産業システム工学概論Ⅰ(3065)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 産業システム工学概論Ⅰ(3065)
科目番号 5C17 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 5
開設期 夏学期(2nd-Q) 週時間数 2nd-Q:2
教科書/教材 はじめての材料力学/小山信次・鈴木幸三著/森北出版
担当教員 森 大祐

到達目標

○応力、ひずみ、フックの法則の意味を理解し使えること。
○安全率や応力集中について理解し、引張・圧縮の簡単な強度設計ができること。
○熱膨張する材料や、内圧を受ける容器などに生じる応力を計算できること。
○基本的なテクニカルタームの和訳・英訳ができるこ と.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応力、ひずみ,フックの法則の意味を十分理解し、応用的な問題にも使える。応力、ひずみ、フックの法則の意味を理解し、単純な問題に対して使える。応力、ひずみ、フックの法則の意味を理解しておらず、それらを表す式も記述できない。
評価項目2安全率や応力集中について十分理解し、引張・圧縮の簡単な強度設計が適切にできる。安全率や応力集中について理解し、引張・圧縮の簡単な強度設計ができる。安全率や応力集中について理解しておらず、それらを表す式も記述できない。
評価項目3熱膨張する材料や、内圧を受ける容器などに生じる応力を計算でき、複雑な材料の強度設計にも応用できる。熱膨張する材料や、内圧を受ける容器などに生じる応力を計算でき、単純な材料の強度設計に応用できる。熱膨張する材料や、内圧を受ける容器などに生じる応力を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】夏学期週2時間
機械や構造物の設計にあたり、部材が破壊や変形に対して十分な強さを持つことはもちろんであるが、同時に機能的、経済的であることが求められる。このような強度設計に関わる機械工学の主要な学問に「材料力学」がある。ここでは、様々な外力を受ける部材内部に生じる力や変形を求め、材料自体の強さと合わせて、合理的な寸法を決定する「材料力学」の基礎を身に付けることを目的とする。
授業の進め方・方法:
まず応力とひずみの定義およびフックの法則について学ぶ。これを基に、温度変化による応力と薄肉かくに生じる応力を求める方法について学ぶ。授業では、新たな事項に関する考え方の説明に続き、例題を解いて導かれた式の意味を理解する。さらに自分で演習問題を解くことによって理解を深める。
到達度試験(80%)、演習課題等(20%)を100点満点で総合評価し、60点以上を合格とする。
注意点:
公式や解法を暗記するのではなく、式の意味や考え方を実際の現象と結び付けて理解すること。身近な場面で材料の変形・破壊などの現象に遭遇することは少なくない。その際、講義で学んだ考え方や式などに当てはめ考えてみる姿勢を持ってほしい。自分で一つでも多くの演習問題を解いてみること。到達度試験前に具体的な項目に対する達成度調査を行うので、自分の達成度を素直に評価し、学習に役立ててほしい。未達成部分についてはオフィスアワーなども活用し、質問や自己学習によって解決しておくこと。自学・自習の成果は課題・小テスト及び試験で評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 序論、荷重と応力 垂直応力・垂直ひずみの定義を説明できる。/垂直応力・せん断応力の定義に基づき応力を求めることができる。
10週 垂直ひずみとせん断ひずみ・断面の位置による応力の変化 せん断応力・せん断ひずみの定義を説明できる。/垂直ひずみ・せん断ひずみの定義に基づきひずみを求めることができる。
11週 引張試験、応力ひずみ線図 応力-ひずみ線図を説明できる。
12週 フックの法則・安全率と許容応力 フックの法則を理解し、応力・ひずみ・弾性係数の相互関係から応力やひずみを予測できる。
許容応力と安全率を考慮した強度計算ができる。
13週 熱応力 線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。
14週 応力集中 応力集中を考慮した強度計算ができる。
15週 内圧を受ける薄肉かく 内圧を受ける薄肉円筒、薄肉球かくの応力を計算できる。
16週 到達度試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3

評価割合

到達度試験演習課題等合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力000
分野横断的能力8020100