パワーエレクトロニクス特論(7907)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 パワーエレクトロニクス特論(7907)
科目番号 0080 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 産業システム工学専攻電気情報システム工学コース 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教員作成資料
担当教員 熊谷 雅美

到達目標

半導体中の電子の振舞、電子分布を理解し、説明できる。
各種パワーデバイスの動作原理を理解し、それぞれの動作について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1無限障壁単一量子井戸構造における1電子Schrodinger方程式を書き下し、固有値、固有関数の計算することができる無限障壁単一量子井戸構造における1電子のSchrodinger方程式を書ける無限障壁単一量子井戸構造における1電子のSchrodinger方程式が書けない
評価項目2結晶中電子のバンド構造について説明することが出来て、そこでの有限温度における電子分布を表す式を書くことができる結晶中電子のバンド構造について説明することが出来る結晶中電子のバンド構造について説明することが出来ない
評価項目3バイポーラトランジスタとMOSFETの動作原理を述べ、それに基づいてIGBTの特長について解説できるバイポーラトランジスタとMOSFETの動作原理について説明できるバイポーラトランジスタとMOSFETの動作原理について説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械・電気システム工学専攻の教育目標の一つは、基礎工学に関する知識を身に付け、問題解決に応用できることである。本科目は、現在の電力制御の中心技術であるパワーエレクトロニクスについて、半導体パワーデバイスの動作原理、およびその特性などについて基礎から習得し、その知見を現実の問題に適用できる力をつけさせることを目標とする。
授業の進め方・方法:
パワーエレクトロニクスにおけるデバイスの基本的機能はスイッチである。半導体により構成されたスイッチの特性を知り、その特性がどのようにもたらされるかを意識しながら学習を進め、半導体スイッチに求められる特質やその弱点を克服する方法などについて考えてもらいたい。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 Introduction~電子デバイスとパワーエレクトロニクス ・パワーエレクトロニクスの基本と応用についてその概要を説明できる
・パワーエレクトロニクスにおける電子デバイスの働きについて説明できる
2週 量子力学I ・量子力学の基本公理を説明できる
・作用素とc-数について説明できる
3週 量子力学II ・Schrodinger方程式を書き、その語る内容を説明できる
4週 量子力学III ・無限障壁井戸型ポテンシャル中の電子状態を計算できる
・有限障壁井戸方ポテンシャル中の電子状態を計算できる
5週 量子力学IV ・球対象クーロンポテンシャル中の電子状態を計算できる
6週 バンド構造 ・半導体バンド構造の起源について説明できる
・Blochの定理を説明できる
7週 量子統計と状態密度 ・素粒子のparityと統計性について説明できる
・Fermi粒子のエネルギー分布について説明できる
8週 不純物半導体とpn-接合 ・2種の不純物半導体についてその基本特性について説明できる
・pn接合の電気的特性について説明できる
4thQ
9週 ダイオードとサイリスタ ・ダイオードとサイリスタの動作原理と基本特性について説明できる
10週 バイポーラトランジスタ ~増幅とスイッチング ・バイポーラトランジスタの基本特性と4つの動作モードについて説明できる
11週 MOSFET ~空乏、反転 ・MOSFETの動作原理と基本特性について説明できる
12週 IGBT ~MOSゲート制御のバイポーラトランジスタ ・IGBTの構造を書き、それを用いてIGBTの動作原理と基本特性を説明できる
13週 半導体材料 I ~Siと化合物半導体 ・直接遷移半導体と間接遷移半導体について説明できる
14週 光半導体デバイス ・LED、LDなどの発光デバイスと受光器についてその動作原理を説明できる
15週 答案返却とまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000