化学工学B(3161)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学工学B(3161)
科目番号 3C36 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 化学工学会編、基礎化学工学、培風館 および 教員作成プリント
担当教員 本間 哲雄

到達目標

1. 移動現象の相似性(流動、伝熱、物質移動)について知ること
2. 流動についての物質収支・エネルギー収支を理解し、組み立てることができること
3. 流速・流量を測定する機械について理解し、摩擦損失や仕事率を計算できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
流れの状態の判断管径と流速、流量からレイノルズ数を計算して流れの状態を判定できる。流れの状態をレイノルズ数を計算して判定できる。流れの状態を判定できない。
流れのエネルギー収支とエネルギー損失種々の管や継手についてのエネルギー収支や損失を計算できる。円管内の流動のエネルギー収支や損失を計算できる。円管内の流動のエネルギー収支や損失を計算できない。
流体輸送の動力流体輸送にかかわる機械や要素を理解し、所要動力を計算できる。摩擦損失や仕事率を計算できる。摩擦損失や仕事率を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】秋学期週2時間
化学工学はこれまでに修得した無機・有機・分析化学や物理化学・生物化学を駆使して、工業へ応用するための学術分野である。本講義では、化学の知識を工業へ応用するにあたり、必要となる基本的で重要な知識のうち、流動に着目して講義する。特に、流体の輸送にかかわるエネルギー収支を扱えることを目標とする。
授業の進め方・方法:
化学プロセスは流動・伝熱・物質移動・分離など、あらゆる単位操作の集合として体系化されており、本講義では移動現象を理解する前に重要となる、流動や粘性法則について講義し、エネルギー収支へと展開する。講義は演習を交えながら進める。成績は到達度試験70%、課題・宿題を30%として評価を行い、総合評価を100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
授業中に演習問題を出題し、宿題とするので電卓は必携のこと。課題は次の講義の最初に回収し、直後に解説するため、解説した後に提出された課題は受け取らないので注意すること。自学自習の成果は課題および到達度試験によって評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 移動現象概論
2週 流体の圧縮性と粘性
3週 円管内の流れ
4週 充填層の流れ
5週 流れ系のエネルギー収支
6週 流体輸送と流体混合
7週 圧力・流速・流量の計測
8週 到達度試験
答案返却とまとめ
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。4後3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。4後1
分数式の加減乗除の計算ができる。4後1
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。4後3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。4後3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3後5
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3後5
簡単な連立方程式を解くことができる。3後5
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3後5
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3後5
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3後5,後6
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3後5,後6
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。4後13
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。4後13
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。4後13
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。4後13
自然科学物理力学重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3後5
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後11
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後5
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後5
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後5
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3後5
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3後5
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4後6,後7
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4後6,後7
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4後6,後7
流れの物質収支の計算ができる。4後5
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4後5
流体輸送の動力の計算ができる。4後5

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000