概要:
【開講学期】春学期週2時間
中学校までの理科と高専物理をスムーズにリンクすることを目的として、観察や実験を主眼に置いた授業を行う。理科で身に付けた馴染みのある手法に加え、物理のみならず、工学の基本的な考え方である物理的思考ができる素地を身につけることを目的とする。
授業の進め方・方法:
物理的思考ができる素地を作るには、物理における基本的な作法である「測る」「比べる」「見抜く」「似せる(近似)」「疑う」を、時間をかけて実際に経験する必要がある。授業計画に基づいて具体的なテーマに沿ってこれを実践していく。通常の教科書にあるようなマニュアル化は避け、学生が実際に考え、試行錯誤するゆとりをもって授業を行う。
注意点:
結果よりもプロセスを重視する。マニュアルに則って教科書的な計算や実験ができるようになるのではなく、逆に計算方法や実験方法を自ら探ることにチャレンジしてもらいたい。また、授業中に湧いた疑問を教官に質問する方法や、インターネットや図書館の資料で積極的に調査する習慣を身につけて欲しい。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
物理学って何だろう?:時間・空間の階層性を知る |
時間・空間の階層性について理解することができる。
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2週 |
「ラボノート」:なぜ必要?何をどう書く? |
ラボノートについて理解することができる。
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3週 |
実験方法を考える:測れそうにないものを測るには? |
実験方法を考案することができる。
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4週 |
解析方法を考える:実験データーから結論を導くには? |
解析方法を考案することができる。
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5週 |
プレゼンテーションに挑戦:伝える能力・批評する能力の獲得 |
伝える能力・批評する能力を獲得することができる。
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6週 |
物理と直感と数学の関係 |
物理と直感と数学の関係を理解することができる。
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7週 |
「測る」を極める |
科学的な測り方を理解することができる。
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8週 |
「比べる」を極める |
科学的な比べ方を理解することができる。
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2ndQ |
9週 |
物理学を数式で表現する ― 物理現象の「日本語訳」と「数学語訳」 |
物理現象と数式の関係を理解することができる。
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10週 |
一定速度で物体をまっすぐ運動させるには?①:実験 |
等速直線運動を実現する実験方法を考案し実行することができる。
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11週 |
一定速度で物体をまっすぐ運動させるには?②:解析 |
等速直線運動の実験データを解析することができる。
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12週 |
一定速度で物体をまっすぐ運動させるには?③:プレゼン |
等速直線運動の解析から結論を導き、伝えることができる。
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13週 |
運動する物体の軌道を数式で表現する①:実験 |
指定された物体運動を実現する実験方法を考案し実行することができる。
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14週 |
運動する物体の軌道を数式で表現する②:解析 |
指定された物体運動を解析し、軌道を数式で表現できる。
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15週 |
運動する物体の軌道を数式で表現する③:プレゼン |
指定された物体運動の解析から結論を導き、伝えることができる。
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16週 |
まとめ:物理学概説で身についたことを振り返る |
物理学概説で身についたことを振り返り、まとめることができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 実験の目的及び原理を説明できる。 | 3 | |
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(化学実験と共通) | 3 | |
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(化学実験と共通) | 3 | |
実験データから、最確値や誤差などを求めることができる。 | 3 | |
適切なグラフを作成し、実験データ間の最も確からしい関係を見出すことができる。 | 3 | |
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(化学実験と共通) | 3 | |
実験結果から、物理現象の特徴や規則性を説明できる。 | 3 | |
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(化学実験と共通) | 3 | |
以下の6分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。力学に関する分野/熱に関する分野/波に関する分野/光に関する分野/電磁気に関する分野/原子(電子及び放射線を含む)に関する分野 | 3 | |
工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。 | 3 | |
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。 | 3 | |
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。 | 3 | |
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。 | 3 | |