到達目標
到達レベルは、授業や教科書の演習問題等を自力で解答できること。各項目は、以下の通り。
1.アルカン・アルケン・アルキンの命名法を理解できていること。
2.アルカン・アルケン・アルキンの性質や特徴等を理解できていること。
3.アルケン・アルキンの反応と、芳香族化合物の命名法、特徴等を理解できていること。
4.有機反応の本質を把握するため、反応の電子論や反応機構(求電子付加反応、求電子置換反応)を理解できていること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
アルカン・アルケン・アルキンの命名法 | ほぼ完全に正しい化合物名を書ける | 概ね正しい化合物名を書ける | 正しい化合物名をほとんど書けない |
アルカン・アルケン・アルキンの性質や特徴等 | 2つ以上化合物の性質や特徴等を説明できる | 1つ以上化合物の性質や特徴等を説明できる | 化合物の性質や特徴等をまったく説明できない |
アルケン・アルキンの反応と、芳香族化合物の特徴 | アルケン・アルキンの反応と、芳香族化合物の特徴を理解して、その演習問題等を自力で90%以上解答できる。 | アルケン・アルキンの反応と、芳香族化合物の特徴を理解して、その演習問題等を自力で70~80%解答できる。 | アルケン・アルキンの反応と、芳香族化合物の特徴の演習問題等を自力で解答できるのは50%未満である。 |
反応の電子論や反応機構 | 反応の電子論や反応機構(求電子付加反応)を理解して、その演習問題等を自力で90%以上解答できる。 | 反応の電子論や反応機構(求電子付加反応)を理解して、その演習問題等を自力で70~80%解答できる。 | 反応の電子論や反応機構(求電子付加反応)の演習問題等を自力で解答できるのは50%未満である。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
有機化合物の物理的性質と反応性、合成法等について学習し、必要な問題解決に応用出来るようにする。有機化合物はアルケン、アルキン、芳香族炭化水素を主に扱う。本科目は有機系科目の基礎として重要であると同時に生物系科目の基盤としても重要である。
【開講学期】秋学期 週4時間
授業の進め方・方法:
1.アルカン・アルケン・アルキンについて、命名法および特徴等を学習する。
2.アルケン、アルキンについて、その反応等を学習する。
3.ベンゼンおよび芳香族化合物の特徴を学習する。
4.1年生の「化学」、「基礎化学Ⅱ」および2年春学期の「有機化学Ⅰ」の履修内容を踏まえ、単純な基礎を充分理解した上で複雑なものへと進む。構造式と命名法、および演習を重視する。本科目は、自学自習を重視する学修単位科目であるので、随時学生諸君からの解答を求める演習問題を行い、各自の到達度を確認する。
試験(中間試験40%、到達度試験40%)、小テスト・課題20%として評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。
答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
1.有機化合物は構成する元素は数少ないが物質は多様であり、複雑にもなり、学んだことを忘れやすい。暗記も必要であるが、よく整理されて使える知識を身につけるためには、理屈を基本に考えることが大切である。
2.理解しにくい点の予習復習等、日常的・継続的な自学自習が必要である。
3.成績は試験(中間試験40%、到達度試験40%)、小テスト・課題20%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。小テストの評価が基準点以下の場合は追課題を提出する。なお、追課題をすべて期日までに提出した者は補充試験の受験資格が与えられる。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
アルカン(構造の特徴、異性体) |
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2週 |
アルカン(アルカンとハロゲン化アルキルの命名法、IUPACの規則) |
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3週 |
アルカン(物理的性質、立体配座) |
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4週 |
アルカン(シクロアルカンの命名法、酸化と燃焼、ハロゲン化反応、ハロゲン化反応と連鎖反応機構) |
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5週 |
アルケンとアルキン(命名法、幾何異性) |
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6週 |
アルケンとアルキン(二重結合の特徴、三重結合の特徴、π結合) |
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7週 |
中間試験、アルケン(極性付加反応) |
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8週 |
アルケン(極性付加反応) |
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4thQ |
9週 |
アルケン(Markovnikov則) |
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10週 |
アルケン(求電子付加の反応機構) |
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11週 |
アルケン(Markovnikov則の意味) |
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12週 |
アルケン(過マンガン酸塩およびオゾンによる酸化) |
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13週 |
アルキン(アルキンに対する付加反応、アルキンの酸性度) |
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14週 |
芳香族化合物(ベンゼンの特徴) |
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15週 |
到達度試験 |
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16週 |
答案返却とまとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 共有結合について説明できる。 | 3 | |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 3 | |
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 3 | |
σ結合とπ結合について説明できる。 | 3 | |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 3 | |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 3 | |
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。 | 3 | |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 3 | |
共鳴構造について説明できる。 | 3 | |
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。 | 3 | |
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。 | 1 | |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 2 | |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 3 | |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 2 | |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 3 | |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 2 | |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 2 | |
高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 1 | |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 1 | |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 1 | |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 1 | |
評価割合
| 中間試験 | 到達度試験 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 40 | 40 | 20 | 100 |