概要:
本科3, 4年で学習した物理化学を基礎とし、量子化学の基本的な事柄を対象にしている。
化学反応や反応の計測では、細部に目を向ければ原子・電子の変化を観測しているため、原子核構造および量子化学を学び、原子・分子について、量子力学的に理解することを目指す。
授業の進め方・方法:
量子化学の基礎的概念に触れたのち、電子の運動を表す波動関数を導入して原子の構造と性質について、また、原子同士が近づいたときにどのような結合をつくり分子を形成するかについて分子軌道法により基本的な化学結合や分子構造を述べる。
注意点:
量子化学は量子論に基礎をおくため、数式で記述されることが一般的である。そのため、微分・積分や簡単な微分方程式についての基礎的知識は必要になる。
数学の復習をしておくこと。電卓を常時用意すること。
補充試験については、60点以上の得点で合格とする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。 | 3 | |
束一的性質を説明できる。 | 3 | 前5 |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。 | 3 | 前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。 | 3 | 前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。 | 3 | 前3,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。 | 4 | 前1,前2 |