機器分析(3120)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機器分析(3120)
科目番号 4C30 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 新版 入門機器分析化学/庄野 利之、 脇田 久伸 編著/三共出版
担当教員 金子 賢介

到達目標

1.各機器分析法の原理や特徴を理解している。
2.各機器分析法を用いて得られたデータの評価ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各機器分析法を用いて得られたデータの評価ができる。各機器分析法の原理や特徴を理解している。各機器分析法の原理や特徴を理解していない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】夏学期週2時間、秋学期週2時間
 現在、多くの分析機器が様々な分野で利用されている。何があるのか(定性、同定)、どのくらいあるのか(定量)、どのような状態であるのか(状態分析、構造解析)など、我々の要求に対し、簡単な操作で教えてくれる。しかし、それが正しいかどうか、また、得られたデータの意味を考えるのは分析者自身であり、分析者はその分析機器の原理をよく理解しておくことが重要である。本科目では定量分析に用いる分析機器を中心に取り上げ、その原理や特徴を理解し、得られたデータを適切に評価できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
 主要な分析機器を取り上げ、その原理、装置の構造、実際の分析方法、データ処理について学ぶ。演習問題を解きながらその機器について理解していく。
 到達度試験(中間試験50%、期末試験50%)100%の割合で評価する。総合評価は100点満点として60点以上を合格とする。
 補充試験の場合は、試験の点数のみで合格となる。答案などは採点後返却し、到達度を確認させる。
注意点:
 物理、物理実験で学んだことは分析機器の原理と結びついている。分析対象により、分析化学、分析化学実験、有機化学、無機化学、無機・有機化学実験などの内容が密接に関係する。これらおよび一般化学の教科書、参考書を必要に応じて参照すること。計算を用いた演習問題を行うので、電卓を用意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
2ndQ
9週 機器分析法の特徴、色と光について 機器分析法の特徴を説明できる。色と光について、そのスペクトルとエネルギー準位との関係がわかる。
10週 吸光光度法(原理、装置) Lambert-Beerの法則を用いて、セル厚や濃度が変化したときの吸光度を計算できる。また、逆に、吸光度から濃度が計算できる。
11週 吸光光度法(検量線、定量計算) 紫外可視吸光分析法について、その原理と装置の内部構造の概略を説明できる。
12週 蛍光光度法 蛍光光度法について簡単に説明できる。
13週 原子吸光分析法(原理、装置) 原子吸光分析法について、その原理の概略を説明できる。
14週 原子吸光分析法(定量法、計算) 原子吸光分析法による定量計算ができる。直接検量線法や、標準添加法による分析法が理解できる。
15週 フレーム分析法、発光分光分析法 フレーム分析法、ICP発光分光分析法の原理と装置について説明できる。
16週 到達度試験(中間試験)
後期
3rdQ
1週 X線分析法(X線の性質、回折) 特性Ⅹ線(固有Ⅹ線)、連続Ⅹ線(白色Ⅹ線)はどのようにして発生するか、またその特徴を理解している。
2週 X線分析法(X線回折法) X線回折分析の原理、およびこれにより何がわかるか、理解している。
3週 X線分析法(蛍光X線分析) 蛍光Ⅹ線分析法の原理、およびこれにより何がわかるか、理解している。
4週 質量分析 質量分析法の原理、およびこれにより何がわかるか、理解している。
5週 クロマトグラフィー(原理) クロマトグラフィーにおいて試料成分が分離される機構を説明でき、パラメーターについての計算ができる。
6週 クロマトグラフィー(装置) ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーの装置や特徴が説明できる。
7週 到達度試験(期末試験)
8週 (答案返却とまとめ)
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理波動波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。4
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。4
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。4
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。4
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00