応用信号処理(7913)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用信号処理(7913)
科目番号 0079 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻電気情報システム工学コース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 ディジタル信号処理(荻原将文著 森北出版)、教員作成プリント
担当教員 工藤 憲昌

到達目標

(1)所定の周波数特性をもつディジタルフィルタの設計、
(2)窓関数を用いた適切な周波数分析、
(3)適応アルゴリズムの基本動作。
以上について理解していること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本専攻の目標として、電気工学とそれを利用したロボット工学、知識工学等のデザインに関する専門知識を身に付け問題解決に応用できる、がある。これを受けて、本科目では、ディジタル信号処理の基本である畳み込み演算(フィルタリング)と離散的フーリエ変換について、さらに適応アルゴリズムについて講義する。音声、生体情報、機械的な振動など対象となる信号はアナログであるが、近年の回路技術を考慮するとディジタル的に信号を処理する方が好ましい場合が多いからである。これらについて、ブロック図言語等を用いたシミュレーションを行って理解を深める。目標としては以下について理解していることが挙げられる:(1)ディジタルフィルタの設計、(2)窓関数を用いた適切な周波数分析、(3)適応アルゴリズムの基本動作
授業の進め方・方法:
本科目では、まず離散的フーリエ変換と併用する窓関数の特徴を理解し、センサ信号など実際の信号に適用する場合の留意点を学ぶ。次に、フィルタ操作の基本である畳み込み演算について学ぶ。フィルタの周波数特性を把握するためにシステム関数やその極、零点について理解を深める。最後に、能動学習制御などで用いられるLMSアルゴリズムをベースにした適応システムも紹介しその意義を説明する。本科のディジタル信号処理の内容を掘り下げ数学的により厳密に講義するとともに、視覚的なシミュレーションを取り入れて理解を促進させる。
注意点:
離散時間信号で用いる手法は、複素関数論、連続時間の微分方程式、ラプラス変換、フーリエ変換と強いつながりがある。視覚的な理解を図るため、ブロック図言語等を用いたシミュレーションを紹介するので積極的に取り組んでもらいたい。また、自ら進んで課題に取り組むことが重要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、離散システムとディジタルシステムの関係
2週 標本化定理
3週 離散時間信号とその表現、z変換、演習
4週 z変換とラプラス変換、両者の関係、z変換の性質
5週 留数定理、演習
6週 逆z変換、演習
7週 離散フーリエ変換、窓関数、スペクトル漏れ
8週 高速フーリエ変換、演習
2ndQ
9週 畳み込み演算、循環畳み込み演算
10週 変換面を介した畳み込み演算、演習
11週 センサーの信号処理、ディジタルフィルタ、差分方程式
12週 システム関数の周波数特性、極と零点
13週 システム関数の周波数特性、ディジタルフィルタの構成法、極と零点に関する演習
14週 適応システムの意義、LMSアルゴリズム、LMSアルゴリズムに関する演習
15週 期末試験
16週 期末試験の答案返却とまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000