量子化学(3123)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 量子化学(3123)
科目番号 5C22 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ○池上雄作・岩泉正基・手老省三著,物理化学Ⅰ物質の構造編 第2版,丸善 ○杉原剛介・井上亨・秋貞英雄,化学熱力学中心の基礎物理化学,学術図書出版社 ○磯直道,基礎演習物理化学,東京教学社 ○教員作成プリント
担当教員 大友 征宇,小船 茉理奈

到達目標

電気化学の原理を理解し、電池、腐食、防食の技術を理解する。
クロマトグラフィーと分光学の基礎を理解する。
界面現象の基礎理論を理解し、基本的な適用例を考察できる。
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 電気化学電池、腐食、防食の技術を理解しており、説明できる。電池、腐食、防食の技術を理解している。電池、腐食、防食の技術を理解できていない。
評価項目2 クロマトグラフィークロマトグラフィーと分光学の基礎を理解し、説明できる。クロマトグラフィーと分光学の基礎を理解している。クロマトグラフィーと分光学の基礎を理解できていない。
評価項目3 界面現象界面現象の基礎理論を理解し、基本的な適用例を考察できる。界面現象の基礎理論を理解している。界面現象の基礎理論を理解できていない。
評価項目4 量子化学原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。原子軌道・分子軌道について理解している。原子軌道・分子軌道について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP5 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科3、4年で学習した物理化学を基礎とし、電気化学・分離科学・界面化学・量子化学の基本的な事柄を対象にしている。これらは化学工業において濃度計測、吸着、分離など工業的に応用されることを考慮してより深く学ぶ際の橋渡しが出来るレベルを目指している。また、化学反応や反応の計測では、細部に目を向ければ原子・電子の変化を観測しているため、原子核構造および量子化学を学び、原子・分子について、量子力学的に理解することを目指す。
授業の進め方・方法:
物理化学、特に化学熱力学および機器分析の知識を基礎に、電気的現象・クロマトグラフィー・界面現象の理論的ならびに応用的事項を扱う。また、量子化学では、電子の運動を表す波動関数を導入して原子の構造と性質に触れたのち、原子同士が近づいたときにどのような結合をつくり分子を形成するか、この化学の主要な課題について分子軌道法により基本的な化学結合や分子構造を述べる。
注意点:
4年生までに学習した物理化学が深く関係する。それらのテキストを授業の理解を深める際に利用すること。量子化学は量子論に基礎をおくため数式で記述されることが一般的である。そのため、微分・積分や簡単な微分方程式についての基礎的知識は必要になる。数学の復習をしておくこと。電卓を常時用意すること。
補充試験については、60点以上の得点で合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気化学の基礎(イオンの活量・電極電位・実用電池)と応用(腐食と防食) 電気化学の原理を理解し、電池、腐食、防食の技術を理解する。
2週 電気化学の基礎(イオンの活量・電極電位・実用電池)と応用(腐食と防食) 電気化学の原理を理解し、電池、腐食、防食の技術を理解する。
3週 クロマトグラフィーの基礎と実際 クロマトグラフィーの基礎を理解する。
4週 クロマトグラフィーの基礎と実際 クロマトグラフィーの基礎を理解する。
5週 界面の熱力学(ラプラスの式・ケルビンの式) 界面現象の基礎理論を理解し、基本的な適用例を考察できる。
6週 界面の熱力学(ラプラスの式・ケルビンの式) 界面現象の基礎理論を理解し、基本的な適用例を考察できる。
7週 集中講義(大友)
原子構造と化学結合(水素型原子、軌道関数、電子配置、分子軌道法、混成軌道など)
分子間力と分子スペクトル(各種分子間相互作用、分子スペクトルの理論と計算)
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。
8週 集中講義(大友)
原子構造と化学結合(水素型原子、軌道関数、電子配置、分子軌道法、混成軌道など)
分子間力と分子スペクトル(各種分子間相互作用、分子スペクトルの理論と計算)
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。
2ndQ
9週 集中講義(大友)
原子構造と化学結合(水素型原子、軌道関数、電子配置、分子軌道法、混成軌道など)
分子間力と分子スペクトル(各種分子間相互作用、分子スペクトルの理論と計算)
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。
10週 集中講義(大友)
原子構造と化学結合(水素型原子、軌道関数、電子配置、分子軌道法、混成軌道など)
分子間力と分子スペクトル(各種分子間相互作用、分子スペクトルの理論と計算)
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。
11週 集中講義(大友)
原子構造と化学結合(水素型原子、軌道関数、電子配置、分子軌道法、混成軌道など)
分子間力と分子スペクトル(各種分子間相互作用、分子スペクトルの理論と計算)
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。
12週 集中講義(大友)
原子構造と化学結合(水素型原子、軌道関数、電子配置、分子軌道法、混成軌道など)
分子間力と分子スペクトル(各種分子間相互作用、分子スペクトルの理論と計算)
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。
13週 集中講義(大友)
原子構造と化学結合(水素型原子、軌道関数、電子配置、分子軌道法、混成軌道など)
分子間力と分子スペクトル(各種分子間相互作用、分子スペクトルの理論と計算)
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。
14週 集中講義(大友)
原子構造と化学結合(水素型原子、軌道関数、電子配置、分子軌道法、混成軌道など)
分子間力と分子スペクトル(各種分子間相互作用、分子スペクトルの理論と計算)
原子軌道・分子軌道により、原子の構造や分子形成、化学結合を理解し、説明できる。
15週 到達度試験 到達度試験
16週 答案返却 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学束一的性質を説明できる。3前5
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。3前1,前2
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。3前1,前2
平衡定数の温度依存性を計算できる。3前1,前2
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。3前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。3前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。3前3,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。4前1,前2

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力3030
専門的能力7070