有機化学ⅢA(3087)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 有機化学ⅢA(3087)
科目番号 3C30 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 3
開設期 春学期(1st-Q),夏学期(2nd-Q) 週時間数 1st-Q:2 2nd-Q:2
教科書/教材 基礎有機化学/H. Hart著/秋葉欣哉・奥彬共訳/培風館/2002
担当教員 佐藤 久美子

到達目標

到達レベルは、授業や教科書の演習問題等を自力で解答できること。各項目は以下の通り。
1.各有機化合物(アルコール、エーテル、エポキシド、アルデヒドおよびケトン)の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等を理解できていること。
2.有機反応の本質を把握するため、反応の電子論や反応機構、酸性度、誘起効果等を理解できていること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
各有機化合物(アルコール、エーテル、エポキシド、アルデヒド、ケトン)の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等を理解し、その演習問題等を解くことができる各有機化合物(アルコール、エーテル、エポキシド、アルデヒド、ケトン)の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等を理解して、その演習問題等を90%以上自力で解答できる。各有機化合物(アルコール、エーテル、エポキシド、アルデヒド、ケトン)の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等を理解して、その演習問題等を70~80%自力で解答できる。各有機化合物(アルコール、エーテル、エポキシド、アルデヒド、ケトン)の種類、命名法、各種性質、合成法、反応等の演習問題等を自力で解答できるのが50%未満である。
反応の電子論や反応機構、酸性度、誘起効果等を理解し、その演習問題等を解答できる。反応の電子論や反応機構、酸性度、誘起効果等を理解して、その演習問題等を90%以上自力で解答できる。反応の電子論や反応機構、酸性度、誘起効果等を理解して、その演習問題等を70~80%自力で解答できる。反応の電子論や反応機構、酸性度、誘起効果等の演習問題等を自力で解答できるのが50%未満である。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機化合物の原子からの構成原理(結合論、構造式、異性体、分類等)、各化合物の物理的性質と反応性、合成法等について学習し、必要な問題解決に応用出来るようにする。 化合物はアルコール、エーテル、エポキシド、アルデヒドおよびケトンを主に扱う。本科目は有機系科目の基礎として重要であると同時に生物系科目の基盤としても重要である。
【開講学期】春学期 週2時間,夏学期 週2時間
授業の進め方・方法:
1.有機化合物(アルコール、エーテル、エポキシド、アルデヒドおよびケトン)について、命名法、物理および化学的性質、合成法、反応等を学習する。
2.有機反応の本質を把握するため、反応の電子論や反応機構、酸性度、誘起効果等を学習する。
3.2年生の「有機化学Ⅱ」の履修内容を踏まえ、酸素・窒素・硫黄を含む複雑な有機化合物へと進む。構造式と命名法、および演習を重視する。随時学生諸君からの解答を求める演習問題を行い、各自の到達度を確認する。
4.2回の到達度試験を50%ずつとして評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
1.有機化合物は構成する元素は数少ないが物質は多様であり、複雑にもなり、学んだことを忘れやすい。 暗記も必要であるが、よく整理されて使える知識を身につけるためには、理屈を基本に考えることが大切である。
2.理解しにくい点の予習復習等、日常的・継続的な自学自習が必要である。とくに演習問題や構造式の練習等を
常に行うこと。
3.補充試験を実施した場合、成績は補充試験100%とする。60点以上を合格とし、60点として評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 アルコール類(定義、分類) アルコール類の定義、分類について理解し、説明できる。
2週 アルコール類(命名法) アルコール類の命名法について理解し、説明できる
3週 アルコール類(物理的性質) アルコール類の物理的性質について理解し、説明できる
4週 アルコール類(酸性度) アルコール類の酸性度について理解し、説明できる
5週 アルコール類(各種反応) アルコール類の各種反応について理解し、説明できる
6週 アルコール類(各種反応) アルコール類の各種反応について理解し、説明できる
7週 エーテル類(定義、分類) エーテル類の定義、分類について理解し、説明できる
8週 春学期到達度試験、答案返却とまとめ
2ndQ
9週 エーテル類(命名法、物理的性質) エーテル類の命名法、物理的性質について理解し、説明できる
10週 エーテル類(エーテルとエポキシドの各種反応) エーテルとエポキシドの各種反応について理解し、説明できる
11週 アルデヒド・ケトン(定義、分類) アルデヒド・ケトンの定義、分類について理解し、説明できる
12週 アルデヒド・ケトン(命名法) アルデヒド・ケトンの命名法について理解し、説明できる
13週 アルデヒド・ケトン(合成方法) アルデヒド・ケトンの合成方法について理解し、説明できる
14週 アルデヒド・ケトン(カルボニル基の各種反応) カルボニル基の各種反応について理解し、説明できる
15週 アルデヒド・ケトン(カルボニル基の各種反応)
カルボニル基の各種反応について理解し、説明できる
16週 夏学期到達度試験、答案返却とまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。3前1,前11
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。3前2,前9,前12
σ結合とπ結合について説明できる。3前14
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4前14
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。3前4,前14
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4前14
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4前4
共鳴構造について説明できる。4前14
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4前5,前6,前9
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4前1,前7
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4前15
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4前15
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4前3,前4,前9
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4前5,前6,前10,前13
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4前6
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。2前4
反応機構に基づき、生成物が予測できる。2前15

評価割合

春学期到達度試験夏学期到達度試験合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000