概要:
「力学Ⅱ」では1年生で学んだ数学の知識と物理学とをリンクさせ、力学の重要な概念である「運動量」、「力学的エネルギー」について理解することを目標とする。2次関数、三角関数と力学を結びつけて運動を学ぶほか、仕事と力学的エネルギーの関係についても理解する。
授業の進め方・方法:
この科目は秋・冬学期の「エネルギー物理学Ⅰ」を履修するための準備段階として位置づけ、数学の重要概念である2次関数と三角関数を物理学に適用することを目標に行う。1年生で学んだ数学を多用しつつ、物理学との関連性が分かるように授業を進める。
到達度試験70%、課題・小テスト等30%として評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。
注意点:
「力学I」のほか、1年生で学んだ数学(基礎数学)を理解していることが前提条件である。理解が十分でなければよく復習をして知識を確固たるものとすること。数学と物理学の概念を関係づけるためには、たくさんの演習問題を解くことが重要な意味をもつ。また、教員に質問する、自分で調査するといった、疑問を解決する手段を身につけ、活用できることを期待する。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 2 | 前1 |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 2 | 前1 |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 2 | 前2 |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 2 | 前3 |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 2 | 前2 |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 2 | 前2 |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 2 | 前4 |
物体に作用する力を図示することができる。 | 2 | 前5 |
力の合成と分解をすることができる。 | 2 | 前5 |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 2 | 前6 |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 2 | 前6 |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 2 | 前5 |
慣性の法則について説明できる。 | 2 | 前6 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 2 | 前5 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 2 | 前7 |
運動の法則について説明できる。 | 2 | 前6 |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 2 | 前6 |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 2 | 前6 |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 2 | 前6 |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 2 | 前9 |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | 前9 |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | 前9 |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | 前9 |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 2 | 前10 |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 2 | 前11 |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 2 | 前11 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 2 | 前12 |
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 2 | 前13 |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 2 | 前14 |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 2 | 前15 |