概要:
【開講学期】夏学期週4時間
化学工学はこれまでに修得した無機・有機・分析化学や物理化学・生物化学を駆使して、工業へ応用するための学術分野である。本講義では、特に単位・次元・濃度・物質収支・エネルギー収支に重点を置き、最終的には燃焼を含む化学反応やリサイクルを含む物質収支を自在に操れることを目標とする。
授業の進め方・方法:
化学プロセスは流動・伝熱・物質移動・分離など、あらゆる単位操作の集合として体系化されており、本講義では単位操作を理解する前に重要となる、数値・単位・次元について講義し、物質収支へと展開する。講義は演習を交えながら進める。成績は到達度試験70%、課題・宿題を30%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
授業中に演習問題を出題し、宿題とするので電卓は必携のこと。課題は次の講義の最初に回収し、直後に解説するため、解説した後に提出された課題は受け取らないので注意すること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 4 | 前9,前11 |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 4 | 前9,前11 |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 4 | 前11 |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 4 | 前11 |
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 4 | 前9,前11 |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 4 | 前11 |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 4 | 前11 |
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。 | 4 | 前11 |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 4 | 前11 |
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。 | 3 | 前11 |
自然科学 | 物理 | 熱 | 物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 4 | 前14 |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 4 | 前14 |
化学(一般) | 化学(一般) | アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 4 | 前10 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 4 | 前10 |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 4 | 前11,前12 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 4 | 前13,前15 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 4 | 前13 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 4 | 前10 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 4 | 前10 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。 | 3 | 前14 |
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。 | 3 | 前14 |
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。 | 3 | 前15 |
エンタルピーの温度依存性を計算できる。 | 3 | 前14 |
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。 | 3 | 前14 |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 3 | 前14 |
化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | 前9,前10,前13 |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | 前11,前12,前13 |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 4 | 前12,前13,前15 |
流れの物質収支の計算ができる。 | 2 | 前12 |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 2 | 前11 |