分析化学実験(3200)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 分析化学実験(3200)
科目番号 2C36 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 ○浅田誠一・内出茂・小林基宏著、図解とフローチャートによる定性分析、技報堂出版 ○浅田誠一・内出茂・小林基宏著、図解とフローチャートによる定量分析、技報堂出版 ○実験を安全に行うために、化学同人○続実験を安全に行うために、化学同人 ○教員作成プリント
担当教員 齊藤 貴之,門磨 義浩,小船 茉理奈

到達目標

○化学実験の基本操作に習熟する。○化学分析(定性分析・定量分析)の理論と技術を身につける。○得られたデータを正確に処理できる。○理論、方法、結果などについて的確に考察できる。○実験内容を論理的に記述できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 理論・技術定性分析・定量分析に関する理論・技術を十分習得しており、迅速かつ正確に実験ができる。定性分析・定量分析に関する理論・技術を習得している。定性分析・定量分析に関する理論・技術を習得できていない。
評価項目2 データ処理実験データを精確かつ的確に処理し、レポート作成ができる。実験データを用いてレポート作成ができる。実験データを処理できず、レポート作成ができない。
評価項目3 考察実験の理論、方法、結果などについて的確に考察できる。実験の理論、方法、結果などについて考察できる。実験の理論、方法、結果などについて考察できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP4 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP6 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学系の分野では、目的の試料にはどんな物質が含まれているか(定性分析)、試料中にある成分がどれだけ含まれているか(定量分析)、などの情報を得ること必須である。授業では、金属イオンの分析、中和・酸化還元反応などの基本的な化学分析(定性分析・定量分析)の理論と技術を身につけることを目的とする。
授業の進め方・方法:
定性分析では週毎に全員が同じテーマを、定量分析では5テーマを班ごとにローテーション方式で実験を行う。授業では、教室において各実験テーマについての説明・演習を行い、実験室において実験の準備・各テーマ実験を行う。また、分析化学実験では、今後学ぶいろいろな化学実験の導入を兼ねているため、秤量・溶解・加熱・反応・ろ過・乾燥など化学実験の基本操作を習熟できるようにしている。
注意点:
実験を行う前に事前調査や予習を行うこと。実験ノートを常時携帯すること。安全めがねなどの教材を持参し、指定された服装で受講すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(実験全般・定性分析) 実験器具の使用方法、服装を確認し、安全に実験を進められるようにする。
それぞれの実験について、理論や実験手順を理解する。
2週 ガイダンス(実験全般・定性分析) 実験器具の使用方法、服装を確認し、安全に実験を進められるようにする。
それぞれの実験について、理論や実験手順を理解する。
3週 ガイダンス(定性分析)/準備 実験に必要な器具の準備を行い、過不足があれば補充・返却をする。
4週 ガイダンス(定性分析)/準備 実験に必要な器具の準備を行い、過不足があれば補充・返却をする。
5週 1属個々反応・分離確認 1属個々反応について理解し、1属の分離確認ができる。
6週 1属個々反応・分離確認 1属個々反応について理解し、1属の分離確認ができる。
7週 3属個々反応・分離確認 3属個々反応について理解し、3属の分離確認ができる。
8週 3属個々反応・分離確認 3属個々反応について理解し、3属の分離確認ができる。
2ndQ
9週 2・4属個々反応 2・4属個々反応について理解している。
10週 2・4属個々反応 2・4属個々反応について理解している。
11週 5・6属個々反応 5・6属個々反応について理解している。
12週 5・6属個々反応 5・6属個々反応について理解している。
13週 5属分離確認 5属の分離確認ができる。
14週 5属分離確認 5属の分離確認ができる。
15週 到達度試験 到達度試験
16週 答案返却 答案返却
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(定量分析)
説明 中和・酸化還元
中和滴定実験、酸化還元滴定実験について理解している。
2週 ガイダンス(定量分析)
説明 中和・酸化還元
中和滴定実験、酸化還元滴定実験について理解している。
3週 ガイダンス(定量分析)
説明 キレート・重量(Fe)
キレート滴定実験、鉄の定量実験について理解している。
4週 ガイダンス(定量分析)
説明 キレート・重量(Fe)
キレート滴定実験、鉄の定量実験について理解している。
5週 ガイダンス(定量分析)
説明 数値の取り扱い方
数値の取り扱い方について理解している。
6週 ガイダンス(定量分析)
説明 数値の取り扱い方
数値の取り扱い方について理解している。
7週 中和滴定法 中和滴定実験についての理論、実験技術を習得する。
8週 中和滴定法 中和滴定実験についての理論、実験技術を習得する。
4thQ
9週 酸化還元滴定 酸化還元滴定実験についての理論、実験技術を習得する。
10週 酸化還元滴定 酸化還元滴定実験についての理論、実験技術を習得する。
11週 キレート滴定 キレート滴定実験についての理論、実験技術を習得する。
12週 キレート滴定 キレート滴定実験についての理論、実験技術を習得する。
13週 鉄の定量 鉄の定量実験についての理論、実験技術を習得する。
14週 鉄の定量 鉄の定量実験についての理論、実験技術を習得する。
15週 到達度試験 到達度試験
16週 答案返却 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3
ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬の調製ができる。3
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。4
酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。4
キレート滴定を理解し、錯体の濃度の計算ができる。4
陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて、分離のための定性分析ができる。4

評価割合

試験レポート実験ノート合計
総合評価割合206020100
専門的能力206020100