到達目標
諸法則やエントロピー・自由エネルギーなどの概念を理解し、用語を説明できる。
熱力学のいろいろな基礎式を理解し、式の誘導や式を使った計算ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 諸法則やエントロピー・自由エネルギーなどの概念を理解し、用語を詳しく説明できる。 | 諸法則やエントロピー・自由エネルギーなどの概念を理解し、用語を簡単に説明できる。 | 諸法則やエントロピー・自由エネルギーなどの概念を理解し、用語を説明できない。 |
評価項目2 | 熱力学のいろいろな基礎式を理解し、式の誘導や式を使った様々な計算ができる。 | 熱力学のいろいろな基礎式を理解し、式の誘導や式を使った簡単な計算ができる。 | 熱力学のいろいろな基礎式を理解し、式の誘導や式を使った計算ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
物理化学は無機化学、有機化学、化学工学などの広い化学分野のもとになっている物理的な原理を取り扱う学問であり、物質の構造、性質および化学変化という三つの側面から物質を考える。物理化学ⅠBの授業では、熱力学第二法則・第三法則に関する内容を学習する。基礎原理を理解し、エントロピー・自由エネルギーなどの物理化学量を理解し計算できることをねらいにしている。
授業の進め方・方法:
物理化学ⅠBでは、熱力学第二法則および第三法則を学び、基本的な物質系に応用し、理解を定着させる。特に、エントロピー・自由エネルギーなどの物理化学量の概念と具体的な計算方法を学ぶ。
到達度試験70%、小テスト・課題など30%として評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
数学と物理の基礎的知識が必要とされる。数学では少なくとも指数関数、対数関数などの関数の知識と微分積分学、物理では物理量の単位、エネルギー量、運動の法則など質点の力学に関する基礎を理解していることが必要である。関数電卓を常時用意すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
反応熱、Hessの法則、温度による反応熱の変化、結合エネルギー |
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2週 |
反応熱、Hessの法則、温度による反応熱の変化、結合エネルギー |
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3週 |
熱力学第二法則、Carnotサイクル、エントロピーの導入 |
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4週 |
熱力学第二法則、Carnotサイクル、エントロピーの導入 |
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5週 |
Clausiusの不等式、相変化・温度変化におけるエントロピー変化 |
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6週 |
Clausiusの不等式、相変化・温度変化におけるエントロピー変化 |
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7週 |
各種変化におけるエントロピー変化 |
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8週 |
各種変化におけるエントロピー変化 |
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4thQ |
9週 |
熱力学第三法則、自由エネルギーの導入 |
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10週 |
熱力学第三法則、自由エネルギーの導入 |
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11週 |
自由エネルギーの圧・温度変化 |
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12週 |
自由エネルギーの圧・温度変化 |
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13週 |
各種変化における自由エネルギー変化 |
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14週 |
各種変化における自由エネルギー変化 |
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15週 |
到達度試験 |
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16週 |
答案返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | |
純物質の絶対エントロピーを計算できる。 | 4 | |
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。 | 4 | |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 4 | |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 4 | |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 1 | |
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 課題・小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 35 | 15 | 50 |
専門的能力 | 35 | 15 | 50 |