基礎化学B(3054)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 基礎化学B(3054)
科目番号 1C38 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 1
開設期 夏学期(2nd-Q),秋学期(3rd-Q) 週時間数 2nd-Q:2 3rd-Q:2
教科書/教材 基礎有機化学/H. Hart著/秋葉欣哉・奥彬共訳/培風館/2002、教員作成プリント
担当教員 川口 恵未

到達目標

有機化合物の特徴を理解する上で、その物質の化学構造と性質との間に一定の関係があることが理解できることを到達目標とする。
到達レベルは、教科書や問題集の演習問題等を自力で解答できることと、数回行う小テストが解答できることである。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機化合物の特徴を理解する上で、その物質の化学構造と性質との間に一定の関係があることが理解でき、解説できる。有機化合物の特徴を理解する上で、その物質の化学構造と性質との間に一定の関係があることが理解できる。有機化合物の特徴を理解する上で、その物質の化学構造と性質との間に一定の関係があることが理解できない。
評価項目2教科書や問題集の演習問題等を自力で解答できる。教科書や問題集の演習問題等を解答できる。教科書や問題集の演習問題等を解答できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在、我々の身の回りには天然物質のみならず、多くの化学工業製品が存在しており、これらの物質を理解することは、社会生活において重要なことである。基礎化学Bでは、主に工業製品、医薬品等の原料となっている有機化合物について学ぶ。有機化合物は、炭素原子と水素・酸素など比較的少数の原子との組み合わせで構成されていることを学習する。
【夏学期週2時間、秋学期週2時間】【DP2】
授業の進め方・方法:
1.有機化合物は、炭素原子を骨格とした化合物であり、その種類が多く、まず有機化合物の分類や官能基について学ぶ。その後、基本的な骨格を持つ炭化水素をはじめ、各化合物の構造や性質を学習する。
2.有機化合物では、多くの化合物の性質をいくつかの基本的原理より、統一的に理解可能である。また、有機化合物の構造も種々あるが、構造と性質の間には一定の対応関係がある。これらのことが理解できるようになることを方針とする。
3.演習を重視する。随時演習問題を行い、また、小テストを数回行う。
注意点:
1.有機化学を理解する上で、最低限の暗記は必要であり、予習・復習が必要である。
2.簡単な物質の名称から構造式がイメージでき、その性質が推測できるような力を身につけること。
3.本科目は2年生から5年生まである有機化学系科目の基礎であるため、非常に重要であることを留意して学習すること。
4.成績は、夏学期中間試験40%、秋学期到達度試験40%、小テスト20%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
5.補充試験を実施した場合、成績は補充試験100%とする。60点以上を合格とし、60点として評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 有機化学とは何か、結合と電子配置
10週 イオン結合と共有結合、炭素の結合
11週 結合と分子の極性、多重共有結合、原子価
12週 構造異性、構造式の書き方
13週 形式電荷
14週 共鳴、結合の軌道論的な考え方
15週 結合の軌道論的な考え方
16週 夏学期中間試験、答案返却と解説
後期
3rdQ
1週 炭素原子のSP3混成軌道、炭素の正四面体構造
2週 炭素原子のSP3混成軌道、炭素の正四面体構造
3週 有機化合物の分類
4週 アルカンの構造、アルキル基とハロゲン置換基
5週 アルカンのIUPAC命名法
6週 アルカンのIUPAC命名法
7週 アルカンの物理的性質と非結合性分子間相互作用
8週 秋学期到達度試験、答案返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。2
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。1
σ結合とπ結合について説明できる。1
混成軌道を用い物質の形を説明できる。1
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。1
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。1
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。1
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。1

評価割合

夏学期中間試験秋学期到達度試験小テスト合計
総合評価割合404020100
基礎的能力0000
専門的能力404020100
分野横断的能力0000