物理化学ⅡB(3119)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理化学ⅡB(3119)
科目番号 4C29 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 杉浦剛介・井上亨・秋貞英雄、化学熱力学中心の基礎物理化学、学芸図書出版社 、渡辺 啓、演習物理化学、サイエンス社
担当教員 齊藤 貴之

到達目標

電解質溶液・電気化学・化学反応速度・原子核構造における基礎を理解し、説明できる。
各分野の基礎式を理解し、式の誘導や式を使った計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各分野の基礎を理解し、詳しく説明できる。各分野の基礎を理解し、簡単に説明できる。各分野の基礎を理解し、説明できない。
評価項目2各分野の基礎式を理解し、式の誘導や式を使った様々な計算ができる。各分野の基礎式を理解し、式の誘導や式を使った簡単な計算ができる。各分野の基礎式を理解し、式の誘導や式を使った計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理化学ⅡBでは、これまで学習してきた化学熱力学の基礎をもとに、電解質溶液・電気化学について学ぶ。また、化学熱力学と共に、化学反応を考える上で必須となる化学反応速度について学習する。さらに、原子核構造についても学習する。それぞれの基礎的概念を理解するとともに各種物理化学量を計算し評価できる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
はじめに電解質溶液について学び、次に化学電池について、起電力・平衡定数・自由エネルギー変化に関する基礎理論を学ぶ。また、化学反応速度について、様々な反応の反応速度式を導出し、反応速度定数の計算法や温度依存性について学ぶ。原子核構造については、放射線の種類などについて学ぶ。授業では基礎理論の学習を中心に進める。授業中の演習や課題の取り組みで理解を深め、応用力を身につける。
到達度試験70%、小テスト・課題など30%として評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
数学と物理の基礎的知識が欠かせないので、関数の微分、積分等の数学的手法、物理量の単位、エネルギー量、運動の法則など質点の力学などを必要に応じて復習することが望ましい。関数電卓を常時用意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電解質溶液
2週 電解質溶液
3週 電気化学、化学電池
4週 電気化学、化学電池
5週 Nernstの式、起電力
6週 Nernstの式、起電力
7週 平衡定数、自由エネルギー変化
8週 化学反応速度 1次反応と2次反応
4thQ
9週 化学反応速度 複合反応
10週 化学反応速度の温度依存性、Arrheniusの式
11週 化学反応速度の温度依存性、Arrheniusの式
12週 定常状態近似、触媒
13週 定常状態近似、触媒
14週 原子核構造と放射能
15週 到達度試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学放射線の種類と性質を説明できる。4
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。4
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。4
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。4
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4
連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。4
律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。4
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。4

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力351550
専門的能力351550