数定理を理解し,利用することができる.
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6週 |
逆z変換、演習 |
基本的な関数の逆z変換ができる
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7週 |
離散フーリエ変換、窓関数、スペクトル漏れ |
離散フーリエ変換、窓関数、スペクトル漏れについて説明できる
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8週 |
高速フーリエ変換、演習 |
高速フーリエ変換の基本的な仕組み,演算量を説明できる
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2ndQ |
9週 |
畳み込み演算、循環畳み込み演算 |
畳み込み演算、循環畳み込み演算の動作の違いを説明できる
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10週 |
変換面を介した畳み込み演算、演習 |
FFTを介した畳み込み演算の特徴を説明できる
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11週 |
センサーの信号処理、ディジタルフィルタ、差分方程式 |
センサーで行なわれている信号処理を説明できる.差分方程式のZ変換を行なうことができる.
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12週 |
システム関数の周波数特性、極と零点 |
システム関数の周波数特性、極と零点を理解できる.
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13週 |
システム関数の周波数特性、ディジタルフィルタの構成法、極と零点に関する演習 |
極と零点を配置して大まかな周波数特性を実現できる
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14週 |
適応システムの意義、LMSアルゴリズム、LMSアルゴリズムに関する演習 |
LMSアルゴリズムを理解し,基本的なシステムにLMSアルゴリズムを適用することができる.
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15週 |
期末試験
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1週目から14週目までの内容の基本的な事柄について理解している
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16週 |
期末試験の答案返却とまとめ
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |