構成材料学(3313)

科目基礎情報

学校 八戸工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 構成材料学(3313)
科目番号 5C32 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 産業システム工学科マテリアル・バイオ工学コース 対象学年 5
開設期 春学期(1st-Q) 週時間数 1st-Q:2
教科書/教材 機械・金属材料学, 黒田大介他, 実教出版、教員作成資料
担当教員 新井 宏忠

到達目標

1. 鉄鋼やアルミニウムなどの代表的な金属素材の製錬プロセスの流れと内容、目的を説明できる。
2. 鉄鋼材料の用途をその性質・特徴と関連付けて説明できる。
3. 非鉄金属材料(アルミニウム・銅・チタン)の用途をその性質・特徴と関連付けて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
鉄鋼製錬鉄鋼材料が鉱石からどのように製造させるのか、基礎的な流れを説明できる。教科書等の参考情報により、鉄鋼材料が鉱石からどのように製造させるのか、基礎的な流れを説明できる。教科書等の参考情報を参照しても、鉄鋼材料が鉱石からどのように製造させるのか、基礎的な流れを説明できない。
鉄鋼材料の熱処理焼なまし、焼ならし、焼入れ、焼戻しの目的や工程、それらを施した炭素鋼のミクロ組織の特徴を説明できる。教科書等の参考情報により、焼なまし、焼ならし、焼入れ、焼戻しの目的や工程、それらを施した炭素鋼のミクロ組織の特徴を説明できる。教科書等の参考情報を参照しても、焼なまし、焼ならし、焼入れ、焼戻しの目的や工程、それらを施した炭素鋼のミクロ組織の特徴を説明できない。
合金鋼熱処理なしで使用できる高張力鋼、熱処理により強度と靭性のバランスを向上させた構造用合金鋼、硬さと靭性のバランスを向上させた工具鋼、耐食性を向上させたステンレス鋼の種類と特徴を説明できる。教科書等の参考情報により、熱処理なしで使用できる高張力鋼、熱処理により強度と靭性のバランスを向上させた構造用合金鋼、硬さと靭性のバランスを向上させた工具鋼、耐食性を向上させたステンレス鋼の種類と特徴を説明できる。教科書等の参考情報を参照しても、熱処理なしで使用できる高張力鋼、熱処理により強度と靭性のバランスを向上させた構造用合金鋼、硬さと靭性のバランスを向上させた工具鋼、耐食性を向上させたステンレス鋼の種類と特徴を説明できなし。
アルミニウムとその合金アルミニウムの製造方法、物理的および化学的性質を説明できる。また、アルミニウム合金の種類・用途・特徴を説明できる。教科書等の参考情報により、アルミニウムの製造方法、物理的および化学的性質を説明できる。また、アルミニウム合金の種類・用途・特徴を説明できる。教科書等の参考情報を参照しても、アルミニウムの製造方法、物理的および化学的性質を説明できる。また、アルミニウム合金の種類・用途・特徴を説明できない。
銅とその合金銅の精錬法、物理的および化学的性質を説明できる。また、代表的な銅合金の種類・用途・特徴を説明できる。教科書等の参考情報により、銅の精錬法、物理的および化学的性質を説明できる。また、代表的な銅合金の種類・用途・特徴を説明できる。教科書等の参考情報を参照しても、銅の精錬法、物理的および化学的性質を説明できる。また、代表的な銅合金の種類・用途・特徴を説明できない。
チタンとその合金チタンの精錬法、物理的および化学的性質を説明できる。また、代表的なチタン合金の種類・用途・特徴を説明できる。教科書等の参考情報により、チタンの精錬法、物理的および化学的性質を説明できる。また、代表的なチタン合金の種類・用途・特徴を説明できる。教科書等の参考情報を参照しても、チタンの精錬法、物理的および化学的性質を説明できる。また、代表的なチタン合金の種類・用途・特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP3 ◎ 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP4 〇 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP5 〇 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【開講学期】春学期週2時間
金属材料は身の回りに数多く存在し、多種多様な力学的性質や機能的性質を発現する。本講義では、各種金属材料の特性(力学的、機能的特徴)について学び、その特性と関連付けて各種金属材料の用途の理解を目標とする。
授業の進め方・方法:
材料組織学I, IIおよび材料強度学の知識をベースに、鉄鋼材料・非鉄金属材料の特性を学ぶ。まず代表的な金属素材の製造法方法を学び、各金属素材ごとにとの特性や用途を講義する。授業では理解度を深め、レベル向上を図るため演習問題を随時実施する。

〇評価方法
・到達度試験80%、課題20%の割合で評価する。
・総合評価は、100点満点として、60点以上を合格となる。
(補充試験は実施しない。)
注意点:
・材料組織学I,II、材料強度学の内容が基礎知識として求められるので、必要に応じて復習に努めること。
・自学自習は到達度試験にて評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鉄鋼製錬 ・鉄鉱石から鋼材がつくられるプロセスの概要を理解する。
・各工程の役割を理解する。
・リサイクルの問題点を知る。
2週 炭素鋼の熱処理① 焼きなまし、焼ならし、焼入れ、焼戻しの目的・工程を理解する。
3週 炭素鋼の熱処理② 各熱処理とミクロ組織との関係を理解する。
4週 合金鋼:高張力鋼・構造用合金鋼 合金鋼の種類と特徴の概要を理解する。
5週 合金鋼:工具鋼・ステンレス鋼 合金鋼の種類と特徴の概要を理解する。
6週 アルミニウムとその合金 ・アルミニウムの製造方法、物理的および化学的性質を学ぶ。
・代表的なAl合金の種類、用途、特徴を知る。
7週 銅とその合金、チタンとその合金 ・Cu合金, Ti合金の機械的性質、特徴を知る。
・Cu合金, Ti合金の用途を知る。
8週 到達度試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。1
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。1
気体の内部エネルギーについて説明できる。2
化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。2
物質が原子からできていることを説明できる。2
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。2
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。1
純物質と混合物の区別が説明できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。1
水の状態変化が説明できる。2
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。2
同位体について説明できる。1
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。1
価電子の働きについて説明できる。1
原子のイオン化について説明できる。2
イオン結合について説明できる。2
イオン結合性物質の性質を説明できる。2
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。2
共有結合について説明できる。2
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。2
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。2
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。1
気体の体積と物質量の関係を説明できる。1
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。1
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。1
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。1
無機化学イオン結合と共有結合について説明できる。2
金属結合の形成について理解できる。3
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。3
化学工学SI単位への単位換算ができる。3

評価割合

試験課題・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000