化学工学A(3160)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学工学A(3160)
科目番号 3C35 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 化学工学会編、基礎化学工学、培風館 および 教員作成プリント
担当教員 本間 哲雄

到達目標

1. 各種の物性・変量の単位等を正しく把握し、正確な計算ができること
2. 物質収支を理解し、正しく組み立てることができること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
単位換算単位換算や計算ができ、SI接頭語や組立単位を正しく選択して、計算できる。SI基本単位や計算、単位換算が正しくできる。SI基本単位での計算や単位換算ができない。
物質収支物質収支を理解し、反応や複数プロセスも正しく計算できる。反応を含まない物質収支を計算できる。物質収支を立てることができない。
エネルギー収支エネルギー収支を理解し、物質収支や反応と組み合わせ正しく計算できる。エネルギー収支を組み立てることができる。エネルギー収支を組み立てることができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】夏学期週4時間
化学工学はこれまでに修得した無機・有機・分析化学や物理化学・生物化学を駆使して、工業へ応用するための学術分野である。本講義では、特に単位・次元・濃度・物質収支・エネルギー収支に重点を置き、最終的には燃焼を含む化学反応やリサイクルを含む物質収支を自在に操れることを目標とする。
授業の進め方・方法:
化学プロセスは流動・伝熱・物質移動・分離など、あらゆる単位操作の集合として体系化されており、本講義では単位操作を理解する前に重要となる、数値・単位・次元について講義し、物質収支へと展開する。講義は演習を交えながら進める。成績は到達度試験70%、課題・宿題を30%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
授業中に演習問題を出題し、宿題とするので電卓は必携のこと。課題は次の講義の最初に回収し、直後に解説するため、解説した後に提出された課題は受け取らないので注意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
2ndQ
9週 化学工学の目的と体系
単位
10週 次元解析、有効数字、組成
温度、圧力と物質収支
11週 物質収支の取り方
物質収支の解き方 理論
12週 物質収支の解き方 演習
中間試験
13週 反応における量論・物質収支
燃焼における物質収支
14週 複数プロセスを含む物質収支、リサイクル流れ
物理的過程のエネルギー収支
15週 反応を伴う過程のエネルギー収支
エネルギー収支の解き方 演習
16週 ・到達度試験
答案返却とまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。4前9,前11
分数式の加減乗除の計算ができる。4前9,前11
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。4前11
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。4前11
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。4前9,前11
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。4前11
簡単な連立方程式を解くことができる。4前11
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。4前11
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。4前11
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3前11
自然科学物理物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。4前14
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。4前14
化学(一般)化学(一般)アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。4前10
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。4前10
気体の体積と物質量の関係を説明できる。4前11,前12
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。4前13,前15
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。4前13
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。4前10
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。4前10
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。3前14
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。3前14
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。3前15
エンタルピーの温度依存性を計算できる。3前14
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。3前14
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。3前14
化学工学SI単位への単位換算ができる。4前9,前10,前13
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4前11,前12,前13
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4前12,前13,前15
流れの物質収支の計算ができる。2前12
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。2前11

評価割合

到達度試験課題・宿題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000